著者 : ジェニー・ルーカス
数多の女性たちを虜にしておきながら、愛だけは与えない男。 それが家政婦のエマが7年間仕えてきた雇い主、 世界的なホテル王チェーザレ・ファルコネッリだ。 彼に快適な生活を送らせるべく、エマは料理や掃除はもちろん、 ときには主のベッドに居座る美女を追い払う役目までも担ってきた。 でもまさかそのベッドで、私自身が目覚めることになるなんて……。 やがて、エマは妊娠に気づく。病身の彼女にとっては奇跡だった。 だが妊娠を打ち明ける前に、チェーザレはエマに愛人になれと迫った。 そして彼女が退職を申し出ると、怒りに駆られ、札束を投げつけたのだ。 エマは傷つき、黙って彼のもとを去った。10カ月後…… 赤ん坊と二人で生きていこうと、ロンドンからパリへ渡ったヒロインでしたが、出張に来たヒーローとまさかの再会。彼に瓜二つの赤ん坊がベビーカーにいるのを目にしたとき、彼が取った行動とは?新女王ジェニー・ルーカスが綴る、傑作シークレットベビー物語!
父の会社が乗っ取られ、困窮したライアは 友人である年上の伯爵の厚意で、形だけの結婚をした。 やがて亡き夫の遺産を相続したライアは舞踏会で 浅黒い肌の野性味溢れる豪腕実業家、ロアーク・ナバーラと出会う。 大胆不敵にも彼は、ダンスフロアの真ん中でライアの唇を貪欲に奪った。 「君が欲しい」彼女の体をしっかりと抱きしめ、ささやく。 ライアは心ならずもキスに溺れたーー誰あろうロアークこそが 父の会社を奪った張本人だと知るのは、バージンを捧げたあとだった。 1年半後、ライアは結婚式会場でロアークと再会。 娘のルビーが彼の子だと知られてしまい……。 名実ともにロマンスの新女王として、ハーレクイン・ロマンスのトップ作家の座に躍り出たジェニー・ルーカス。大人気のシークレットベビーがテーマの本作では、愛をくれないヒーローを愛したくないのに愛さずにいられないヒロインの切なさが胸に迫ります。
騙されて、妹が背負わされた負債をブリーはいま、清算した。部屋を出ようとしたそのとき、聞き覚えのある声が響きわたる。「勝負をしないか。賭けるのは100万ドルと、君の体だ」ブリーはその場に凍りついた。声の主がウラジミールだったから。10年前にブリーを見捨てた、魂もくらむほど美しい大富豪。彼のせいで妹と二人、奈落の底の人生を歩むことになったのだ。ところが、運命の女神はウラジミールに微笑む。わななく唇を噛みしめるブリーに、彼は皮肉な笑みを浮かべた。「これで君は僕のものだ。僕が望むあいだ、ずっと」
重い病気の母と妹との生活を支えるため、3つの仕事を掛け持ちするルビーが働く店にある晩、ハンサムで名高いギリシア大富豪アレスが現れた。そして容易になびかない彼女が珍しいのか、熱心に自宅に誘う。お金持ちの甘い言葉にだまされてはだめよ。でもアレスの低い声を聞いただけで体に電流が走り、ルビーは一夜だけと言い聞かせ、彼にバージンを捧げた…。やがて身ごもった彼女に、アレスはしかし言い放つ。「金なら出すが愛は与えられない」
「ほんの数時間、ぼくを愛しているふりをする。それだけでいいんだ」 恋人だった元上司ガブリエルの提案に、ローラの心は揺らいだ。 しかも報酬は100万ドル。息子のロビーに苦労させずにすむ。 ガブリエルは失った父親の会社を以前から買い戻そうとしていた。 その会社がついに売りに出たのに、大きな問題があった。 売り手の大物実業家の婚約者がガブリエルのかつての恋人だというのだ。 彼は実業家の嫉妬を和らげて取引を成功させるため、 ローラにひと晩だけ恋人役を演じてくれと言っている。 でも、わたしは嘘をつき通すことができるだろうか。 ひとりで育ててきた、かわいい息子の父親であるガブリエルに……。 〈身分違いの恋〉と銘打ちお贈りする企画第2弾は、“ロマンスの新女王”、ジェニー・ルーカスが描く、大人気のシークレットベビーがテーマの作品。息子の存在を知る由もないヒーローは驚愕の真実を知って……。
レストランでウエイトレスをしていたキャリーは、伯爵の称号を持つ精悍な企業家テオ・サンラファエルにひと目で恋をした。だが、つかの間の情熱を分かち合ったあと愛の言葉を口にすると、冷酷にも彼はキャリーを捨ててフランスへ帰国してしまった。1年後、絶望の中で密かに産み育てていた息子ヘンリーを、テオの使者が迎えに現れた(『愛を知らない伯爵』)。かつてクレアはギリシア人の大富豪ザンダー・アナケトスの恋人だった。しかし妊娠の事実を打ち明けようとした晩、ザンダーから別れ話を切りだされ、傷心のクレアは何も告げずに彼の前から姿を消した。4年の歳月が流れたある日、偶然ザンダーと再会したクレアは、息子の存在を知られてしまい、激怒した彼に結婚を迫られるが…(『ふたたびのカリブ海』)。3年もわたしと息子を放っておきながら、なぜ今さら現れたの?別居中の夫アンゴロスとの再会に、ジョージーはうろたえた。電撃結婚ののち、義母にいじめられていたわしたが身ごもると、ほかの男の子供と決めつけ、冷酷に追い払った夫。今になって息子を自分の子と認め、戻ってこいと言うなんて、あまりに身勝手だわ。でも…(『疑われた妻』)。
7月の夕方、ベルはマンハッタンの高級住宅の前で震えていた。妊娠を伝えたのに、大富豪アンヘルはわたしを追い払った。大切なバージンを捧げた男性から、金めあてと罵られるなんて。失望したベルは、泣きながら故郷テキサスへと車を走らせた。けれど実家とともに見えてきたのは、黒いヘリコプターと…アンヘル!どうしてわたしを追いかけてきたの?彼はベルに、おなかの子のDNA鑑定を受けるよう迫ってきた。さらには、使用人でも見るような目で冷たくこう言い放つ。「赤ん坊がぼくの子なら、きみもぼくのものだ」
グレースは走り去る高級車がはねた泥水を浴び、尻餅をついた。 なんてこと……上司が恋人へ贈る高級下着を台なしにしてしまった。 茫然とするグレースに救いの手を差しのべたのは、 先ほどの高級車から降りてきた男性、マクシム・ロストフだった。 彼はお詫びだと言って上司のプレゼントを弁償したうえ、 グレースにも高価なドレスを買うと、パーティにまで誘ってくれた。 すばらしくハンサムで、王家の血を引くというマクシムと、 夢のようなひとときを過ごしたグレースは、何も知らなかった。 彼がグレースの上司を陥れるためにわざと待ち伏せしていたことを。 そしてその一夜の代償として、彼の子を宿してしまうことを。 ジェニー・ルーカスは、いまHQロマンスで最も熱い作家のひとり。ロマンスの新女王到来と期待される大物作家が、熱いクリスマス・ロマンスをお贈りします!
その夜、メイドのレイニーは強欲でわがままな伯爵夫人に従って、モナコの王族が主催する舞踏会にいた。そこで突然、世界的な億万長者カシウスからダンスに誘われる。気づいたとき、レイニーは彼のペントハウスにいた。「僕が君を喜びせられなかったら、1千万ドルやろう。だが喜びを味わえたなら、僕の子供を宿してもらう」カシウスの冷酷だが熱い誘惑に、無垢なレイニーはとまどった。バージンの身で彼に従ったのは、病弱な祖母と盲目の父にお金を送るため?それとも…彼が運命の男性だと信じたため?
「助けて!雇い主に私たちの赤ちゃんを奪われそうなの!」大聖堂に駆け込んだスカレーレットは2000人の列席者の背後から叫んだ。祭壇に立つ花婿はイタリア出身の辣腕経営者ヴィン・ボルジアー8カ月前、バーで出会った彼の魅力に抗う術もなく純潔を捧げた翌朝、彼の身分を知ったスカーレットは名前も告げずに姿を消したのだった。突然の珍客に驚きながらもヴィンは彼女を追ってきた雇い主を追い払い、政略結婚を取りやめて、スカーレットに父親鑑定と婚前契約を要求した。屈辱的でがんじがらめの条件のもとに、愛なき結婚をするなんて…。傲慢でセクシーな黒い瞳に見据えられ、彼女の心は千々に乱れた。
まさか、妊娠するなんて…。秘書のエリーはニューヨークの街中で途方に暮れていた。6時間後に結婚式を挙げるというのに、おなかの子の父親は花婿ではないのだ。この事実を子どもの父親にー傲慢でセクシーなボス、大富豪ディオゴに知らせるべきかしら?エリーは震える足を奮い立たせて、ディオゴの前に立った。だが、彼はエリーの話に耳を傾けるどころか、彼女が結婚すると知ってなじり、警備員を呼んで追い払わせたのだ。数時間後、ディオゴは真相に気づいてエリーを捜すが、彼女はすでにオフィスを去り、花嫁として教会にいた。
彼女は病院のベッドに横たわり、緊張に苛まれていた。主治医の話から、自分がイヴという名前で、車の事故のせいで記憶喪失に陥っていることは既に知っていた。そして、妊娠していることも。これからお腹の子の父親であるギリシア人富豪に会うというのに、その顔さえ思い出せないなんて……。病室のドアが開き、恋人だというタロス・クセナキスが現れた。信じられないほどハンサムな男性だが、冷たい影を感じる。どうしても記憶を取り戻せない彼女を抱きしめ、タロスが言った。「もう決して君を放さない。きみは僕の妻になるんだ!」