著者 : デーヴィド・エディングス
かつての皿洗いの少年ガリオンは今や正統なリヴァ王の後継者として“珠”に認められ、西の諸王国に君臨することになった。王女セ・ネドラとも婚約し、人々に祝福されていたかれだが、ある夜、人知れず邪神が統べる東の国々へと旅立つ。それは、“予言”に定められた対決に挑むためであった。かれの身を案じるセ・ネドラが西の諸王国の連合軍を指揮し、戦争が始まった。神々をも巻きこんで、ふたつの運命がついに激突する。
高僧クトゥーチクとの戦いのすえ、ガリオンとベルガラス一行はついに“珠”を邪神のしもべの手から奪還することに成功した。“珠”を本来あるべき“リヴァの広間”に安置すれば、旅は終わり、かつてのような農園での暮らしに戻れるのではと期待したガリオン。だが“珠”がかれを歓迎する喜びの歌は鳴りやまず、「運命」の一語だけを話す不思議な少年を介して、“予言”はガリオンをさらに壮大な宿命へといざなうのだった…。
仇敵チャンダーと対峙したガリオンは「燃えろ!」の言葉とともにその恐るべき力を目覚めさせた。しかしそれは、制御できなければみずからをも滅ぼしかねない危険な力であった…。心の内に住まう声が明かす、重大な使命にとまどうガリオン。一方「珠」をめぐる一行の旅は、亡霊の国マラゴー、魔術師ベルガラスの育った「谷」、洞窟の民ウルゴの聖地プロルグを経て、ついに邪神トラクの高僧が待つクトル・マーゴスに至る。
太古の昔、莫大な力を秘めた宝石“珠”をめぐって神々が熾烈な戦いを繰り広げた。争いの末に魔術師ベルガラスが邪神トラクを倒し、その復活の日まで争いにひとまず終止符を打ったのだった…老人ウルフの語る神話は、平和な農園で暮らす少年ガリオンの一番の楽しみだった。しかし少年の人生はある日を境に一変する。世界の命運を賭け、予言を成就する冒険の旅に連れだされたのだ!大好評ファンタジイ巨篇、新装版登場。
世界制覇をもくろむ軍神シルゴンが君臨し、よそ者には固く閉ざされた幻の都市シルガ。暗黒の魔術師ザラスタは、誘拐したエラナ女王をそのシルガへと連れ去った。それをつきとめたスパーホーク一行はさっそくシルガに向かった。だが、なんとか都市に潜入した一行の前に、シルゴンと異界の巨大怪物クレェルが現われた!世界の平和を賭けて、スパーホークの最後の戦いが始まる…全米ベストセラーの魔法戦記、ここに完結。
スパーホークと仲間たちが、軍神シルゴンを崇める邪悪な古代民族と戦闘を繰り広げていたまさにそのときーエラナ女王が暗黒の魔術師の一味にさらわれた!スパーホークたちは手分けして女王の行方を探しはじめた。一方、スパーホーク一行の援軍としてイオシア大陸を出発した聖騎士の大部隊は、タムール帝国に足を踏み入れたとたん、巨大な怪物に率いられた謎の巨人戦士軍団と遭遇。無敵の聖騎士団に最大の危機が…。
魔石ベーリオンを得たスパーホークは「光る魔物」と呼ばれる謎の一族の接触をうけた。彼らは、自分たちに背負わされた呪わしい運命から逃れるためにベーリオンの力を借りたいのだという。だが、聖騎士の導き手たるセフレーニアはこの一族に深い恨みを抱いている様子。そんな彼女をよそに、読心能力を操る「光る魔物」の指導者が、聖騎士一行の中に裏切者がいると告げた。軍神シルゴンと通じ騒乱をしくんだその人物とは。
タムール帝国の騒乱の陰にいたのは、戦の神シルゴンだった。シルゴンと対等にわたりあうための道はただひとつ、薔薇の形のサファイア、ベーリオンの力に頼ることだけ、恐るべき破壊力を秘め、この世で神以外にはスパーホークだけしか触れられぬ魔石、ベーリオン。世に災いをもたらさぬため、かつて女神アフラエルによって神の手も人の手も触れぬところに隠されたこの魔石を、スパーホークはふたたび手にすることに…。
ダレシア大陸各地の英雄譚に登場する英雄たちがこの世によみがえり、民を扇動して反乱を起こしたーそれがタムール帝国の騒乱の真相だった。時を同じくして、イオシア大陸でも同様の事件が起きていた。さらにダレシアでは、トロールや吸血鬼、狼男までが徘徊しているという。この一連の騒乱にはどうやら神がからんでいるらしい。スパーホークはその神の正体をつきとめるべく、タムールの帝都マセリオンをめざしたが…。
聖騎士スパーホークーエレニア国の女王エラナの夫にして、剣と魔法を駆使して王国守護にあたる異能の戦士。かつて世界を統べる力を持つ宝石をめぐって神とさえ対決した彼の名は、世界じゅうに鳴り響いていた。その彼のもとに大帝国タムールから救いを求める使者がやってきた。超常的な力がからんでいるらしい帝国内の騒乱を鎮めてほしてというのだが…ベストセラー作家が贈る波乱万丈の新シリーズ、いよいよ開幕。
最果ての島国ペリヴォーで、ガリオンたちはとうとう〈もはや存在しない場所〉のありかを示す地図を手に入れた。さっそくペリヴォーを出発した一行は、地図を頼りに対決の場所をめざした。運命の時は間近。ガリオンの息子は救われるのか?最後の戦いで命を落とすと予言に謳われたのはいったいだれか?そして、世界を支配することになるのは光か闇か?5年の歳月をかけて書き上げられた壮大なシリーズ、ついに完結。
ダーニクの活躍で魔神を撃退したガリオン一行は、予言に記された対決の場所の秘密が隠されているケルの町まで、あと一歩というところまで迫っていた。一刻も早くケルで秘密を明かさないことには、ガリオンの息子はザンドラマスの手でいけにえにされ、全世界が闇の手に落ちてしまう。ところが、ケルには、よそ者を寄せつけないための呪いがかけられていた。はたして、ガリオンたちは無事ケルにたどりつけるのか…。
〈もはや存在しない場所〉の秘密を解く鍵は、予言者たちの町ケルにあることが判明。その地に保管されている『マロリーの福音書』にすべてが記されているのだ。さっそくガリオン一行はケルへと向かった。だが旅の途中、単独で行動していたガリオンは、奇怪な象の軍団に遭遇。しかも、この巨獣たちを率いる女こそ、宿敵ザンドラマスだった。魔女はガリオンに気づくとドラゴンに変身して、火を吐きながら襲いかかってきた。
〈闇の子〉ザンドラマスにあと1歩というところまで追いついたガリオン一行。その彼らに再びマロリー皇帝ザカーズの魔手がせまっていた。だが、ガリオンたちにとって幸運だったのは、旧知の仲間たちがザカーズに対抗すべく策を弄してくれていることだった。しかも、一度はザンドラマスによって破棄された『アシャバの神託』だったが、実はその写しがひとつだけあることが判明。そして、その所有者までつきとめたが…。
疫病騒動に乗じて、まんまと東方諸国の皇帝ザカーズの宮殿から脱出したガリオン一行。かれらは、アシャバの〈トラクの家〉をめざして先を急いだ。ポルガラによれば、宿敵ザンドラマスは、その地で何かを捜しているらしい。果して、それは何か?少なくともガリオンたちにとって、つごうの悪いものであることはたしかだ。となれば一刻の猶予もままならぬ。だが、ガリオンたちの行手には、恐るべき悪魔が待ち受けていた。
宿敵ザンドラマスを追跡中のガリオン一行は、東方諸国の皇帝ザカーズの歓待を受けた。だが、その実情は体のよい囚われ人にすぎなかった。世界制覇を目ろむザカーズは、〈西方の大君主〉ガリオンの旅の真意を知りたかったのだ。足止めを食うこと数日、ガリオンの妻セ・ネドラの様子がしだいにおかしくなりだした。たんなるヒステリーかと思われたが、意外にもセ・ネドラはザンドラマスに精神を乗っとられていたのだ…。
自業自得とはいえ、ガリオン一行に愛人を殺害されたグロリムの尼僧チャバトは復讐鬼と化した。だが、高僧アガチャクとマーゴスの王の面前で即座に私怨をはらすわけにはいかなかった。なにしろ、ガリオンたちはマロリー皇帝暗殺を企む人物を護送する任務を負っているのだ。ただひたすら機会を待つうちに、やがて事態は意外な展開を見せはじめた。なんと、暗殺者は偽ものだったのだ。となれば、もはやなんの遠慮もいらない。今までこらえていた憤怒がついに爆発し、尼僧の口から不吉な呪文がこぼれ出た。悪魔を呼び出す禁じられた呪文が。
ガリオンとセ・ネドラの一粒種ゲラン王子を誘拐した真犯人はザンドラマスだった。どうやら、この〈闇〉の権化ともいうべき謎の人物は、なんらかの理由で、『ムリンの書』に記された場所ーもはや存在しない場所へとゲラン王子を連れていくつもりらしい。だが、いったい何処へ?確かなことは、蛇の女王の国ニーサへ向かったということだけ。これを知ったガリオン一行は、神々の父ウルより神託を得たのち、さっそくニーサへと向かった。だが、旅の途中、一行は夢にだに想像しなかった恐るべき敵ーこの世で最後の巨大なドラゴンに襲われた。
セ・ネドラ王妃がついに懐妊をした。結婚してから8年目のこの朗報に、夫のガリオンの喜びもひとしお。が、臨月が近づいたころ、王妃は熊神教徒の暗殺者に襲われた。かれらによれば、アローン人の純血を守るためにトルネドラ人のセ・ネドラが王の世継ぎを生むことはまかりならぬというのだ。しかし、この主張には裏があった。実は、ガリオンの息子は〈闇の子〉が世界制覇を果たすための重要な力を持っていたのだ。そんなこととは露知らず、熊神教徒征討の旅に出るガリオン。よもや自分の留守中に幼子が誘拐されることになるとは思わずに…。