著者 : アンジェラ・ビッセル
わたしは妹にすぎないのだと、 何度自分に言い聞かせてもーー 「わたしはミスター・デ・ラ・ベガの妹なの!」 バルセロナの巨大なビルから追い出されそうになり、 意を決したジュリアナは叫んだ。 彼と話をするまでは帰れない。ザビエル・デ・ラ・ベガーー 巨大多国籍企業の総帥にして、無慈悲と名高いスペイン富豪と。 大好きだった亡き継母が生き別れた息子に書いた手紙を、 今まで会う機会もなかった義兄に手渡すまでは絶対に帰れない。 面会が許可されて目が覚めるほど美しい男性と向き合った瞬間、 ジュリアナの脈が跳ね上がり、胸は痛いほどに高鳴りだした。 ジュリアナを金目当てのにせ縁者と一蹴したザビエルでしたが、事実が確認できるや、彼女を監視するため海辺のヴィラに招待します。やがて強烈に惹かれ合い、期限つきの愛人関係が始まりますが……。『億万長者に買われた天使』関連作。切ない愛をご堪能ください!
私を買った異国の富豪ーー 彼を嫌いになれたらいいのに。 放蕩者の父の代わりにエミリーが切り盛りする社交クラブは、 父が賭事で大負けしたせいで経営の危機に直面していた。 もはやあの大富豪の買収話に応じるしか道はない。 ラモン・デ・ラ・ベガーースペイン公爵家の末裔で、 公私ともにゴシップ誌を賑わせている美貌の辣腕実業家だ。 彼は罪深い微笑みを浮かべた。「今日から君は僕の部下だ」 傲慢なラモンに反感を抱きながらも彼の巧みな誘惑に負け、 エミリーは熱に浮かされたようにわが身を捧げた。 一夜限りの喜びが、小さな命をもたらすとは夢にも思わずに。 独身主義者のプレイボーイとして名を馳せていたラモンでしたが、エミリーの妊娠を知るやいなや結婚を申し出ます。しかし、愛のない家庭生活に恐れを抱くエミリーは深く苦悩して……。注目の作家A・ビッセルが繊細に描く、熱く切ないシンデレラ・ロマンスです。
結婚も子供も叶わぬ夢と諦めていた── あなたが現れるまでは。 マリエッタはローマの画廊で働く画家の卵。 下肢が不自由なため車椅子に頼る生活だが、懸命な努力を重ね、 ようやく自活できるようになったことに誇りをもっている。 ところが、その生活が悪質なストーカーによって脅かされ、 妹の身を案じた兄が親友で警備会社CEOのニコに助けを求めた。 屈強な体に鋭いブルーの目。マリエッタはなぜか彼が近くに いるだけで脈が乱れた。しかも強引に説得され、 ニコが所有する島にしばらく匿われることになってしまう。 大富豪と二人きりの生活は案の定、波瀾に満ちた幕開けで……。 気鋭の作家アンジェラ・ビッセルが『天使が去ったあの日から』に続いて贈る、しっとりと情緒豊かなロマンスをお楽しみください。頑張り屋のヒロインですが、こと恋愛になると、どうしても脚のことが気にかかり、臆病になりがちで……。
あの日旅立った天使が、 ふたりを再び結び合わせた。 ヘレナはロンドンの高級ホテルで、ある男性を待ち伏せしていた。 レオ・ヴィンチェンティーー大成功を収めたイタリア人富豪で、 7年前、父親に仲を引き裂かれた初めての恋の相手。 その彼が父の会社の乗っ取りを企んでいると知り、 なんとか思いとどまるよう説得に来たのだ。 だが再会したレオから逆に、予想外の取り引きを提案される。 「僕の顧客の令嬢の前で恋人役を演じてくれるなら考えよう」 愛の一片もない言葉に打ちのめされ、ヘレナは心の中で叫んだ。 レオに伝えてしまいたい──あなたには息子がいたのよ、と。 期待の新人作家、アンジェラ・ビッセルのデビュー作をお届けします。運命に翻弄されながらも、懸命に真実の愛を求めるヒロインの姿が印象に残る本作。ドラマチックな展開をお楽しみください。