著者 : ジュリア・ジェイムズ
ヴィッキーは父親代わりにかわいがってくれた叔父の会社を救うため、 ギリシアの敏腕実業家テオと、名ばかりの期限つき契約結婚をした。 離婚の際には多額の金を支払うというテオの言葉を信じて。 だがある夜、テオの妖しい瞳に惑わされるように、彼と結ばれてしまう。 自分の行いに動揺して、ヴィッキーが思わず屋敷から逃げ出すと、 怒り狂ったテオは一方的に彼女を離縁し、そのまま2年の月日が流れた。 今、ヴィッキーは勇気を振り絞り、テオに会いにやってきた。 恵まれない子供の慈善事業のため、どうしても約束のお金が必要なのだ。 しかし、テオの無慈悲な要求が、彼女をうろたえさせる。 「金が欲しければ、ぼくのベッドまで一緒に来るのが条件だ」 ラテン大富豪の激情と愛情のはざまで翻弄される純真なヒロインを描いて人気の、スター作家ジュリア・ジェイムズ。情熱ほとばしる劇的ラブストーリーの名匠、大スター作家リン・グレアムにも劣らぬ筋書きの巧みさにご注目! 珠玉のシンデレラ・ストーリーです。
割りきったはずの契約結婚。 なのになぜこんなに胸が騒ぐの? なんとしても父が遺してくれた屋敷だけは守りたい── 日々の生活にも困窮しているダイアナの望みはそれだけだった。 そんな彼女の前に現れたのがニコス・トラモンティス、 若くして巨万の富を築いた億万長者だ。彼は野心を隠しもせず、 社交界へ足を踏み入れるのに彼女の家柄が必要だと言い放ち、 大金と引き替えに2年間の契約結婚を申し出た。 両親から愛は危険なものだと学んでいたダイアナは、 愛するリスクもなく純潔も守れるならと、承諾してしまう。 “ベッドで楽しみ、飽きたら捨てる”という彼の邪心も知らずに。 無垢で愛らしいヒロインを描くことに定評のあるジュリア・ジェイムズ。今作も期待に違わぬシンデレラ・ロマンスです! 紳士的な富豪ニコスがハネムーンで見せた別の顔にダイアナは驚いて……。
4年前、父の客として訪れたギリシア富豪ニコスにソフィーは恋をした。だが結ばれた直後、ニコスは理由も告げずにアテネへ発ったのだ。その日からソフィーの人生は暗転し、地獄の日々が続いている。ある日、仕事で指定されたホテルに行くと、なんとニコスが現れた。「あんないかがわしいパーティで何をしていた?」まさか…数日前の仕事先に彼がいたなんて!ソフィーはうなだれ、説明した。父の莫大な借金を返すため、仕方なくしている仕事だと。ソフィーの窮状を知るや、ニコスは借金の肩代わりを申し出た。ただし交換条件は、彼の別荘に滞在することー。
結婚や妊娠を望む相手とはつき合わない。 5年前、彼はそう言って去っていった……。 夫の葬儀の日、クリスティンはアナトールの訪問を受けた。 夫の甥で、一族が率いる企業帝国のCEO、そしてーー元恋人。 彼は私に、伯父を結婚の罠にかけた金目当ての女と、 容赦ない言葉を浴びせるに違いない。 けれど5年前、余命僅かな彼の伯父と結婚したのは、 生まれてくる子に、家と家族を与えるため。 アナトールに捨てられたあと妊娠を知って、 途方にくれていたとき、形だけの結婚を提案されたから。 でも、その事実はアナトールには知られたくない……絶対に。 母の看病で恋に無縁だったヒロインは、恋におちた大富豪との夢のような日々から一転、どん底へ。やがて訪れた皮肉な再会は……。健気なヒロインと傲慢なヒーローのジェットコースター・ロマンスの名手、J・ジェイムズが綴る珠玉のシークレットベビー物語!
リンは酒浸りだった母に代わり、妹の世話をしてきた。だが母の死後、妹は若気のいたりで妊娠し、出産中に亡くなった。リンは生まれた男の子を決して手放さないと誓うが、貧しい暮らしのなかでの子育ては難しかった。そんなある日、アナトール・テロニディスというギリシア人富豪が現れ、遺児の父親は、近頃亡くなった彼のいとこだとリンに告げる。愛しい妹の忘れ形見は、なんとギリシア名家の遺産でもあったのだ!ああ、なんてこと。彼を相手に、私が親権を保持できるすべなどない。大切な男の子を失う恐怖に真っ青になったとき、彼が法外な提案をした。養子縁組が成立するまで、夫婦にならないか、と。
またもや弟が金目当ての女に引っかかったらしいー雨の中、グザヴィエは場末で働くリサを待ち伏せするが、濡れそぼる彼女の清らかな美しさに、思わず見惚れてしまう。ほどなくして、彼女をものにしたグザヴィエが、もしかしてリサは思っていたような女性ではなかったのかとほだされかけた矢先に、弟から電話が入ったのだ。リサが求婚されているのをもれ聞いたグザヴィエは、思わず、恫喝していた。一族の金を狙うこの売女め。僕は君の本性を暴くために近づいたと。
出会った日から半年間、カーラはローマの伯爵チェーザレの従順でやさしい恋人だった。ところが傲慢な伯爵は、カーラの愛に価値はないというように、庶民の彼女を切り捨て、侯爵令嬢との婚約を発表する。失意のカーラは、母に命じられた男性と結婚するしかなくなるが、その男性にも結婚式で捨てられ、さらに恥をかいてしまう。だから、再会したチェーザレを拒めなかったのだろうか?婚約中の彼と一夜を過ごしたカーラは、罪の意識に耐えきれず、ローマから逃げ出す。しかし、おなかには伯爵の子が宿っていた。
運命の恋は許されない罪だった。 別の人と結婚する彼に、妊娠は言えない。 エロイーズの休暇旅行は、衝撃的な出会いから始まった。 ホテル王のヴィトは空港で助けた彼女を見初め、 ヨーロッパの有名な観光地を案内する一方で、夜は熱く求めた。 彼は私を特別な女性と思っている? 私は愛されているの? しかし、エロイーズがヴィトとの将来を夢見はじめた数週間後、 突然、婚約者だと名乗る女性が訪ねてくる。 否定するどころか、ヴィトに面と向かって婚約を認められ、 絶望したエロイーズは故郷へ逃げ帰るしかなかった。 そのおなかに、彼の愛の形見を宿して……。 緻密でドラマチックなストーリーで人気を博す、J・ジェイムズ。ミニシリーズ〈愛と背徳のローマ〉をお届けします! 今作でヒロインを苦しめる婚約者の女性は、実は2作目のヒロインです。1作目と同時進行で語られるもう一つの悲恋を、どうぞお楽しみに!
21歳の掃除人マグダは、派遣先の豪奢な邸宅で、若きイタリア人実業家ラファエッロと初めてはち合わせた。ハンサムな顔に思わず見とれていると、彼がいきなり申し出た。10万ポンドの報酬で、半年だけ僕の妻になってくれないか、と。亡き友人の赤ん坊を育てるマグダは、戸惑いながらも引き受けるが、「跡取り息子が不器量で貧乏なシングルマザーを嫁にした!」と、由緒あるラファエッロの実家の逆鱗に触れてしまう。それこそ、両親と確執のある彼の思惑どおりだったのだが、あまりの責めを受ける彼女を不憫に思ったか、ラファエッロはマグダを美容室に連れていき、ドレスも買ってやる。すると…。
ジャニーンは母亡き後、初めて実の父を知った。なんと父はギリシア人のホテル経営者で、大富豪だったのだ。父は現在の妻を傷つけたくないという配慮から、娘がいたことは隠した上でギリシアに呼び寄せてくれたが、“あの若い女は社長の愛人だ”という噂が流れてしまう。そんなある日、ジャニーンはニコスという男性と出会った。彼もギリシア人の実業家で、父の親友だという。ジャニーンはニコスの魅力の虜になり、彼も熱く求愛してくれた。だが彼女は知らなかったーニコスが実は父の妻の弟で、“姉の夫をたぶらかす女”を罰するために近づいてきたことを。
ゴージャスな大富豪マックス・ヴァシリコスにエスコートされる鏡の中の自分を見て、エレンは息が止まりそうになった。これが“象みたいに大柄で醜い”と継姉に嘲られている私なの?マックスが手配した美容師たちの手で美しく変身したエレンは華やかな慈善舞踏会で彼とワルツを踊り、その翌日からは彼に誘われるままカリブ海の島で夢のようなバカンスを過ごす。夜ごと情熱的な愛撫に溺れながら、エレンは自分に言い聞かせた。世慣れた彼にとって、これはビジネスの一環にすぎないー私が命より大切にしている屋敷を奪うための策略なのだ、と。