著者 : ルイーズ・フラー
メイドとして働くエフィは胸を躍らせ、銀行の面談に向かった。夢だった香水会社の立ち上げに必要な融資を受けられそうなのだ。ところが途中、富豪アキレスが起こしたトラブルに巻きこまれ、約束の時刻に間に合わず、融資の話は白紙となってしまう。もう夢をあきらめるしかないの?失意のエフィの前に、事情を知ったアキレスが再び現れると、いきなり切りだした。「僕と結婚してほしい。病床の父のため、すぐに妻が必要なんだ。もし妻になってくれるなら、きみの希望額の3倍を出そう」彼の熱いまなざしに魅入られ、気づけばエフィはうなずいていた。
目をみはるようなゴージャスな男性に 無垢を捧げて、夢からさめたとき……。 恋に臆病なロッティは、兄の強いすすめで、相性抜群の相手に 巡り会えると評判のアプリが選んだ男性と会う約束をした。 現れたのは、背が高く金髪碧眼の美貌と、北欧神話の神さながら 鍛え抜かれた体をもつラグナー。不思議なほど彼に心奪われ、 彼女は夢心地で純潔を捧げたーー翌朝、彼が消えるとは思わず。 やがて妊娠に気づいたロッティは、ひとりで赤ん坊を産んだ。 だがある日、テレビで彼が裕福な実業家と知り、言葉を失う。 娘の存在を告げたくて会いに行くと、彼は青い瞳を陰らせた。 「僕を捜し出せて運がよかったな。金の話をしにきたのか?」 「私は……お金をせびるためにきたんじゃないわ」本当に彼は、あの夜情熱的に私を求めた男性? 彼に瓜二つの娘を強く抱きしめ、その場を逃げ出したロッティでしたが……。クリスマスの北欧を舞台に愛の奇跡を綴る、ロマンティック・シークレットベビー物語!
夢見ていた、憧れの彼のキスと甘い囁き。 その直後、奈落の底に落とされるなんて……。 ミミは、親友の兄で大富豪のバルサに熱を上げていた。 黒い瞳の彼のけだるげな微笑には、どんな女性をも虜にする 魔力があった。だから彼が手を差しのべてくれたあの夜、 王子様に見初められたシンデレラのように幸福だった。 けれど、請われるまま純潔を捧げようとしたミミを、 彼は置きざりにして部屋を出たきり、戻ってはこなかったのだ。 ミミは深く傷つき固く心に誓った。もう一生恋などしない、と。 なのに2年後、再会した彼の逞しい体躯と端整な顔を見た瞬間、 ミミの意志に反して体は熱くなり……。 セクシーな年上のヒーローに恋い焦がれ、ある夜ついにその身を捧げようとしたヒロイン。なのに、寸前で部屋をあとにした彼は、次に会ったとき、その夜の熱い口づけも愛撫もまるでなかったかのように彼女を無視したのでした。ピュアなヒロインの純愛の行方は?
天使が舞い降りたあの夜を、 わたしはずっと忘れない。 テディーは密かに産んだ息子をひとりで育てている。 あるとき訪れたホテルで元夫のギリシア富豪アリストとでくわし、 激しく動揺した。もう会わないはずだったのに、今ごろなぜ? じつは4年前の離婚の前夜、くすぶる最後の情熱を燃やすように テディーはアリストと肌を重ね合わせ、妊娠したのだった。 彼女の息子をひと目見るなりすべてを悟ったアリストは、 子供には両親のいる家庭が必要だと主張し、再婚を迫るが、 テディーの心は虚しく揺らいだ。彼がほしいのは息子だけ。 わたしが今も彼を愛していることに気づきもしない……。 『愛人記念日』『大富豪とうたかたの蜜月』と、ハーレクイン・ロマンスの王道作を次々にヒットさせている実力派作家ルイーズ・フラー。本作では人気のテーマ“シークレットベビー”を軸に、すれ違いで離れてしまった夫婦の再生ロマンスに挑戦しています。
この子とふたりで生きていく。 私に愛される価値はないから。 プレイボーイ富豪ラムゼイの強烈な魅力に屈した翌朝、 切ない想いをもてあましたノーラは彼のもとを逃げだした。 さらに3カ月後、ノーラは妊娠に気づいて愕然とする。 父にないがしろにされ続けた無価値な私にできるのは、 この子を全力で愛することだけーー父に捨てられた母のように。 幸せな家庭への切望を胸の奥に封じ込め、 我が子を密かに産み育てる決意をしたノーラだったが、 突然、目の前にラムゼイが現れた。 魅惑的なグレーの瞳に、冷たい怒りをたぎらせて。 注目の作家L・フラーは、登場人物の抱える心の傷を愛の力で昇華させる達人とも言われています。妊娠の事実を知るや否や解決策としての結婚を提示するラムゼイと、愛なき結婚におびえるノーラ。ふたりが徐々に歩み寄りはじめた矢先、厳しい試練が訪れて……。
「君には1カ月、僕の愛人になってもらう」 それが結婚記念日の、夫の贈り物だとは! けたはずれに裕福で、誰もが振り返るハンサム。 大富豪の実業家マラカイは、アディーが5年間別居している夫だ。 結婚記念日の日、彼女はそのマラカイの前で怒りに震えていた。 妻の義務として、僕とベッドへ行ってもらいたい、ですって? たしかに、私は結婚式の直後、花婿から逃げ出した。 彼が私を妻にしたのは、ビジネス上の戦略だと知ったからだ。 私の慈善活動への支援を打ち切るのは、有無を言わせないため? 疎遠な妻は、愛人へ格下げにされてもしかたないの? だが夫との再会を、アディーの無垢な体は熱く意識していて……。 実力派の新作家ルイーズ・フラーの初邦訳作品をお届けします。結婚式当日に、実はヒーローに利用されていたことに気づいたヒロイン。さらに夫は愛人になれという残酷な要求をしてきて、ヒロインはなんとも皮肉なハネムーンへ行くしかなくなるのでした。