著者 : 伊藤典夫
最後の危険なアンソロジー、ついに登場!“異邦の宇宙船が舞い降りた…何かが起こる…誰も逃げられない…少年トミーだけは気づいていた”破滅SFの傑作として名高い表題作のほか、日本を代表するSF翻訳家:伊藤典夫が独自の審美眼で精選した全8篇。これにて“未来の文学”シリーズ完結。
あなたはその飛行機と呼ばれる、柩のような金属とプラスチックのチューブが安全だと信じているのか?このアンソロジーを読めば考えが変わるかもしれない。ひとたび機上のひととなってしまえば、あなたはもう何もできない。積んでいる貨物が恐ろしい音を立てようが、大空でモンスターと遭遇しても、未来人の誘拐部隊がやってこようとも、戦争が始まっても、ゾンビが襲ってこようとも、密室殺人が起ころうとも、あなたは何もできないのだ。飛行機に乗るご予定がおありの方は強い勇気をお持ちであることを願う。なぜならこの本を読めば、どれだけ統計上は飛行機が安全だと言われようが、決して統計ではわからない恐怖が待っていることがわかるはずだから。スティーヴン・キング、ジョー・ヒルの書き下ろし作品など初訳10篇を含む、全17篇の恐怖のフライトへようこそ。
アメリカSF界最高のカリスマ作家ハーラン・エリスンが、既存の英米SF界に一石を投じるべく企画編集し全作品に自ら紹介文を付した計33篇収録の伝説的巨大アンソロジーがついに刊行!本書はアシモフのまえがきとエリスンの序文から、デル・レイ、シルヴァーバーグ、F・ポール、ファーマー、ディフォード、ブロック、エリスン、オールディスまでの“危険な”ヴィジョン8篇を収録した3分冊の第1巻。
無辺の空間に茫漠とひろがるカニ星雲ーその外縁部で銀色に輝く地球の宇宙船が遭遇した漆黒の異星船は、敵か味方か?SF界の重鎮によるもっとも有名なファースト・コンタクト・テーマの決定版「最初の接触」をはじめ、『呪われた村』のジョン・ウインダムの「生存者」、奇才P・J・ファーマーの「キャプテンの娘」など、名翻訳家伊藤典夫が惚れこみ翻訳した宇宙SFの中から、SF評論の第一人者高橋良平が7篇を厳選。
愛と笑いを与えてきた作家カート・ヴォネガットの全短篇を、8つのテーマに分類し集成。完結篇となる4分冊の第四巻には、「フォスター・ポートフォリオ」「ハリスン・バージロン」をはじめとする「ふるまい」「リンカーン高校音楽科ヘルムホルツ主任教諭」「未来派」テーマの28篇を収録する。
優しいニヒリストと称され、愛されてきた作家カート・ヴォネガット。彼が84年の生涯で著した、笑いと愛に満ちた全短篇を、8つのテーマに分類し集成。4分冊の第三巻には、「ガール・プール」「ハイアニス・ポート物語」をはじめとする「ロマンス」「働き甲斐vs富と名声」テーマの24篇を収録する。
日本でもっとも愛されている作家、カート・ヴォネガット。彼が84年の生涯で著した、シニカルな笑いと温かな眼差しに満ちた全短篇を、8つのテーマに分類し集成。4分冊の第二巻には、「スロットル全開」「永遠への長い道」をはじめとする「女」「科学」「ロマンス」テーマの25篇を収録する。
優しいニヒリズムに満ちた傑作『タイタンの妖女』『猫のゆりかご』などで知られるカート・ヴォネガットが84年の生涯で著した全短篇を、8つのテーマに分類し集成。4分冊の第一巻には、「王様の馬がみんな…」「追憶のハルマゲドン」をはじめとする「戦争」「女」テーマの21篇を収録する。
突如地球を襲った未曾有の大災害をスリリングに描き、ヒューゴー賞/星雲賞を受賞した傑作「無常の月」をはじめ、人類未踏の超高密度天体・中性子星に赴いたベーオウルフ・シェイファーの驚異の冒険譚「中性子星」、同じく“ノウンスペース”シリーズに属する「帝国の遺物」「太陽系辺境空域」など、ハードSFの巨匠の数ある作品の中から、ヒューゴー賞受賞作4篇を含む名作中短篇全7篇を収録した日本オリジナル傑作選。
過去への旅が可能となった未来、時間局が設置された。部局はふたつ。そのうち時間警察は過去の歴史の監視と復旧を任務とし、時間旅行部はタイム・パラドックスを引き起こさないようにしつつ観光客を歴史的な場面へ案内する。旅行部に就職した青年ジャドは、時間線をビザンティウムへのぼる旅に出てーそこで出会った絶世の美女と恋に落ちた。時間SFの金字塔!星雲賞受賞作。
無数の凶兆が世界に顕現し、地獄の扉が開いた。切り裂きジャックやカリギュラら希代の殺人者たちが脱走を始めた時、ただ一人アドルフ・ヒトラーは…表題作「ヒトラーの描いた薔薇」をはじめ、地下に広がる神話的迷宮世界を描いた傑作「クロウトウン」ほか、初期作品から本邦初訳のローカス賞受賞作「睡眠時の夢の効用」まで、アメリカSF界のレジェンドが華麗な技巧を駆使して放つ全13篇を収録した日本オリジナル短篇集。
未来人がタイム・マシンのテスト用に過去へと送った、いらなくなったおもちゃ箱。それを偶然手にした兄妹の身に起こったこととは…ルイス・パジェットの幻の名作である表題作をはじめ、SF界の大御所ポールの初期の代表作「虚影の街」、異星からの恐るべき侵略を描くブラナーの「思考の谺」など、SF界きっての目利き伊藤典夫が惚れこみ翻訳した傑作の中から、SF評論の第一人者高橋良平が厳選した7中短篇を収録。
古代の言語・文化・災厄が復活した地球を舞台に、遥か雲へとつづく廃道“アルファ・ラルファ大通り”を歩く恋人たちを描いた静謐なる表題作、下級民の革命を率いた犬娘ド・ジョーンの哀しくも美しい物語「クラウン・タウンの死婦人」、下級民の猫娘ク・メルの悲恋を描く「帰らぬク・メルのバラッド」ほか、“人類補完機構”未来史中、最大のイベントである“人間の再発見”期の珠玉の7中短篇を収録する短篇全集・第二弾。
ハロウィーンの夜、妻への不信と愛への渇望に引き裂かれた男の惨劇を描く「十月のゲーム」、ある夜、火星に暮らす人びとが天空に浮かぶ地球に見たものは…「休日」、所有者の願望をどんなことでもかなえてしまう不思議な機械を手にした男の驚くべき顛末「ドゥーダット」など、SF界きっての目利き伊藤典夫が、ブラッドベリの初期作品群から珠玉の10篇を厳選!甘美で冷たい詩情漂う名品の数々を、どうぞご堪能あれ!
1950年、あるSF雑誌に無名の新人の短篇が掲載された。異様な設定、説明なしに使われる用語、なかば機械の体の登場人物が繰り広げる凄まじい物語…この「スキャナーに生きがいはない」以来、“人類補完機構”と名づけられた未来史に属する奇妙で美しく、グロテスクで可憐な物語群は、熱狂的な読者を獲得する。本書はシリーズ全中短篇を初訳・新訳を交え全3巻でお贈りする第1巻。20世紀から130世紀までの名品15篇を収録。
地球からの異星調査隊が不思議な共生生物と出会い深い関係を結ぶ「いっしょに生きよう」、神の死の報を受け弔問に来た悪魔の考えた天国再活性化計画が意外な展開を見せる「悪魔、天国へいく」、55年後の自分と2週間だけ入れ替わった男女が、驚愕の未来に当惑する「もどれ、過去へもどれ」など、その生涯にわたってSF界を驚かせ強い影響を与え続けて来た著者による、中期から晩年にかけて執筆された円熟の10篇を収録。
ぼくたちは覚えている、おばあさんが生まれたあの日のことをー母さんが死んで悲しみにくれるわが家に、ある日“電子おばあさん”がやってきた。ぼくたちとおばあさんが過ごした輝ける愛に満ちた日々を描いた表題作、ヘミングウェイにオマージュを捧げた「キリマンジャロ・マシーン」など叙情SFの巨匠がおくる幻想味溢れる全18篇を収録。『キリマンジャロ・マシーン』+『歌おう、感電するほどの喜びを!』合本版。
華氏451度ーこの温度で書物の紙は引火し、そして燃える。451と刻印されたヘルメットをかぶり、昇火器の炎で隠匿されていた書物を焼き尽くす男たち。モンターグも自らの仕事に誇りを持つ、そうした昇火士のひとりだった。だがある晩、風変わりな少女とであってから、彼の人生は劇的に変わってゆく…。本が忌むべき禁制品となった未来を舞台に、SF界きっての抒情詩人が現代文明を鋭く風刺した不朽の名作、新訳で登場!
ブラッドベリの幻の作品集として名高い処女短篇集『黒いカーニバル』から精選した作品にウィアード・テールズなどのパルプ雑誌に発表された作品を加えた初期傑作選。深夜のカーニバルで、団長が乗った観覧車がくるくる逆まわりするたびに奇怪なことが起こる「黒い観覧車」、かつての想い人である少女を失った湖を男が婚約者とともに再び訪れる「みずうみ」など、叙情SFの名手が贈る恐怖と幻想にあふれた24篇の物語。