著者 : あさのあつこ
ポストに入っていた一枚のビラ。「家事力、主婦力、主夫力を発揮させましょう」夫と結婚して十五年。家事が、「力」だなんて!美菜子はビラに導かれるようにハウスキーパー事務所を訪れると、いきなり実力を試されることに。そこへ電話が鳴った。常連客で作家の那須河先生が、死ぬしかないほど家がぐちゃぐちゃだという。ユニフォームを渡され美菜子もチームメンバーと共に急いで那須河宅へ!
心に傷を負ったピッチャー・透哉との奇跡の出逢いを経て、全国大会へ向け練習に励むキャッチャー・瑞希。二人は互いを信じ、バッテリーの絆を確かなものにしていくが、ある日チームメイトで幼馴染みの良治が暴力事件を起こしてしまう。駆けつけた瑞希に、良治は野球部を辞めると言い出す。遠征費用で母親に負担をかけたくないと悩む良治に何も言えなくなる瑞希だったがー。熱く胸を打つ少年たちの青春野球小説、第2弾!
嵯浪藩・西野家の一人娘・紀江は小太刀の名手。かつての想い人を忘れられぬまま妻、母となり葛藤を抱えつつも穏やかな日々を送っていた。しかしある朝思いがけずー。過酷な運命を生きる女性が示す一つの夫婦の形を美しい四季と共に描いた傑作時代小説。
理穂、美咲、如月の三人は、同じ高校に通う幼なじみ。失恋、体が弱いこと、優秀すぎる兄弟との葛藤…それぞれにさまざまな思いを抱えながら、それでも元気に日々を過ごしていく。青春の切ない輝きを描いて人気沸騰の著者の、女子高生グラフィティ・シリーズ第一弾。
高校三年になった理穂、美咲、如月。高校生活最後の夏、心を決めきれずにいる理穂たちをよそに、周囲は着々と進路を定めていく。恋や進路やそれぞれの事情、目の前にある問いかけへの、自分だけの答えはどこにあるのだろうー大人気女子高生グラフィティ・シリーズ第二弾。
江戸の町には、猫の数だけ物語がある。ある日の貨物屋で「借りたい」と依頼があったのは、白くて尻尾の曲がった子猫。怪しげな連中を追う途中で、ふところに飛び込んできた黒い猫。突然、恋のキューピッド役を買ってでた猫。奉公先の奥方にかけられた猫の化身疑惑ー。江戸の町を闊達に猫と人とが駆け巡る。五人の作家が描きだす、文庫書き下ろし作品集。
橋の下で見つかった男の屍体の中から瑠璃が見つかった。探索を始めた定町廻り同心の木暮信次郎は、小間物問屋の遠野屋清之介が何かを握っているとにらむ。そして、清之介は自らの過去と向き合うため、岡っ引きの伊佐治と遠き西の生国へ。そこで彼らを待っていたものは……。著者がシリーズ史上ないほど壮大なスケールで描く「生と死」。超絶の「弥勒」シリーズ第四弾。
山田勇作は高校二年生。家族そろって大の温泉好きだ。通学するさいとう市立さいとう高校では野球部に所属している。一年生のとき、夏の甲子園大会地方予選初戦の朝、監督の鈴(りん)ちゃんが交通事故で意識不明になる。監督不在の野球部はそれでも予選を勝ち上がっていくが、準決勝で完封負けを喫する。そのとき鈴ちゃんの意識が戻った。 そして今年、思い新たに活動した野球部は、春の甲子園大会にーー!? 山田勇作は高校二年生。家族そろって大の温泉好きだ。通学するさいとう市立さいとう高校では野球部に所属している。一年生のとき、夏の甲子園大会地方予選初戦の朝、監督の鈴(りん)ちゃんが交通事故で意識不明になる。監督不在の野球部はそれでも予選を勝ち上がっていくが、準決勝で完封負けを喫する。そのとき鈴ちゃんの意識が戻った。 そして今年、思い新たに活動した野球部は、春の甲子園大会にーー!?
炎に包まれた矯正施設から、命がけの脱出を成功させた紫苑とネズミ。イヌカシらに力を借り、意識を失ったネズミを病院に運んだ紫苑は、かつて地下世界の住人・老から託されたチップを医師のパソコンに差し込んだ。するとーー理想都市NO.6を支配していたのは、誰なのか。崩壊と再生の物語、怒涛の最終章! 崩壊と再生の物語、いよいよ完結! 炎に包まれた矯正施設から、命がけの脱出を成功させた紫苑(しおん)とネズミ。イヌカシらに力を借り、意識を失ったネズミを病院に運んだ紫苑は、かつて地下世界の住人・老(ろう)から託されたチップを医師のパソコンに差し込んだ。するとーー理想都市NO.6を支配していたのは、誰なのか。 ※本書は、2011年6月、小社より刊行された単行本に加筆・訂正したものです。 1 この眼で見たこと 2 一度きりだ 3 塵芥としか思えぬ 4 消えろ、消えろ、束の間の灯火 エピローグ
燦、助けてくれ。頼む、燦。-圭寿の亡き兄が寵愛した側室・静門院の住まう屋敷からの帰り道、刺客に襲われた伊月は、生死の境をさまよい続ける。正体を現さぬ敵、闇神波への激しい怒りに揺り動かされる燦が静門院のもとを訪ねると、予想外の真実が明らかになり…。少年たちがもがく、文庫オリジナルシリーズ第五弾。
中学校に入ってまもなく、突然いじめられる日々がはじまった雄哉と章司。怒りと悔しさに立ちすくむ二人の前に、「復讐計画を考えるんだ」と誘う不思議な先輩が現れたー。あさのあつこが贈る、生き抜くための青春小説。その後のプランナーたちの活躍を描いた、書き下ろし続篇「星空の下に」を特別収録。
中学に入学してひと月。茉里は同じクラスの男子・真吾から告白される。しかし、それが罰ゲームだったとわかり、傷つく茉里。一方、クラスに馴染めない茉里を理解し応援してくれる深雪、そして幼なじみの千博。四人は、自分のため、そして友達のために、ある挑戦を始めた。さまざまな困難や壁を乗り越えて逞しく成長する姿を描いた甘酸っぱくて、でも爽やかな青春小説。
「藪入りには帰っておいで。待ってるからね」母の言葉を胸に刻み、料理茶屋「橘屋」へ奉公に出たおふく。下働きを始めたおふくを、仲居頭のお多代は厳しく躾ける。涙を堪えながら立ち働く少女の内には、幼馴染の正次(しょうじ)にかけられたある言葉があったがーー。江戸深川に生きる庶民の哀しみと矜持を描いた人情絵巻。 おふくが、「待ってる」ものとはーー 少女の成長を通して語られる、下町の絆と心意気。 あさのあつこの人情小説! 「藪入りには帰っておいで。待ってるからね」母の言葉を胸に刻み、料理茶屋「橘屋」へ奉公に出たおふく。下働きを始めたおふくを、仲居頭のお多代は厳しく躾ける。涙を堪えながら立ち働く少女の内には、幼馴染の正次(しょうじ)にかけられたある言葉があったがーー。江戸深川に生きる庶民の哀しみと矜持を描いた人情絵巻。 待ってる 小さな背中 仄明り 残雪のころに 桜、時雨れる 雀色時の風 残り葉
さいとう市立さいとう高校に入学した勇作は、少年野球時代からエース投手として活躍してきたが、高校では野球と決別し、気持ち新たに学生生活をおくろうとしていた。小学校の頃からバッテリーを組んできた一良の誘いも断り、温泉三昧の日々を夢見ていた彼の前に現れたのは、美術教師にして「どうやっても野球のユニフォームが似合わない」野球部監督、鈴ちゃん。二人の出会いから、勇作はふたたび野球へと流されていくが!? さいとう市立さいとう高校に入学した勇作は、少年野球からエース投手として活躍してきたが、高校では野球と決別し、気持ち新たに学生生活をエンジョイしようとしていた。小学校の頃からバッテリーを組んできた一良の誘いも断り、温泉三昧の日々を夢見ていた勇作の前に現れたのは、美術教師にして野球部監督の鈴ちゃん。「どうやっても野球のユニフォームが似合わない」監督、鈴ちゃんとの出会いから、勇作はふたたび野球へと流されていくーー。
山河豊かな小舞藩、父代わりの兄を何者かに殺された林弥は友らに支えられ剣の稽古に励む日々を送るが、江戸から来た家老の息子・透馬との出会いから運命が動きだす。やがて藩の政争と陰謀が少年たちをも巻き込み…。身分や立場の差を超えてつながる少年剣士の成長に清々しい風が吹く、著者の新たな代表作。
「闇神波は本気で我らを根絶やしにする気だ」。刺客、暗殺、陰謀。江戸で男が次々と闇から斬りつけられる中、燦はついに争う者たちの手触りを感じ始める。一方、伊月は藩の代替わりの準備に追われるが、圭寿の亡き兄が寵愛した美しき個室・静門院が面会を求めてきて…。少年たちが苦悩する、文庫オリジナルシリーズ第四弾。
芦藁第一中学三年に進級した、杏里、美穂、一真、久邦。高校受験を前に四人はそれぞれの進路に想いを巡らせていた。一真は絵の道を志すが、何故か思ように描けない。杏里と美穂も出会った四人が離ればなれになる不安に襲われる。それぞれが十五歳の岐路に出した答えは…?新たな人生を歩き始める少年少女の勇気を描く、あさのあつこの傑作!小学校高学年から。