著者 : カレン・テイ・ヤマシタ
三世と多感三世と多感
前編は「三世」で日系収容を知らない「失われた世代」である三世たちの姿を描き、後編の「多感」ではオースティンの七つの小説の構造を日系社会に落とし込みパロディにした二部構成のこの短編集。ヤマシタは、日系収容という「過去」を確かめつつ「三世」としての自分の立ち位置をどのように描いているのか?マジック・リアリズムの騎手による集団的記憶の軌跡!
熱帯雨林の彼方へ熱帯雨林の彼方へ
アマゾンの密林に出現した万能の力を持つ物質マタカン。時を同じくして登場する人々の苦痛を癒す魔法の羽、幸運の予言をもたらす伝書鳩、腕や乳房が三つある男女。そして物語の語り手は、日系移民カズマサの顔前で回転する謎の球体…歓喜と興奮の坩堝と化したこの地に、何が起きようとしているのか?
熱帯雨林の彼方へ熱帯雨林の彼方へ
ブラジル熱帯雨林の聖地マタカンで奇跡が起こった。額に浮遊するボールをつけたカズマサ、三本腕のビジネスマンJ・B、乳房が三つある鳥類学者ミッシェルらが、運命に導かれてマタカンの究極の資源に惹きつけられる…。越境する日系作家がスラプスティックに描くエコロジー・ファンタジー。
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