音楽むすび | 2011年4月13日発売

2011年4月13日発売

チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 「悲愴」Op.74チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 「悲愴」Op.74

チャイコフスキー『悲愴』 キタエンコ&ギュルツェニヒ管 チャイコフスキー交響曲全集第2弾 第1弾マンフレッド交響曲では、作品の真価を引き出す語り口の巧さで聴き手を魅了したキタエンコ&ギュルツェニヒ管コンビ。今度はいきなりの最高傑作『悲愴』ということで、もてるパワーをフルに発揮しつつも、凝りに凝った作品の内容に肉薄すべく、細部に至るまで入念に表現する姿勢がより強化されています。  レニングラード包囲戦の前年、1940年にレニングラードに生まれたロシアの名指揮者ドミトリー・キタエンコは、生地のレニングラード音楽院を経てモスクワ音楽院で学び、さらにウィーン音楽アカデミーでハンス・スワロフスキーに師事して指揮の腕を磨いた経歴の持ち主。  その後、14年に渡ってモスクワ・フィルの音楽監督を務めたキタエンコは、やがて西側に拠点を移し、フランクフルト放送響の首席なども務め、各地のオーケストラを指揮して着実に名声を高めていきます。  2010年にはケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団の名誉指揮者に指名されていますが、これは数多くの演奏会やレコーディングでの成功を受けてのもので、そのコンビネーションの素晴らしさはショスタコーヴィチ交響曲全集とプロコフィエフ交響曲全集でも明らかでした。  キタエンコの芸風は、ロシア的な情感を無用に前面に出したりすることなく、作品に対してあくまでも純音楽的にアプローチするというものですが、このチャイコフスキー・シリーズでは、そうした姿勢で一貫しながらもパワフルで豊かな表情を湛えた演奏に仕上がっているのがポイント。  ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団の暗めの音色を基調とした重厚なサウンドも作品の雰囲気に合致しており、優秀な録音とあわせてシリーズの魅力をさらに強化してくれています。  なお、プロデューサーはマンフレッドやプロコフィエフ交響曲全集と同じく、イェンス・シューネマンですが、エンジニアは、ギュンター・ヴァントの信頼篤かったクリスティアン・フェルトゲンが起用されています。  アルバムはハイブリッド・タイプのSACDなので、通常CDのステレオ音声のほか、SACDのステレオ音声(2.0)、SACDのマルチチャンネル音声(5.1)という3つの音声が収録されています。直接音の切れ味、楽器の音の細密な描写を味わうのであれば2チャンネル・ステレオが、ホールに響く全体の雰囲気を味わうにはマルチチャンネルが適しているとよくいわれますが、それらを聴き較べて楽しむのもハイブリッドSACDならではの楽しみと言えるでしょう。(HMV) 【収録情報】 ・チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調 Op.74『悲愴』  第1楽章 Adagio - Allegro non troppo  第2楽章 Allegro con grazia  第3楽章 Allegro molto vivace  第4楽章 Finale. Adagio lamentoso  ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団  ドミトリー・キタエンコ(指揮)  録音時期:2010年1月  録音場所:ケルン、ビューネン、プローベンザール  録音方式:デジタル  プロデューサー:イェンス・シューネマン  エンジニア:クリスティアン・フェルトゲン  SACD Hybrid  CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND Powered by HMV

カラーズ・オブ・フレンチ・ホルンカラーズ・オブ・フレンチ・ホルン

サボルチ・ゼンプレーニ/カラーズ・オブ・フレンチ・ホルン 1981年、ハンガリーのブタベストに生まれ、6歳からピアノを、13歳からホルンを始めた、今最も注目のホルン奏者の一人です。父もホルン奏者、母はオーボエ奏者、祖父はピアニストという音楽一家に育った彼は、フランツ・リスト音楽院でフェレンツ・タルヤーニに師事し、2002年からベルリンのハンス・アイスラー音楽院でクリスティアン・フリードリヒ・ダルマン及びマルクス・ブルガイヤーに学びました。17歳の時にコンチェルティーノ・プラハで第1位及び特別賞を受賞。その後も数多くのコンクールに入賞し、2005年には24歳にしてミュンヘン国際コンクール第1位を獲得しました。  オーケストラ歴は2000年ブダペスト祝祭管弦楽団の第1ホルン奏者、フランクフルト歌劇場管弦楽団、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(契約)、そして2005年11月よりバンベルク交響楽団のソロ・ホルン奏者となり、現在に至ります。彼の演奏は、本当にのびのびとした明るい音色が特色で、バボラークに続く俊英として期待されています。(OHEMS) 【収録情報】 ・R.シュトラウス:ホルンとピアノのためのアンダンテ ・シューマン:3つのロマンスOp.94 ・シューマン:アダージョとアレグロ 変イ長調Op.70 ・ロッシーニ:前奏曲、主題と変奏 ホ長調 ・フランセ:ホルンとピアノのためのディヴェルティメント ・プーランク:ホルンとピアノのためのエレジー(デニス・ブレインの想い出に捧ぐ) ・フォルカー・ダヴィット・キルヒナー:3つの詩  サボルチ・ゼンプレーニ(ホルン)  ペーター・ナジ(ピアノ)  録音時期:2010年  録音方式:デジタル Powered by HMV

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