小説むすび | 著者 : サラ・マロリー

著者 : サラ・マロリー

ベールの下の見知らぬ花嫁ベールの下の見知らぬ花嫁

美しき花嫁とすり替わった私は、 がっかりされる花嫁……。 花嫁姿のドミニクは分厚いベールに顔を隠し、新郎ギデオンの隣にいた。 この2カ月間、ギデオンを陰からひっそり見つめるうち、 ドミニクは誠実そうで温かな笑顔の彼にいつしか恋をしていた。 だが今、彼女の心は落ち着かなかったーー本当に私がギデオンと結婚を? これは従兄弟が考えた悪ふざけの計画。彼女の貧しい母に家を与え、 一生涯年金も払うと約束され、やむなく計画に協力してしまったのだ。 一方、ギデオンの心は浮き立っていたーーついに愛しの女性と結婚した! 金髪に青い瞳の美しい彼女は、この2カ月間、僕を魅了してきた。 ギデオンはたまらなくキスがしたくなり、新妻の顔を覆うベールを……。 その瞬間、彼は驚きに声を失った。このこげ茶色の髪の女性は、誰だ?! 悪友に騙されて見知らぬ花嫁ドミニクと結婚してしまったギデオン。婚姻を無効にするつもりだったのに、彼は意地を張ってドミニクを連れて新婚旅行に出かけ、それだけにとどまらず、はずみで初夜を共にしてしまい……。リージェンシーの旗手サラ・マロリーの傑作!

隠れ公爵がくれた愛の果実隠れ公爵がくれた愛の果実

もしもこの子を奪われたら、 どうやって生きていけばいいかわからない。 母亡き幼いトビーを我が子のように大切に育てているリリー。 そろそろ高い教育を受けさせてやりたいと考えていたとき、 異国から戻ってきたばかりのハンサムなレオ・デヴェローと知り合う。 レオがトビーの家庭教師をしてくれることになったのを機に、 リリーは彼に友情を、いや、それ以上の好意を抱き始めた。 一方、レオには秘密があったーー7年前、美しい女性と恋に落ち、 父には言わずに結婚したが、すぐに引き裂かれて異国へ追いやられた。 そして最近になって、じつは息子が生まれていたことを知ったのだ! トビーが本当に我が子かどうかを確かめるために、 レオはテイン公爵という身分を隠して、ここへやってきたのだった……。 共感できるヒロインが魅力のシンデレラ・リージェンシーを描く、話題の作家サラ・マロリー! レオはトビーが我が子とわかった時点で、リリーに荷造りを命じます。しかし、愛しいトビーを奪われては生きていけないと、彼女は夜陰に紛れて逃亡し……。

子爵が愛したかりそめの妻子爵が愛したかりそめの妻

継母に虐げられる不遇な灰かぶりに、 人嫌い子爵が求婚したわけはーー? 意地悪な継母と異母妹たちの冷酷な仕打ちに耐えるカレンザ。 継母に1ペニーもドレスの仕立て代をもらえず、年頃になっても 社交界デビューもせず、病弱な父を支えてひっそり暮らしている。 ある日、オースターフィールド子爵が屋敷に滞在することになり、 現れた子爵の並外れた容貌に、邸内は色めき立つ。 妹たちは着飾って子爵の気を引こうと必死だ。 カレンザは古びた服で庭のばらを摘み、子爵に色目を使ったと 継母と妹たちに心ない言葉を浴びせられてもなんとかこらえた。 それを子爵に見られたのは、少し悲しかったけれど……。 翌朝、散歩をしているとオースターフィールド子爵が小道に現れた。 「僕と結婚してほしいんです。あなたを子爵夫人にしたい」 永遠の愛も誓わず、寝室も共にしないが、安定した生活を保証するーー戦争で顔と体に傷痕のある子爵に提案された名目だけの結婚。はたしてそこに幸せはあるのでしょうか? ジェイン・オースティンファンの著者ならではの卓越した描写力に引き込まれます!

伯爵の知らない妻伯爵の知らない妻

つかのま“伯爵夫人”でいることを、 どうか、ゆるしてください。 アラベラは今、ウェストレイ伯爵夫人になりすましていた。 新婚早々、夫が亡くなり、その不審な死の真相を突き止めるには、 正体を隠して関係者に近づく必要がどうしてもあったのだ。 最近、爵位を継いだ新伯爵は海外にいるというから問題ないはずよ。 6年ぶりに祖国イギリスの地を踏んだ新伯爵ランドルフは、 領地を訪れたとき、使用人の言葉に耳を疑った。「奥様がお留守で……」 奥様だと? 未婚のぼくに、妻などいるはずがないが? いぶかしんだ彼は、“伯爵夫人”が出かけたという館を訪れ、 華やかなドレスに身を包んだ見知らぬ美女アラベラを見つけーー 「ご主人があなたを捜しに来たわよ」そう言われ、振り返ったアラベラが目にしたのは、獲物を捕らえたかのような喜びの笑みを浮かべたウェストレイ伯爵でした。あまりに予想外の展開に、彼女は気を失ってその場に倒れ込み……。『子爵を愛した壁の花』の関連作。

麗しの料理番麗しの料理番

二人に未来はないとわかっていながら、 料理番は、貴族の誘惑に身を捧げた。 ナンシーはマサートン伯爵の娘だが、それは誰も知らないことだった。 冷酷な父親に虐げられて育った彼女は家も名も捨て、料理で身を立てた。 平民でかまわないーーレディの身分に未練などないから。それなのに、 ナンシーは貴族のガブリエル・レイヴンショーに恋をしてしまった。 大怪我をして雑木林に倒れていた彼を見つけ、寝ずの看病をし、 滋養のある食事を作り続けた。会話ができるほど回復した頃には、 ガブリエルはナンシーにとって、ただ一人の愛する男性になっていた。 活力を取り戻した彼に「身分差など関係ない」と熱く求められ、 ナンシーは無垢な身を捧げたが、このときまだ、彼女は知らなかった。 ガブリエルと、彼女の秘密の生家マサートン伯爵家との関係を。 ガブリエルが大怪我をして倒れていた理由と、マサートン伯爵家との関係が明らかになっていきます。ナンシーは彼の助けになりたい一心で危険な生家に戻ることを決意しーー。一途なヒロインの健気な愛と献身に胸が熱くなる、サラ・マロリーの感動作!

子爵に恋した壁の花子爵に恋した壁の花

子爵は乙女に近づいたーー 非情な企みを胸に秘めて。 両親亡きあと堕落した弟の世話に明け暮れてきたデボラは、 ある日ヴィクターと名乗る謎めいた紳士に声をかけられた。 「一曲踊っていただけませんか? 僕の傷が怖くなければ」 頬の傷さえ魅惑的な彼にダンスを申し込まれ、 おずおずと応じたデボラはなじみのない高揚感を味わった。 一曲だけーーただ、それだけ。私に恋などできるはずはないのだから。 ああ、でも、彼に触れられるだけでこんなに胸が高鳴るなんて……。 心と体に残る傷をつかのま忘れて人並みの幸せを夢見た瞬間、 デボラは残酷な運命に絡め取られた。 彼が子爵だとはつゆ知らず、無垢な瞳をきらめかせたまま。 知らぬ間に罠に落ちたデボラと、純真な彼女に惹かれながらも欺き続けざるを得ないヴィクター。偽りと真実のはざまでなす術もなく、熱く惹かれ合うふたりの運命は……。リージェンシーの名手と名高いサラ・マロリーの、繊細かつドラマチックなラブストーリーです。

公爵と秘密の愛し子公爵と秘密の愛し子

あなたは生涯初めての、 たったひとりの恋人だった。 社交界の宝石と讃えられるエレンには、人に言えない秘密があった。 4年前、異国で出会った魅惑的な少佐と情熱の赴くままに結婚し、 ある誤解により蜜月の余熱も冷めやらぬうちに逃げだしていたのだ。 心に深い傷を抱え、素性を偽って生きるエレンと 今や公爵となったマックスーー互いに裏切られたと思いこんだまま、 ふたりは田舎町の舞踏会で思いがけない再会を果たす。 怒れるマックスが彼女の家に押しかけ、正式な離婚を言い渡したとき、 ふいに現れた愛くるしい男の子がまじまじと彼を見つめた。 自分と同じ緑の瞳を見たとたん、マックスはさらなる怒りにうち震えた。 「僕の跡継ぎは屋敷に引き取る。一緒に来るかどうかは君しだいだ」 母子で豪壮な館に移り住み、懸命に公爵夫人の務めに励むエレンでしたが、夫の態度は頑なでした。しかしそんなある日、最愛の息子ジェイミーの行方がわからなくなり……。壊れた恋の最後のかけらが真実の愛に昇華する、珠玉のシンデレラ・リージェンシーです!

薔薇の伯爵とワルツを薔薇の伯爵とワルツを

逃げた花嫁は今もなお、 消せない想いを胸に秘め……。 地味で冴えない付添人のフィーには誰にも言えない秘密があった。 今シーズン、ロンドンじゅうの母娘を色めき立たせている 戦場帰りの伯爵ネイサン・キャラウェイーー彼はフィーの夫なのだ。 5年前、動乱のスペインで彼と出会い、請われるまま結婚した翌朝に 彼の恋人を名乗る美女が現れ、傷ついたフィーは逃げだしたのだった。 だがある日、彼女が身を寄せる親友の屋敷を偶然ネイサンが訪れる。 隠れ見た彼の麗しく精悍な姿に、フィーの胸は痛いほど高鳴った。 あの人の腕に抱かれたいーーせめて、もう一度だけ。 親友の手で謎めいた美女に変身し、フィーは仮面舞踏会に赴いた。 彼に正体を見破られ、領地に連れ去られるとは夢にも思わずに。 妻が逃げた理由を知らないネイサンに激怒され、さらに深く傷つくフィー。一途な想いを告げられぬまま、二人は再び生き別れて……。引き裂かれた愛、運命の再会、忘れ得ぬ情熱ーー密やかな恋の微熱が伝わるような、切なくも美しいリージェンシー・ロマンスです。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP