著者 : ジュディス・クランツ
親友ジャスティンの右腕となってモデル・エージェンシーを切りまわすフランキーは、GN社の春物コレクションに抜擢された新人モデル3人の付添役として、パリに同行することになった。不安と期待を胸に訪れた、最先端のモードと恋の街。色とりどりの新作コレクションさながら、彼女たちはそれぞれの夢と恋とを手に入れる。おかしくて、セクシーで、心が温かくなる、極上の恋物語。
美貌の富豪ビリーを義母に、映画プロデューサーのヴィトーを父親にもつジジは、セクシーな細身の身体と自由奔放な魅力に溢れた23歳。高級ファッション・カタログの仕事を成功させた腕を見込まれ、ロサンジェルスの広告代理店に引き抜かれた。コピーライターの仕事の面白さを理解してくれない映画監督の恋人ザックと喧嘩別れした彼女の前には、次々に新しい男性が現れるのだが…。
ジジの新しい恋は自家用ジェット機で連れて行かれたヴェニスで始まった。誰もが羨む理想の恋人、大富豪のベン。でも彼を心から愛しているかまだ確信が持てない。ザックとのつらい経験から結婚には慎重になっているのだ。やりがいのある仕事も、暖かな家庭も求めるジジは、誰と結婚すれば幸せになれるの?ロスでパリでヴェニスで燃え上がる、恋人たちのロマンスをゴージャスに描く。
夫のヴィトーがオスカーを受賞した翌朝、ビリーは怖いほど幸福な気持ちで目を覚ました。彼女の体の中に新しい生命が宿っていたのだ。だがその幸せは長続きはしない。前妻の娘ジジがヴィトーを訪ねてきた時に生じたすれ違いは、埋まるどころか広がる一方。そこにヴィトーの浮気と流産が重なり、二人の仲は決定的になった。さらに、彼女の全てであるスクループルズが火事になり…。
傷心のビリーはパリに渡るが、そこでの生活にも心癒されることはなかった。数年後再びニューヨークに戻ったビリーに力と希望を与えてくれたのはジジだった。ジジの若い情熱と自由な発想によって、失われたスクループルズはスクループルズ2として蘇った。全ての悲しみはやがて喜びに変わり、ついえた愛の中から再び新たな愛がはぐくまれていく。恋と夢、情熱と成功の華麗な物語。
若く才能溢れる女性フォトグラファ、ジャズ。三人の仲間と設立したスタジオ“ダズル”を根城に業界を席巻していた。が、有名なフォト・ジャーナリスト、ゲイブをダズルに迎えるという提案がもたらされ、ジャズの心は激しく揺れる。脳裏に甦るゲイブとの甘い日々と思いがけない破局。そして一方では、俳優のサム・バトラーにも激しく心ひかれていた。ジャズの華麗なる愛の序章。
ロサンジェルスとサンディエゴにまたがる広大な牧場を経営するジャズの父マイク。ここにも開発の波が押し寄せていた。昔ながらのランチを守ろうとする父と莫大な財産の相続に目の色を変える継母と姉たち。そして突然訪れた大きな衝撃。その時、崩れそうなジャズを支えたのは…。真実の愛を手に入れたジャズは、姉たちとの葛藤を乗り越え、新しい未来を掴む。
フランスの地方都市の医師の家に生まれたイヴは、パリからやってきたミュージック・ホール一座の歌い手アランと恋に落ち、パリに出奔する。しかしアランは病に倒れ、イヴは生活の資を得るために自分も歌手になるが、天性の素質で一躍スターの座を射止める。やがてイヴの前に、戦地で彼女の歌を聴いて感動した外交官ポールが現れる。イヴはポールと結ばれ、2人の娘をもうけるが…。
姉のデルフィーヌは、優雅で繊細な娘だが、類いまれな美貌と妖しい魅力で、フランス映画界の売れっ子女優となる。一方、幼い頃から男まさりで活発な妹のフレディは、飛行機の操縦熱にとりつかれ、パイロットとして名を馳せるようになる。-1910年代から1950年代にかけてのフランスとアメリカを舞台に、母と2人の娘たちの波乱に満ちた生きかたを華麗に描くラブ・ロマンス。
ロシア貴族のヴァレンスキーとハリウッド一の美女フランチェスカの間に双生児の女の子が生まれた。一人はこの物語のヒロイン、プリンセス・デイジー、もう一人は不幸にも障害をもって生まれたダニエル。しかし、母は交通事故で、父は航空機事故でこの世を去った。残されたデイジーは幾多の困難や苦悩を乗りこえて美しい娘に成長していく。女の愛と哀しみ、そして自立への道を鮮かに描くスーパーセラー。
大学を中途でやめて広告業界に身を投じたデイジーは、プリンセスの肩書きを心ならずも利用し、馬狂いの金持ちたちのために絵を描きはじめる。だが、デイジーにとって母とも呼べるアナベルが白血病に倒れた。ダニエルという重荷を背負いながら、果たしてアナベルを助け養っていけるだろうか?積極的な生き方で苦悩を切り拓くデイジーに、マンハッタンの愛の鐘はいつ鳴り響くのか…。待望の本邦初訳。
ボストンの旧家ではあるがさして裕福でない家に生まれた娘ビリー。早くに母親をなくしたうえ肥満児だった彼女は、一族に疎んじられ、追われるようにしてパリに留学した。ヨーロッパの水はしかし、醜いあひるの子を美しい白鳥に変身させる。そして帰国した彼女を、大富豪とのロマンスが待っていた。欧米のファッション・映画業界を舞台に繰り広げられる、華麗な愛の物語。
最愛の夫をうしなった失意の日々が過ぎ、ビリーはビヴァリー・ヒルズの超高級ブティック「スクループルズ」の経営に専念していた。やがて始まった新たな恋の相手は、精力的な映画プロデューサー、ヴィトー・オルシーニだった。ヴィトーが製作する新作「ミラーズ」のアカデミー賞獲得へ向けて、二人の情熱のすべてを傾けるが…。愛のサクセス・ストーリー、感動のクライマックス。
29歳のマキシ・アンバービルはさっそうとコンコルドのタラップを降りた。これからマンハッタンのアンバービル出版の緊急役員会に出席するのだ。しかし、意気揚々と会議室にのりこんだマキシを待ちうけていたのは、思いもかけない事件だった。こともあろうに叔父のカッターが母のリリーを言いくるめて結婚し、社の実権を手中にしようとしていたのだ。あまつさえ、いまは亡き父のザッカリーが心血を注ぎ、理想に燃えて創刊した雑誌四誌を、業績不振を口実に廃刊にするというではないか。そうやすやすとあの男の思いどおりにさせはしない。なんとかして取り戻してみせる。何年、たとえ何十年かかろうとも、私の手に取り戻してみせてやる。マキシはやさしかった父のおもかげに誓いながら、怒りに身をふるわせ、足音も荒く席を蹴ったのだった…。
決然と役員会の席をたち、みずから強引に新雑誌の編集長におさまったマキシは、娘のアンジェリカと前の夫ロッコに助けられながら、生来のきかん気とバイタリティにまかせて雑誌づくりをおしすすめていった。そして創刊の日、彼女のつくった女性の味方「B&B」は、またたくまに売り切れてしまった。カッターの鼻をあかして、マキシは有頂天だったが、カッターもだまってはいなかった。経費の膨張を理由に、社の売却を画策しはじめたのである。彼は、ともかくザッカリーが憎かったのだ。その名前を地上から消すためならなんでもするつもりだった。そしていま、憎しみは彼の愛娘にむけられている。カッターVSマキシの対決。波瀾にみちた彼女の人生の幕があいた…。成功の甘い香り、挫折と苦悩。男と女の愛の苦しみ、憎悪と嫉妬。華やかなマンハッタンの街を背景にマキシとリリーがくりひろげる一大叙事詩。
ミストラル死す。20世紀を代表するこの天才画家の訃報に接した瞬間、ファッション界に君臨する女性実業家マギー・リュネルの前から50年の歳月が消えた。1925年パリ。花の都に出てきた17歳の田舎娘マギーは、持ち前の美貌と活発な性格で、たちまち人気モデルにのしあがる。マチスが、ピカソが、競って彼女の絵を描いた。が、ひとりの無名画家との出会いが彼女の人生を変える…。
心から愛したパトロンの死後、マギーはモデル・クラブを経営しながら、女手ひとつでひとり娘テディを育てあげる。だが皮肉なことにテディは、マギーがかつて愛した男ミストラルと運命的な恋に落ち、私生児フォーブを出産したのだった…。1920年代のパリから現代のニューヨークまで、華麗なファッション・モデルの世界に生きた女性三代の愛と自立の歴史を描く感動の大河ロマン