著者 : ルイス・キャロル
もし『不思議の国のアリス』を日本の文豪が翻訳したら?そんな夢のような構想が現実となったのが、1927年刊行の書籍『アリス物語』。芥川龍之介と菊池寛による訳文は、アリスや不思議の国の登場人物たちがいきいきとユーモラスに描かれ、今なお色あせない魅力にあふれています。本書は、原書にあったいくつかの不足を補い、注釈や解説を付加した『完全版 アリス物語』です。
天真爛漫な少女が遍歴する“謎”の王国、待望の「アリスの絵本」。全編に溢れ出る夢とファンタジーで、熱烈な読者を獲得する『不思議の国のアリス』。全世界のアーティスト、作家を挑発し続ける永遠の「ミューズ」アリスが遍歴する“謎”の王国とはー。21世紀のアリスを求め、新訳テクストと描き下ろし絵画でアリス世界を極める夢のコラボレーション。
アリス3部作をまとめて収録!妖精姉弟との交流を描く『シルヴィーとブルーノ』は完結篇も掲載。短篇2本も加えた、論理や常識を覆すキャロルの迷宮へようこそ。
雪の日の午後、アリスは暖炉の上の鏡を通りぬけて、現実とは逆さまの世界へ入り込んでしまいます。チェスの駒が歩き回り、花々がしゃべる世界で、奇妙なチェスゲームに参加したアリスは、ハンプティ・ダンプティやいばりくさった赤の女王、混乱している白の女王など、奇妙奇天烈なものたちに出会います。『不思議の国のアリス』が最初に刊行されてから150年。その続編となる本作にも、国際アンデルセン賞受賞画家イングペンが魅惑的な挿し絵を描きました。前作同様、突拍子もないユーモアや、きらめくような言葉遊びが散りばめられ、少し大人になったアリスに出会えます。カラー豪華愛蔵版。
イギリスで1865年に初版が刊行されてから150年。『アリス』の物語に登場する忘れがたいキャラクターや文章や詩の数々は、私たちの文化に浸透し、第一級の児童文学として、世界中の人々に今もなお愛されつづけています。国際アンデルセン賞受賞画家であるロバート・イングペンの表情豊かな挿し絵と、読みやすい新訳によるカラー豪華愛蔵版。
人気版画家・蟹江杏が大胆に描いたアリス・ワールドに詩人・桑原茂夫がリズミカルな文を重ね、気鋭のデザイナー・東學が自在にデザイン、アリスを思い切りはじけさせた斬新無比なアリスの絵本!アリス誕生150年を経た今、作者ルイス・キャロルへのリスペクトを深めながらつくり出されたあたらしいアリス・ワールド!
チョッキを着て時計を手にしたウサギが急いで走って行きます。よく考えれば、これはおかしなできごと。アリスの好奇心はいたく刺激され、ウサギの後を追い、ウサギに続いて穴に飛びこみます。深い深い穴に…。ここからアリスの果敢な冒険がはじまります。アリスの行く手には、姿を消すことのできるチェシャー猫や、おかしなことばかりしゃべりまくる帽子屋と三月ウサギ、やたら首をチョン切れと命じるハートの女王等々、おそろしげなキャラクターも出てきます。でもアリスはへこたれません。それどころか、アリスの目はいきいきと輝いてくるのです…。
「不思議の国」から半年後の雪の日。子ネコのキティとおしゃべりを楽しんでいたアリスは、暖炉の上の鏡をくぐり抜けてしまいます。なんとそこは、赤白のキングやクイーン、ナイトらの住むチェスの世界。さらには、おしゃべりする花々や卵のハンプティ・ダンプティも集い…おのずとチェスゲームに参加したアリスは、女王を目指すのですが…。ジョン・テニエルの美しいオリジナル挿絵を全点収録、永遠の名作童話の決定版。
鏡のなかを通りぬけたアリスは、またまた奇妙な世界へ。おしゃべりな花たちの咲く庭をふりだしに、鏡の国を歩くアリスのまえに、つぎつぎとおかしな住人があらわれてー。「ふしぎの国のアリス」につづくキャロルの作品で、チェスゲームを織りこんで構成された、夢とユーモアにあふれたファンタジーの傑作。
「鏡の国」は「不思議の国」の7年後に書かれた物語である。「不思議の国」にくらべ、透明感は増し、言葉遊びの意味は深まり、物語全体が「チェス盤」の上で進行するという特異な構成となっている。より論理性が強調された「鏡の国」は、キャロルの数学者としての面目を示し、物語の完成度も高いといえる。言葉遊びと論理の展開に充分の配慮をした、新たな日本語訳の誕生である。