小説むすび | 著者 : ロ-リ・ムア

辛辣なまでのウィット、強い意志を持ったエレガンス。いつも母は、娘に鬱陶しくまとわりついてくる。プロデューサーは女優を脱がせたがる。口先だけの男に退屈な夫、成就しない不倫。あの人はずうっと振り向いてもくれないし、久しぶりに会った友人は何を考えているのかわからない…。あなたの隣にもきっといる「鳥」たちを、現代アメリカ文学きっての短篇の名手がユーモラスに、シニカルに、けれどエレガントな筆致で描く、女と男の不安と孤独、１２篇。我が子がガンに冒された経験をもとに小児ガン病棟を描き、新境地を拓いた異色作『ここにはああいう人しかいない』（Ｏ・ヘンリ賞受賞）を収録。

恋することの光と影　アメリカの若い作家が描く新鮮なラヴ・ストーリー。

「作家になる方法」、「別の女になる方法」など、ハウツー物の文体パロディで描かれる現代人の孤独な人生。度はずれたユーモア感覚と深い淋しさが絶妙に溶け合うローリー・ムーアのおかしなおかしな世界。

それなしでは生きられないもの、壊れやすく失われやすいもの。きらめくような才筆で描く、せつなくも可笑しい愛のかたち。「セルフ・ヘルプ」のローリー・ムーア、待望の第二短篇集。