著者 : シャルル・ペロー
◆「赤ずきん」「シンデレラ」「眠れる森の美女」。大人も子供も、世界中の誰もが知っている昔話のすべてを、グラビアンスキーのかわいいイラストとともにお届けします。 ◆グラビアンスキーは若くして亡くなりましたが、残された絵本はいまも世界中で愛され続けています。しかしこの『ペローの昔話』絵本にまさるものはありません。 ◆グラビアンスキーのイラストは、ヴェルサイユの宮廷人ペローの洒落ていながら、ちょっと残酷な世界によく似合います。 1 過ぎし昔の物語とその教訓 ・姫君(シャルロット・ドルレアン)への手紙 ・眠れる森の美女 ・赤ずきんちゃん ・青ひげ ・猫の親方、あるいは 長靴をはいた猫 ・妖精たち ・サンドリヨン または 小さなガラスの靴 ・巻き毛のリケ ・親指小僧 2 韻文による物語 ・序文 ・グリゼリディス ・ロバの皮 L***(ランベール)侯爵夫人へ ・おろかな願い ・ド・ラ・C***(フィリス・ド・ラ・シャルス)嬢へ 解説 1 シャルル・ペローとは誰か 2 ペロー昔話集の成り立ち 主要参考文献
仙女の呪いで百年の眠りについた美しい王女ーー。王子様のお迎えとともに目覚めたのちの恐怖を描いた表題作のほか、赤頭巾ちゃん、長靴をはいた猫、親指小僧からシンデレラまで。あの懐かしい童話が新鮮な翻訳と美しくて読みやすい活字、繊細な挿絵とともに甦りました。不思議で美しくて楽しい。そしてちょっとだけグロテスクで残酷……。そんなペローの童話の世界へ、ようこそ!
「赤頭巾ちゃん」にしても「眠れる森の美女」にしても、本来は血なまぐさくて荒々しく、セクシャルで残酷な民話だった。ペローの童話はその味わいを残しながら、一方では皮肉な人間観察や教訓にみち、童話文学の先駆的作品となった…この残酷で異様なメルヘンの世界を、渋沢龍彦はしなやかな日本語で甦らせた。独特の魅力あふれる片山健の装画をそえておくる決定版ペロー童話集。
ヨーロッパに広く流していたお噺のなかから、表題作をはじめ「青ひげ」「長靴をはいた猫」「サンドリヨン」などを著者ペローの文学観で編みなおした「昔話集」は、当時の社会に大きな影響を与え、現在も読みつがれている。本書はドレの画とともに、散文八編だけでなく韻文三編も加えた、そのすべてを紹介。