著者 : 五十嵐貴久
車椅子の刑事・蒼井俊が捜査する連続殺人事件。被害者はSNSなどで糾弾されながら司法に裁かれなかった者たちだった。彼らの悪行をなぞらえるかのような異常な死に様に、蒼井は犯人の自己顕示欲を見て取る。そして、残酷な手口にかつて警察組織を裏切った稀代の犯罪者の存在を感じた。その人間こそ、彼の四肢の自由を奪った元凶だったー。
高校1年生の織川詩音は、絵画の全国コンクールで優秀賞を受賞。その数か月後、詩音の父親である、小学校教師の織川俊英が雨の中、自宅のすぐ近くで刺殺された。強盗殺人の線で捜査を開始する警視庁だが、手掛かりがなく捜査は難航。そんな中、捜査一課の星野警部は独自の視点で事件を調べ始める。現役総理大臣の孫娘誘拐事件を描いた『誘拐』、児童連続殺人事件の真相を暴いた『贖い』につづく「星野警部シリーズ」、8年半ぶりの登場!
品川桜警察署の刑事・橋口志郎は、サラリーマンの変死事件に臨場する。同じ署の刑事である妹の紀子と共に捜査を進めるうちに、志郎は、死亡した男が勤めていた建設会社に不信を抱くがー。組織の裏切り、緻密な計画。巨大な敵に翻弄される志郎が掴んだ、驚くべき秘密とは。怒涛のクライムサスペンス!
近年予想される首都直下地震に備えて設立された銀座第一消防署。日本中の精鋭を揃える最強の消防軍団だ。今回、新隊員を選抜するため、全国からエース級の若手30名が3カ月間の研修に招集された。メンバーのうち女性はふたり。そのひとりが神谷夏美だった。体力も技能も劣る夏美がなぜ選ばれたのか?脱落率は91%。一歩間違えれば、自分の命だけでなく仲間の命も奪いかねない極限状態の中、鬼教官の容赦ない訓練についていけない夏美は、研修生たちに一刻も早く辞めろと迫られる。そんな中、大規模なマンション火災が起こり夏美たちにも出動命令が!
警察庁犯罪抑止対策室にいた遠野麻衣子警部補に、交渉人研修への参加が命じられた。FBIで研修を受けた優秀なキャリア指揮官・石田警視によるフェイクも交えた厳しい研修で、交渉人候補者は次々と脱落していく。そんな中、都内を拠点とする、ある大規模な特殊詐欺グループの捜査に参加することになるのだが、マークしていた実行犯が死体で見つかり、事態は急変するー。手に汗握る、警察サスペンス!
文芸編集者の春川澄香は、新人作家の山科和美と打ち合わせをするため岩手県に向かった。半日かけてやっとたどり着き、温泉宿の部屋で一息ついていると赤い封筒が目に入る。中に入っていた便箋を読むと歓迎の言葉が綴られていた。その時、窓に何かがぶつかる音が。おそるおそる確認してみるとカラスがぶつかり、血を流していた。それをきっかけとするように老人の幻影が現れ、何かを訴えようとしてきたのだ。和美の友人の不審死、ベストセラー作家の失踪…。全ての真相が暴かれた時、澄香が町を訪れた本当の理由が明らかになる!
私立の名門大学のサークル「ヒートウェーブ」の新歓コンパで悲劇が起きる。無理矢理飲まされ続けていた新入生の諸井保が、急性アルコール中毒で死亡してしまった。これからのキャリアを考えたメンバー達は、保身のために死因を偽装する。事件の記憶が薄れかけた一年後、案内状が届く。保の実家である寺で、一周忌法要を行うというのだ。罪悪感に苛まれていたメンバーは、けじめをつけるため出席することにした。そこに地獄が待っているとは知らずに…。
伊豆半島沖の大川豆島で前触れもなく発生したウイルス感染症。罹患者は人の血肉を求める凶暴な存在と化す。政府はそれを「バイター」と命名。相澤総理大臣の娘・彩香は、不運にも部活動の合宿で島を訪れていた。一人、また一人とバイターに喰い殺されていく教師や友人たち。混迷が深まる中、自衛隊と警察の混成チーム「ブラッド・セブン」が結成される。彼らに課せられた総理からの特命は「彩香の救出」だったー。「バイターは人間じゃない。奴らは死人だ。危険を感じたら、容赦なく撃て」。稀代のエンタメ作家が放つサバイバル・バトル小説!
大勢の人で賑わうクリスマスイブの新宿。通称“ギンイチ”こと銀座第一消防署の消防士・神谷夏美は恋人や同僚らが待つ店へと急いでいた。ところが、新宿地下街・サンズロードで火災発生との通報が入り、ギンイチにも特命出場の指令が出る。夏美らは管轄の消防署とともに消火作業を開始するが、地下街は延焼が拡大し人々は大パニック、出入り口は黒煙で封鎖され、負傷者が続出する。さらに地下街の特設ブースに陳列された電化製品にマグネシウムが含まれていることが判明。マグネシウムに火が燃え移り爆発すれば新宿駅近辺は壊滅、何万人もの死傷者が出る。絶対絶命のギンイチは、ある秘策を打ち立て地下へ潜るが…。何があっても必ず市民の命を守るー消防士・神谷夏美シリーズ三部作、完結!焔に呑まれるダンジョンで闘う戦士を描く、ノンストップ・パニック小説!
バラバラ死体をビニール袋に詰めて川に捨てていた女が、都内で現行犯逮捕された。フリーの記者で、二十年前の「雨宮リカ事件」を調べていたという。模倣犯か、それともリカの心理が感染した!?精神鑑定を担当した立原教授の周りでは異常かつ凄惨な殺人が続発する。現場付近で目撃された長い黒髪の女は何者なのか?リカの闇が渦巻く、戦慄の第五弾!
天保十四年十一月。七代目市川團十郎は南町奉行・鳥居耀蔵を討つべく、息を潜めてその時を待っていた。絶好の機会が訪れ、短刀を抜いたその瞬間、何者かの拳をくらい気絶してしまう…。それが、父・矢部定謙を無実の罪で陥れられ、同じく鳥居への復讐に燃える鶴松との出会いだった。聞けば、鶴松は別の方法で鳥居に復讐しようとしていた。
おニャン子クラブに夢中だったあの頃。僕らの弱小高校野球部に、スゴい奴がやってきた!いちおう練習はするけれど、『夕やけニャンニャン』を見ること以外に楽しみがなかった僕たちが、あいつのおかげで夏の甲子園に出られるかもって、そんなことあるの?たっぷり笑えてちょっぴり泣ける。青春小説の傑作が新装版で登場!
ご存じ、萩尾警部補が殺人現場から消えた遺体の謎を追う…「消えたホトケ」。父親と同じ警察官となった男の決意…「汚名」。驚異的な運動能力の犯人を追跡する刑事たち…「シェパード」。殺人事件を解決に導いた情報とは…「裏切りの日」。豪華執筆陣による多種多様な警察小説傑作集!
大手商社に勤務している樋口毅と田崎里美は結婚式を挙げた。新婚旅行を明日に控え、幸せな一夜を過ごすはずだった…。翌朝、目を覚ますと、そこは真四角の“箱”の中。そこに、ファンファーレとともにピエロが現れ、言った。「アンサー・ゲームへようこそ!」ゲームは簡単。出された問題に、二人の答えが一致すればOK!しかも問題は、二人に関係するものばかりで、十問中、七問正解すればゲームクリアです。それではいきましょう。第一問はこちら!『あなたたちが最初に会ったのは、いつ、どこで?』閉じ込められ、極限状況で試される男と女。愛か打算か裏切りか、究極の心理ゲームが今、開幕!
引きこもりの高三女子・詩織、ミュージシャンの夢破れた三十男・リュー、ヤクザまがいのおっさん・サトケン。震災の爪痕も生々しい気仙沼で、即席のアイドルグループが結成された。それぞれに喪失感を抱えながら、立ち直りたい、変わりたい、笑いたい、その思いでがむしゃらに活動する。しかし、サトケンには時間がなかった…。感涙長篇。
希望の大学に合格し、引っ越し先を探していた藤崎理佐は、ネットで偶然シェアハウス「サニーハウス鎌倉」を見つけ、暮らすことになる。そこは海外セレブの別荘のように豪華な外見、充実した設備、格安の家賃と好条件ばかり。しかも同居するのはテレビの某番組に出てきそうな美男美女だった。憧れの地で楽しい日々を送っていたが、同居人が立て続けに死亡する。不安を抱いた理佐は高校時代の同級生、高瀬弘に相談する。違和感を覚えた弘はサニーハウスを調べることにするが、そこから恐怖は一気に加速していく!予想外の結末、震撼のサイコミステリー!
歴史的な条約締結のため、韓国の大統領が来日する。警察が威信をかけてその警護にあたる中、事件は起きた。現職総理大臣の孫が誘拐されたのだ。“市民”を通じて出された要求は、条約締結の中止と身代金30億円。比類なき頭脳犯の完璧な計画に、警視庁の星野警部が立ち向かう。-驚愕必至のヒューマンサスペンス+警察小説。“星野警部シリーズ”第一弾の新装改版!