著者 : 佐藤多佳子
好きなチームといる喜び。 光輝くスタジアムの幸せ。 本屋大賞受賞作『一瞬の風になれ』の著者が描く どこまでも熱くて、かぎりなく純粋な、人生と応援の物語! 「愛すべきチームと愛すべき自分の人生。僕がいつも思っていることがこの本に一杯に溢れていました」 クレイジーケンバンド/小野瀬雅生 物静かな高校の先生。 予備校に通う女子高生。 家業の電気店を継いだ若者。 少年野球のピッチャー、洋食店のシェフーー 一見なんのつながりもない人たちを結んでいる、 強くてまっすぐな気持ち! 「何かのために見るんじゃない。見たいから見るんだ」 なにかを心から「好き」でいる、 すべての人へ贈る爽快な感動!
富山は、あるトラブルがきっかけで、大学を休学し、実家を離れ、期間限定の自立を始めた。人に言えない葛藤、臆病な自分……。相変わらず人間関係は苦手なまま。深夜ラジオのリスナーであることも変わらない。だが、コンビニでバイトをするうち、チャラい見掛けによらずバイトリーダーとして仕事をこなす鹿沢や、同じラジオ番組のヘビーリスナーらしい女子高生の佐古田と親しくなり、世界が鮮やかな色を取り戻していく。──『しゃべれども しゃべれども』『黄色い目の魚』『一瞬の風になれ』などの代表作をもつ著者が描く、青春小説の傑作! 第30回山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化!
『一瞬の風になれ』(本屋大賞受賞作)の著者、書下ろし! 青春小説に名作がまた誕生した。今は学生でいたくなかった。コンビニでバイトし、青くない海の街でひとり暮らしを始めた。唯一のアイデンティティは深夜ラジオのリスナーってこと。期間限定のこのエセ自立で考え直すつもりが、ヘンな奴らに出会っちまった。つまずき、人づきあい、好きだって気持ち、夢……若さと生きることのすべてが詰まった長篇小説。
学校と音楽をモチーフに少年少女の揺れ動く心を瑞々しく描いたSchool and Musicシリーズ第二弾。物心つく前から教会のオルガンに触れていた18歳の一哉は、幼い自分を捨てた母への思いと父への反発から、屈折した日々を送っていた。難解なメシアンのオルガン曲と格闘しながら夏が過ぎ、そして聖夜ー
春野台高校陸上部、1年、神谷新二。スポーツ・テストで感じたあの疾走感……ただ、走りたい。天才的なスプリンター、幼なじみの連と入ったこの部活。すげえ走りを俺にもいつか。デビュー戦はもうすぐだ。「おまえらが競うようになったら、ウチはすげえチームになるよ」。青春陸上小説、第1部、スタート! 2006年本の雑誌が選ぶノンジャンルベスト10 第1位。(講談社文庫) 春野台高校陸上部、1年、神谷新二。スポーツ・テストで感じたあの疾走感……ただ、走りたい。天才的なスプリンター、幼なじみの連と入ったこの部活。すげえ走りを俺にもいつか。デビュー戦はもうすぐだ。「おまえらが競うようになったら、ウチはすげえチームになるよ」。青春陸上小説、第一部、スタート! 序章 第一章 トラック&フィールド 第二章 サマー・トラブル 第三章 恋がしたい
オフ・シーズン。強豪校・鷲谷との合宿が始まる。この合宿が終われば、2年生になる。新入生も入ってくる。そして、新しいチームで、新しいヨンケイを走る! 「努力の分だけ結果が出るわけじゃない。だけど何もしなかったらまったく結果は出ない」。まずは南関東へーー。新二と連の第二シーズンが始まる。 第一章 オフ・シーズン 第二章 先輩、後輩 第三章 届かない星 第四章 幻の10秒台 第五章 アスリートの命
いよいよ始まる。最後の学年、最後の戦いが。100m、県2位の連と4位の俺。「問題児」でもある新入生も加わった。部長として、短距離走者として、春高初の400mリレーでのインターハイ出場を目指す。「1本、1本、走るだけだ。全力で」。最高の走りで、最高のバトンをしようーー。白熱の完結編。 第一章 エネルギー・ゼロまで 第二章 問題児 第三章 それぞれの挑戦 第四章 アンダーハンド・パス 第五章 光る走路 終章 文庫版 特別座談会『一瞬の風になれ』3年目の同窓会
ちょっとしたきっかけで近づいたり、大嫌いになったり。友達、親友、ライバルーー。読者と選んだ好評アンソロジー。友情編には、坂木司、佐藤多佳子、重松清、朱川湊人、よしもとばななの傑作短編を収録。
すべてはこのラストのために。話題沸騰の陸上青春小説 ただ、走る。走る。走る。他のものは何もいらない。 この身体とこの走路があればいい……。 「1本、1本、全力だ」 そして、俺らはいつものように円陣を組んだ。総体に行くためだけでなく、タイムを出すためだけでなく、鷲谷と戦うためだけでなく、何より、俺たち4人でチームを組めたことのために走りたいのだった。 「この決勝走れて、どんなに嬉しいか、言葉じゃ言えねえよ」 全3巻圧倒的迫力の完結編!! 第28回吉川英治文学新人賞受賞 2007年本屋大賞受賞
見失っていた。本当に手に入れたいものを。出所したばかりのスリは家に戻れなかった。オケラになった占い師は途方にくれていた。なにかに導かれるように、二人はひとつ屋根の下で暮らし始めた。スリが手を伸ばそうとし、占い師の抜き取ったタロットのカードと交錯した、そのとき二人は身も心も引き裂く嵐に巻き込まれていた。ストーリーテラーの名品。
俺は今昔亭三つ葉。当年二十六。三度のメシより落語が好きで、噺家になったはいいが、未だ前座よりちょい上の二ツ目。自慢じゃないが、頑固でめっぽう気が短い。女の気持ちにゃとんと疎い。そんな俺に、落語指南を頼む物好きが現われた。だけどこれが困りもんばっかりで…胸がキュンとして、思わずグッときて、むくむく元気が出てくる。読み終えたらあなたもいい人になってる率100%。
しゃべりのプロだろ、教えてよ-あがり症が災いして仕事も覚束なくなった従弟の良や、気まぐれで口下手なために失恋ばかりしている美女の五月から頼られて、話し方教室を開くハメになった若い落語家の三つ葉。教室には苛めにあってる小学生や赤面症の野球解説者まで通ってきて…。嘘がつけない人たちの胸キュン恋愛小説。