著者 : 五木寛之
ジャズ・ミュージシャンを目指す二十歳のジュンは、ナホトカに向かう船に乗った。モスクワ、ヘルシンキ、パリ、マドリッド…。時代の重さに苛立ちながら、音楽とセックスに浸る若者たち。彼らは自由と夢を荒野に求めて走り続ける。60年代の若者の冒険を描き、圧倒的な共感を呼んだ、五木寛之の代表作。
ソ連の老作家が書いた痛烈な体制批判の小説。その入手を命じられた元新聞記者・鷹野は、本人に会い原稿を運び出すことに成功する。出版された作品は、全世界でベストセラーとなり、ソ連は窮地に立った。ところが、その裏には驚くべき陰謀が…。直木賞受賞の表題作など全5篇を収めた、初期の代表的傑作集。
霧の深い夜、碓氷峠を走る白いメルセデスが、きまって事故を起こす…。横浜に帰ってきたジロー、ミハル、竜さんの三人組を待っていたのは、避暑地・軽井沢での次の事件だ。なぜ、白いメルセデスばかりが襲われるのか…。事故に誘いこむ赤い尾燈の謎に、逆ハンぐれん隊が挑戦!碓氷峠を舞台に、3人の軽妙なドラテクが霧を裂く。はたして白いメルセデスに隠された秘密とは…。
史上最強最大の怪物メルセデス、グロッサー。それを改造した“銀のメルセデス”が日本に実在する!?放送作家の鳥居貢は狂喜した。TV番組『陛下のメルセデス』の取材でシュツットガルトへ着いた矢先の情報だ。ヒトラーの命を受け極秘につくられた銀のグロッサーは日本に運ばれていた…。だが、女性プロデューサーの島本理江に、企画中止をもとめる脅迫状が。過去の闇の中から何者かが触手を伸ばし始める…。事実と伝説の交錯する中から歴史のドラマが浮かびあがる、壮大なカーアクションロマン。
思いがけない収穫を得て帰国した鳥居貢をはじめとする取材班を待っていたのは、上部からの圧力による番組中止というTV局の決定だった。しかし、島本理江は取材を強行する。何が彼女を動かしているのか。貢は新たな疑問を感じた。“銀のメルセデス”を日本に運んだ運転手の名前が判明した!が、彼は7年前、事故死していた…。情報を集める貢のもとへ届いた1通の手紙。差出人は謎の運転手。そして貢のもとに父親が遺した小さな鍵が…。深まる謎、そして恐るべき事実が明かされていく!
闇のフィクサー、クロベマスオの情報を売った業界記者がドーベルマン犬に襲われた!母親と娘の理沙も何者かに連れ去られてしまった!鳥井貢は単独で、“銀のメルセデス”が隠されているという丹沢渓谷へと乗込むのだが…。ヒトラーの怪物メルセデス、グロッサーは実在するのか。そして父親の死の真相は?島本理江のバックにある国際秘密組織の狙いは…。いよいよ完結!
シンガポールでミハルが消えた!どうやらインドの人身売買団・南十字星団に誘拐されたらしい。ジローと竜さんは、インドへ連れて行かれる前に無事ミハルを救出することができるだろうか。また世界中の金持ちのハーレム・インドの幻の都ジャイナプールから、とらえられている娘たちを救け出す計画は成功するだろうか。そして、ドイツのアウトバーンで予定しているフェラーリ・テスタロッサの慣らし運転はどうなる?