2016年3月9日発売
制作・出演
エディット・マティス / エルナ・スポーレンベルク / バイエルン放送交響楽団 / マーティナ・アーロヨ / マーラー / ユリア・ハマリ / ラファエル・クーベリック / 北ドイツ放送合唱団 / 西ドイツ放送合唱団前半の2曲はすっきりしているが、凛々しく立派な面も持つ。オーケストラも好演だ。後半の2曲はフィルクシュニーの生き生きとしたピアノも良いが、管楽器のソリストたちの妙技も光る。音質は若干軽い感じはするが、その鮮度、透明度はまったく色あせていない。
アメリカ音楽を愛したバーンスタイン。エキゾチックな魅力のコープランド作品「エル・サロン・メヒコ」ほか、快調な演奏を聴かせ楽天的な印象を感じさせる「交響曲第3番」を含む初カップリング。
ベームにとっては、比較的珍しいハイドン。奇を衒ったようなところの一切ない、誠実で端正なハイドン。なかでは、ウィーン・フィル・メンバーがソロに立った協奏交響曲が、心地好い音色を聞かせてくれている。
ベームにとっては、ちょっと珍しいチャイコフスキーの3大交響曲集。スラブの憂愁も哀愁もないが、チャイコフスキーが目指したドイツ音楽の姿かたちが、ここにはある。ベームならではのチャイコフスキー像。
44歳という若さで不慮の事故死を遂げたケルテス。日本風にいえば、2006年は彼の33回忌だ。その死のわずか半年前の録音が、ここに聴く40番の交響曲。セレナードともども、キッパリした音楽作りと端麗な歌が印象的。特に弾力性あるリズムが快い。
ケルテスの代表的な録音のひとつ。遅めのテンポでスケールの大きな世界を、非常なハイテンションで築き上げたレクイエム。感動せざるを得ないという強い訴求力を持った演奏だ。一聴の価値あり。
ドヴォルザークはケルテスの得意のレパートリーの一つだったが、この序曲集でもドラマ性に富んだ作品を的確に掌握し、リアルに表現している。熱気と緊迫感を帯びつつも決して泥沼化することなく、つねに見通し良く、颯爽と邁進していく様子が感動的だ。
壮年期から円熟期のショルティ全盛時代におけるシカゴ響との記録。第7番は、リズムの切れや躍動感など、ショルティの真骨頂が良く出た演奏で評判が高い。第8番における均整美も特筆ものだ。
制作・出演
イヴォンヌ・ミントン / サー・ゲオルグ・ショルティ / シカゴ交響合唱団 / シカゴ響 / ショルティ / スチュアート・バロウズ / ピラール・ローレンガー / ベートーヴェン / マーガレット・ヒリスショルティの音楽監督就任によって、一時停滞していたシカゴ響は甦り、世界有数のオーケストラであることを改めて世界に認知させた。本作は、その一助となったベートーヴェン交響曲全集の白眉である第九。
シカゴ響との唯一のブラームス交響曲全集からの一枚。全集の中では、もっともまろやかでロマンティックな装いを持った演奏となっている。シカゴ響の合奏能力は本作でも十分に発揮され、透明でかつ重厚な響きは絶品だ。