著者 : トマス・ハーディ
恋の霊恋の霊
斬新な構成、独特な心理描写で、彫刻家である主人公の、三代にわたる女性への愛情が赤裸に描かれるー唯美主義、ダーウィニズムの思想を取り込み、“性愛と芸術”の関係を探究し続けた英国ヴィクトリア朝の小説家トマス・ハーディが最後に著したロマンス・ファンタジー。
呪われた腕呪われた腕
19世紀末の英国ヴィクトリア時代。風が渡る荒野とハリエニシダの茂る情景の中で、運命に翻弄される主人公たち…美しい若妻ガートルードの腕に残された痣をめぐる悲劇的な人生を描いた傑作「呪われた腕」、妹の婚約者との密やかな愛を綴る「アリシアの日記」ほか、「妻ゆえに」「幻想を追う女」など珠玉の八編を収録。「ハーディ短編集」を復刊・改題。「村上柴田翻訳堂」シリーズ。村上春樹×柴田元幸「特別解説」付き!
テス(下)テス(下)
“宿命の男”アレックの手を逃れ、遠い酪農場に職を得て傷心を癒す美貌の娘テス。だが、そこで出会った牧師の息子エンジェルとの激しく一途な恋は、再びテスの運命を大きく狂わせて行く。結婚式の当夜、アレックとの過去を打ち明けられたエンジェルの蒼白な顔貌。ショックを受けたエンジェルは、単身ブラジルへと旅立つ。残されたテスの苦悩。そして、またもやアレックとの思いがけない出会い…世界は盲目的な運命によって支配され、個々の人間の幸不幸には全く無関心であるのかー不条理を鋭く見つめる20世紀文学の先駆作。
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