著者 : ルイス・キャロル
ルイスキャロル著『不思議の国のアリス』が刊行されて160年。世界中で愛され、多くの翻訳本が刊行される中、1927年、文豪・芥川龍之介、菊池寛も共訳で『アリス物語』として刊行していました。今回、当時の雰囲気を残した原文旧仮名使いのままに、山本タカトの蠱惑的な挿絵をちりばめた、新たな『不思議の国のアリス』をお届けします。
ルイスキャロル著『不思議の国のアリス』が刊行されて160年。世界中で愛され、多くの翻訳本が刊行される中、1927年、文豪・芥川龍之介、菊池寛も共訳で『アリス物語』として刊行していました。今回、当時の雰囲気を残した原文旧仮名使いのままに、山本タカトの蠱惑的な挿絵をちりばめた、新たな『不思議の国のアリス』をお届けします。
もし『不思議の国のアリス』を日本の文豪が翻訳したら? そんな夢のような構想が現実となったのが、1927年刊行の『アリス物語』。 芥川龍之介と菊池寛による訳文は、アリスや不思議の国の登場人物たちがいきいきとユーモラスに描かれ、今なお色あせない魅力にあふれています。本書は、原書にあったいくつかの不足な点を補い、注釈や解説を付加して甦らせた『完全版 アリス物語』。アリスや芥川・菊池ファンの方はもちろん、『不思議の国のアリス』をはじめて読む方にもおすすめできる一冊です。 ◆はじめに ◆完全版 アリス物語 一章 兎の穴に落ちて 二章 涙の池 三章 コーカスレースと長い話 四章 兎が蜥蜴のビルを送り出す 五章 芋虫の忠告 六章 豚と胡椒 七章 気違いの茶話会 八章 女王の球打場 九章 まがい海亀の物語 十章 海老の四組舞踏 十一章 誰がお饅頭を盗んだか 十二章 アリスの証言 ◆注釈 ◆解説 本書の成り立ち ◆あとがき 文豪たちのアリスーー “お饅頭”はどこからやって来た?
シリーズ既刊『不思議の国のアリス』(2006)の続編。7歳半になったアリスは、暖炉の上の鏡をくぐり抜けて鏡の国へ迷い込む。『鏡の国のアリス』原作出版150周年記念出版! イギリス本国でも未発表の貴重なオリジナル挿絵を収録。 1 鏡の家 2 もの言う花たちの庭 3 鏡の国の虫たち 4 トゥイードルダムとトゥイードルディー 5 羊の毛皮と小川 6 ハンプティ・ダンプティ 7 ライオンとユニコーン 8 「発明したのは拙者だ」 9 クイーン・アリス 10 揺さぶって 11 目が覚めると 12 夢を見ていたのは誰? 訳者あとがき
21世紀アリス学の金字塔。 夢とファンタジーに溢れた、全世界の永遠のベストセラー『不思議の国のアリス』は、多くの画家・イラストレーターの創造心を激しく掻き立て、現在に至っている。永遠の少女アリスを具象化したアーティストは枚挙に暇なし。テニエル、ラッカム、エルンストら多数。満を持しての建石修志画伯は、細密描写に定評があって熱烈なファンも多々。日本のアリス学研究の頂点に立つ、絵の極み・建石修志/文の極み・高山宏による夢のコラボレーション。カラー挿絵80点!!
鏡の向こうに見えるのは、キュートでフシギな新世界。 高山宏の新訳と佐々木マキの80点にものぼる描き下ろしイラスト(オール2色刷りり)で贈る、新訳・新挿絵版『鏡の国のアリス』 「鏡のお家へ通り抜けられたら、どんなにすてきだろうね!」 そう言いながらアリスは暖炉の上にあがっていたのですが、自分でもどうやってあがったのかわかりません。 そしてたしかに鏡が、銀色に輝くもやのようにとけてなくなりつつあるところでした。(本文より) 装丁・祖父江慎+鯉沼恵一(cozfish) 谷川俊太郎さん推薦! 鏡の国はコトバの国 アリスといっしょに 意味そっちのけでコトバたち 飛んだり跳ねたり踊ったり! ワオ! (谷川俊太郎)
『不思議の国』『鏡の国』『子ども部屋』アリス3作を収録! 妖精姉弟が活躍する長篇『シルヴィーとブルーノ 正・続』(抄)など、不可思議でナンセンスなキャロル・ワールドの精髄。(解説/鴻巣友季子)
雪の日の午後、アリスは暖炉の上の鏡を通りぬけて、現実とは逆さまの世界へ入り込んでしまいます。 チェスの駒が歩き回り、花々がしゃべる世界で、奇妙なチェスゲームに参加したアリスは、奇妙奇天烈なものたちに出会います。トゥィードルダムとトウィードルディー、ハンプティ・ダンプティ、ライオンとユニコーン、いばりくさった赤の女王、混乱している白の女王ーー。 『不思議の国のアリス』が最初に刊行されてから150年。その続編となる本作にも、国際アンデルセン賞受賞画家イングペンが魅惑的な挿し絵を描きました。 突拍子もないユーモア、機知に富んだ韻やリズム、きらめくような言葉遊びは、新しい読者を楽しませると同時に、古くからのアリスファンへ捧げられています。カラー豪華愛蔵版。
国際アンデルセン賞画家イングペンが描く、オールカラー豪華愛蔵版。 川の土手で読書をしていたアリスは 不思議なウサギを追いかけ穴へ落ちーー しゃべる芋虫、チェシャーネコと出会い、 帽子屋の永遠に終わらないお茶会に参加したり、 ハートの女王とのゲームに巻き込まれ・・・ 奇想天外な地下の国で、アリスの大冒険がはじまります。 国際アンデルセン賞受賞画家イングペンによる表情豊かな挿し絵と、読みやすい新訳で、 永遠のファンタジーが生き生きとよみがえります。 世界中で愛され続けているナンセンスで奇想天外な冒険をお楽しみください。 ※小学校5年以上の漢字にルビ
ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』初版刊行150周年記念出版! 高山宏の完全新訳と佐々木マキの描き下ろしイラスト約50枚で贈る、日本語版『不思議の国のアリス』の決定版!! 装丁・祖父江慎+cozfish 「でもーーこんな生き方、ふしぎじゃない。 おとぎ話を読んでても、そんなこと、絶対起こらないと思っていたけど、いまはこうやってそのど真ん中よ!」
チョッキを着て時計を手にしたウサギが急いで走って行きます。よく考えれば、これはおかしなできごと。アリスの好奇心はいたく刺激され、ウサギの後を追い、ウサギに続いて穴に飛びこみます。深い深い穴に…。ここからアリスの果敢な冒険がはじまります。アリスの行く手には、姿を消すことのできるチェシャー猫や、おかしなことばかりしゃべりまくる帽子屋と三月ウサギ、やたら首をチョン切れと命じるハートの女王等々、おそろしげなキャラクターも出てきます。でもアリスはへこたれません。それどころか、アリスの目はいきいきと輝いてくるのです…。
映画「不思議の国でアリスと Dive in Wonderland」原作 【アリスは“不思議の国”だけじゃない! “鏡の国”で立派な女王になるアリスを見届けよう! 原文の言葉あそびの楽しさそのままを「新訳」で!!】 ●ここがポイント (1)さすが新訳!! 前作に引きつづき、今に息づく、美しい日本語でアリスが読めます。 難解で読みづらいなんてこと一切なし! そしてくずれた日本語でもありません。 アリスの上品かつかわいらしい台詞を楽しめます。 (2)アリスが女王になる!? チェスについての詳細な解説 物語の肝(きも)はなんといっても「アリスが女王になる」こと。 “不思議の国”はトランプの国でしたが、“鏡の国”はチェスの国。(将棋とちがってチェスはコマが鏡合わせに置かれます) つまりこの物語ではアリスはチェスの女王(クイーン)に「成る」のです。 物語はチェスの棋譜にそって展開しており、訳者あとがきでそれが詳細に解説されていて、それがめちゃくちゃ面白いです! (3)アリスの面白さはライム(韻) 本作は、とくに詩の韻を重視して訳出されています。ラストに掲載される美しい詩をもとにご説明しましょう。 [な]つ 七月の 空【青く】、 [つ]れだって船で遊べば、夢【多く】。 [の]んびり川に流れる追【憶】-- [ひ]っそりと身をよせあ《いて》、 [ノ]ンセンスのお話、夢中で聴《いて》。 [あ]きもせぬ三人の子が《相手》-- ※【 】《 》で韻がふまれています。[ ]はつなげて読むことができます。 ちなみにこの詩の訳文がすごいのは、脚韻がふまれているだけでなく、行頭の文字をつなげるとある一文がみえてきます。 近年ネットではやっている“タテ読み”を、百年以上も前のルイス・キャロルはすでにやっていたんですね。 「なつのひノあ」……。このあとどんな言葉が続くでしょう。本文でぜひお読み下さい。 (4)詳細な解説付き&詩の楽譜も! 訳者あとがきでは、ほかにも物語が生まれたいきさつや、作品に関する詳しい解説・裏話が読めます。 ・この本が出版されたころ、アリスのモデルである、実在のアリス・リドルが大恋愛していた相手とは? ・アリスが大人になるのを見まもる白の老騎士は、だれのカリカチュア? ・意味不明すぎるジャバーウォッキーの詩の「ぬなやか」は何と何の合成語?(ほかにもこの詩の用語に関する詳細な説明も掲載) アリスファンならニヤリとしてしまうこと、まちがいなし! おまけに、それぞれの詩の楽譜もついています。 「鏡の国のアリスです♪」を楽譜にあわせて歌いましょう! 1 鏡の家 2 しゃべる花々のお庭 3 鏡の国の虫 4 トゥィードルダムとトゥィードルディー 5 ウールと水 6 ハンプティ・ダンプティ 7 ライオンとユニコーン 8 「これはせっしゃの発明でござる」 9 女王アリス 10 ゆさぶって 11 目が覚めて 12 夢を見たのはどっち? 訳者あとがき
上着を着て、懐中時計を持ったおかしなウサギを追って、穴の中へ入りこんだ。残酷なトランプの女王、おかしな猫…。ふしぎの国で体験する少女アリスの冒険。(解説・北村太郎/鑑賞・阿刀田 高)
鏡のなかを通りぬけたアリスは、またまた奇妙な世界へ。おしゃべりな花たちの咲く庭をふりだしに、鏡の国を歩くアリスのまえに、つぎつぎとおかしな住人があらわれてー。「ふしぎの国のアリス」につづくキャロルの作品で、チェスゲームを織りこんで構成された、夢とユーモアにあふれたファンタジーの傑作。
「鏡の国」は「不思議の国」の7年後に書かれた物語である。「不思議の国」にくらべ、透明感は増し、言葉遊びの意味は深まり、物語全体が「チェス盤」の上で進行するという特異な構成となっている。より論理性が強調された「鏡の国」は、キャロルの数学者としての面目を示し、物語の完成度も高いといえる。言葉遊びと論理の展開に充分の配慮をした、新たな日本語訳の誕生である。