著者 : シャロン・サラ
あなたは恋人で家族で親友で、わたしの人生のすべてーー 夫婦の愛と絆を描ききった、人気作家シャロン・サラの珠玉作! シェリーの人生でいちばん幸運だったのは、初恋相手が人生の伴侶になったこ とだ。ハイスクールでの出会いから何年たっても、シェリーは少女のような気 持ちで夫に恋をしつづけ、ジャックも情熱的な愛で応えてくれる。ここ数年、 FBIの潜入捜査官である彼とは離ればなれの日々だったものの、いま捜査中 の事件が解決すれば、またふたり一緒に暮らせるのだ……。しかし、運命は残 酷にも、ジャックが捜査中に凶弾に倒れ、行方不明になったという知らせを届 ける。夫婦の絆を試すかのように、涙にくれる彼女をさらなる試練が襲いーー。
ニコールは6週間前、事件に巻き込まれ、頭を銃で撃たれた。一命は取りとめたものの、いまだに記憶障害があって言葉もうまく話せず、気分はふさぎがちだ。何ひとつ満足にできなくなってしまった彼女を、恋人のドミニクは限りない優しさで支えてくれていたが、ある日、不思議な出来事が起こり…(『優しさに包まれるとき』)。ジャスティーンは友人の結婚式でベネチアを訪れ、魅力的なイタリア人男性のウインクに悩殺される。翌日、不注意で運河に落ちそうになった彼女を救ったのは、思いもかけない人物ー昨日から脳裏を離れないウインクの男性リカルドだった。偶然にも、彼が友人の知り合いだったことに運命を感じながらも、恋に臆病なジャスティーンは…(『愛はベネチアで』)。孤児だったキャサリンは、生後まもない女の赤ちゃん、ボニーを養子に迎えることに。ボニーの父に引き取る意思がないと確認するためネバダ州を訪れると、現れたのはコールと名乗る逞しく自信に満ちた男性。ボニーの亡き父の兄だという彼は、驚いたことに赤ん坊を引き取りたいと言いだし、キャサリンに便宜結婚を持ちかけた!(『天使に魅せられて』)。
度重なる、奇妙な明晰夢にソノラは悩まされていた。 青く沈む薄闇の孤独のなか、揺らぐ影の“瞳”を感じる幻覚だ。 ソノラは生まれてすぐに孤児院の前に捨てられた子だった。 いつの日か母親が迎えに来てくれると信じたこともあったがーー 思わず、自嘲めいた笑みがこぼれる。その後の人生を思い出して。 ある出来事に巻き込まれ、命を狙われ始めたソノラは、 身を隠そうと逃げ惑うなか、導かれるようにその町へ辿り着く。 夕闇に浮かんだ男性と瞳があった刹那、ソノラはよろめいた。 見紛うはずもない、幻覚で見続けた“瞳”だったから。 ソノラ・ジョーダン…………………麻薬取締局捜査官。フランクリン・ブルーキャット……ソノラの父親。ジェラルド・ミントン………………ソノラの上司。バディ・アレン………………………ソノラの元ボーイフレンド。アダム・トゥーイーグルズ…………カイオワ族のヒーラー。ミゲル・ガルシア……………………麻薬ディーラー。エミリオ・ロハス……………………ミゲルの父親の旧友。
麻薬捜査官のケリーはそよ風が心地いい邸宅のバルコニーにいた。この屋敷には覆面捜査で潜入しており、明日ついに屋敷主である麻薬王を捕まえられる予定だ。だが運命はケリーに味方しなかったーあと一歩のところで正体を見破られ船内に軟禁されたのだ。命からがら逃げ出したケリーを助けてくれたのは休暇中のレンジャー、クイン。彼はケリーをかくまってくれるが、麻薬王が彼女の首に100万ドルの賞金をかけたため魔の手は容赦なく二人に迫り…。シャロン・サラ『溺れた人魚』他、全米ベストセラー作家による豪華共演短編集。
サラは、生死の境をさまよっていた。数時間前までは雪に覆われた厳寒の道をひた走っていたはずだ。孤高の男性、マッケンジー・ホークに会うために。行方不明になった兄を救えるのは彼しかいないと…。やがてサラは、ぼんやりと意識を取り戻した。瞼を開けると、燃えさかる暖炉の前に逞しい男性の影が見えた。人を拒絶したような寡黙な背中に、思わず胸が締めつけられる。ひどく傷つけられて、何も感じなくなった虚ろな瞳ー彼は振り返るや、とりつく島もなくサラに告げた。帰ってくれと。
メアリーは夫ダニエルと生後3カ月の愛娘ホープを事故で亡くし、 この6年、ずっと悲しみと孤独から抜け出せずにいた。 ある日、ふと入った古道具店でにわかにめまいを感じて気を失い、 目覚めると、6年前の事故直前の世界に戻っていた。 なりふり構わず、メアリーは身を挺して愛する夫と娘の命を救った。 夢か現実かもわからぬまま、ただこの時が続けばいいと願うが、 気づけばもといた店にまた戻っており、彼女は現実に打ちのめされる。 だが帰ろうとしたそのとき、幼い少女と男性の姿が目に飛びこんできた。 なんとそれは、愛してやまないダニエルと、6歳になったホープだった! 涙の感動作で読み手の心を癒やしつづける偉大な作家、シャロン・サラの名作をお贈りします。“あなたに永遠の約束を”と刻まれた美しいアンティークの指輪に指を通した瞬間、不思議なできごとが起こり……。後悔、夢、そして希望が描かれた、深い愛の物語です。
生まれつき不思議な予知能力を持ち、そのせいで周囲から敬遠されてきたローレルは、都会を離れて亡き祖母が遺してくれた屋敷にひとり移り住むことに。ルイジアナの深い森に囲まれたその美しい屋敷は、地元では“ミモザの園”と呼ばれ愛されていた。ようやく自分の居場所を見つけたローレルだが、ある日そこで思いがけない出会いを果たす。目の前に、毎晩ローレルの夢に出てくる男性ー存在するはずのない空想の世界の恋人が現れたのだ。呆然とするローレルに、彼も戸惑いを隠せない様子で「会いたかったよ」とささやき…。
未来や遠くの出来事が見えてしまうグローリーは、人々から“魔女”と疎まれ、ずっと孤立してきた。ある吹雪の夜、グローリーは凄惨な事故の幻影を見て飛び起きた。横転した車、血まみれの男性…“彼”が助けを求めている!急ぎ病院に駆けつけ、救命に協力したー稀な血液型が一致したのだ。その男性ワイアットに絆を感じつつ、名も告げずに去った数カ月後。何者かによる放火で最愛の父と兄、そして家を失ったグローリーは、恐怖と哀しみに震えながら、虚空を見つめていた。ワイアット、どこにいるの?あなたに会いたい…私を助けて!
オナーはその日、見上げるほど豪奢なマローン家の門をくぐった。 かつて誘拐されたマローン財閥の令嬢と判明し、 26年ぶりに帰ってきたのだ。代理人トレースとともに。 だが、オナーを高慢な親族たちが歓迎するわけもなく、 あまつさえ財産目当ての偽物と拒絶した。 冷え冷えとした屋敷のなかで、味方はトレースだけだったが、 彼の出張中、オナーは暗闇のエレベーターに閉じ込められる。 闇を引き裂き、「このあま」と吐き捨てるような声が響きーー そして落下してゆくなか、思い浮かぶのはトレースの黒い瞳……。
誰もがうらやむ美貌の持ち主でも、サハラには隠し通してきた傷があった。名家の主人と使用人のあいだに生まれた彼女は、その美しい容姿に目をつけた女主人に無理矢理引きとられ、気の向くときだけ“名家の令嬢”を演じさせられてきたのだ。大人になり、独立して、ようやく手に入れた平穏な日々も束の間、サハラは何者かに命を狙われ始める。過去の影に怯える彼女の前に現れたのは、最強ボディガードとして名高いブレンダンだった。優しくたくましい腕に24時間守られるうち、かたくなに生きてきたサハラの心は少しずつ解けていき…。
各地を転々としながらその日暮らしを続けるクィン。里親からの虐待、孤独、人間不信。彼女の人生は試練の連続だったが、新天地ラスベガスへ向かうその道中でも、新たな試練がクィンを襲う。交通事故現場で少年を保護した直後、何者かの発砲を受けたのだ。しかし、瀕死で警察署に逃げ込んだ彼女は知らなかった。たくましい腕で抱きとめてくれた刑事が、かつて一人だけ心を許した少年ー20年前に同じ里親のもとで絆を結んだ、ニック・サルダーノであることを。あの頃の少年少女は、一人の男と女として、いま再び巡り逢った。
望むことすら許されなかった、貴方との未来。7年後の悲劇が、 止まってしまった二人の時を、ふたたび動かしはじめる……。 父の介護に明け暮れるタリアは、突然の訃報に驚いた。かつて将来を誓い合っ たボウイの父親が何者かの凶弾に倒れたという。7年前、スコットランドの血を 引く黒髪の恋人ボウイにプロポーズされ、タリアは幸せだった。だが時を同じ くして父がアルツハイマーを発症していることが判明。タリアはこれからの介 護の日々を思い、理由は告げぬまま断ったのだった。ボウイは町を去り、二人 の仲は終わった。だが父親の死の謎を解くためにボウイが帰郷した今、愛する 男性に別れを告げて以来止まっていたタリアの時間は、再び時を刻み始め……。
いつか、愛するあなたの腕に帰るためーー 癒しの作家の“最高傑作”と名高い、感涙必至の感動作! ヴィクトリアには幼い頃の記憶がない。両親の顔さえ知らず、気がついたとき にはひとり里親の家を転々としていた。だからだろう、恋人のブレットにすら 完全には心を開けずに、写真家としての仕事に没頭する毎日だ。ある日、撮影 旅行から戻ったヴィクトリアは、現像した一枚の写真に目を奪われた。そこに 写るのは、むっつりした表情の老いた男ーーまったく見覚えのない男だという のに、彼を目にした日から、ヴィクトリアは夜ごと悪夢にうなされるようにな る。これは、失われた過去と何か関係があるの? この男はいったい誰……?