2010年6月2日発売
大型フェスでも人気を博す二人組のセカンド・アルバム。クールでエレクトロなトラックといびつな言語感覚が全開のラップが痛快で、そのひんやりした熱気はパンク〜ニューウェイヴ期のそれにも通じる。前作より楽曲の振れ幅も広がり、進化を実感させる出来映え。★
ヴォーカルが現役中学英語教師という、異色の3ピース・パンク・バンドのデビュー作。ギター、ベース、ドラムそれぞれが饒舌に絡み合う「HANG GLIDER」、UKロックの香り漂う壮大なバラード「ON THE ROAD AGAIN」など、シャープさとキャッチーさを併せ持つメロディアスなナンバーが並ぶ。トータル性の高い、濃厚かつ中毒性のある一枚。
Predawnこと清水美和子のミニ・アルバム。ヴァシュティ・バニヤンのようなUKフォークの肌触りと、静謐なオルタナティヴを内包したサウンド。クレア・マルダーのような愛らしい歌声。早朝の未だ濃紺の空の下、開けた窓からそっと流れ込む冷たく心地良い風。そんな夜明け前(Predawn)の微睡みの中に聴こえる音楽。★
結成10周年を迎えたSTUDIO APARTMENTの3年ぶりのアルバム。話題のCMソング「NEW WORLD」を含む全16曲収録。この3年間の集大成ともいえるラインナップだ。国境を越えた多彩な国籍、人種の人々との共演によって誕生した音は、実はジャケ写の盆栽のように幽玄だったりする。
舞台俳優としても活動するシンガー・ソングライター、中村中のシングル。根岸孝旨をサウンド・プロデューサーに迎え、サクサクとした歯切れよさに加え、温かい音作りも見せている。自身が手がけたストリングスのアレンジにも注目。
元ヌンチャクや元OCEANLANEなどのメンバーからなる、千葉・柏在住のハードコア系バンドの3作目。高速ハードコア・サウンドをメインにしつつ、展開が激変したり変拍子を多用したりするプログレ的要素を随所に入れ込み、一筋縄でいかないところがおもしろい。真摯に言葉を連発するヴォーカルとともに、混沌とした世界を作り上げていて、そこが魅力といえそう。