著者 : 勝目梓
殺し屋・加藤卓也は、ピンクのパンティとブラジャーまで身につけ完璧に女装、女子トイレでターゲットを殺害した。偶然、逃走する加藤を目撃した桜井美由紀は、彼に凌辱され惨殺されてしまう。父・小津昌平は愛する娘の遺影に復讐を誓い、処刑執行人と化した!エロス&バイオレンスが暴発する傑作サスペンス。
レストランチェーン・ニコライの社長、市川俊夫が突然謎の脅迫電話を受けたのは、愛人、森田佳子と情事の最中だった。二十五年前、市川は長崎の鶴島炭坑で博奕打ちの堀切勇次と娼婦の井上清子の二人を殺害し、重要参考人として勾留された。が、証拠不十分のために不起訴となり、事件はすでに時効になっていた。松浦と名乗る脅迫相手は、人殺しの確証があるとほのめかし、市川の心胆を寒からしめた…。
銀座のクラブに勤める萩原涼子は、行きつけのバー「ソルティ」のマスター・塩川から奇妙な誘いをうけた。ある金持ちの夫人のレズプレイの相手になってくれというのだ。謝礼につられ話に乗った涼子は、後日、偶然見た週刊誌から、相手が「伊東の妖怪」と呼ばれる政界の黒幕・土井壮司の妻・朋子だとわかった。土井は、異常な性的嗜好の持ち主で、朋子は夫に密かな殺意を。涼子が朋子と組んで土井の莫大な財産を手にしようと謀ったその時、何者からか一千万円を要求する脅迫電話が…。息をもつかせぬ緊迫感と意表をつく結末!ひさびさに官能味横溢するサスペンス珠玉作。
石黒啓一郎は、先月、還暦を迎え、その月末に石黒製薬の専務を辞し、自らの王国を創ろうと計画を練った。石黒製薬は祖父が創業者であり、生活的には裕福であった。石黒は十一歳の時、大火傷を負い顔の左半分がケロイドで覆れ、一度も結婚はしなかった。しかし四年前、岡村久美子が入社し秘書課に配属されてきたとき、彼女に狂気の中に誘い込まれるような魅惑を感じ、烈しい恋情を抱いた。王国の計画は、久美子を拉致し、その肉体をサデスティックに専有することだったが…。性の魔力と愛の変貌を綴るハードロマン。
東京・東品川のスイミングコーチ・沼田信三は、メンバーのクラブホステス・杉野弘子に誘われ、肉体関係を持つようになる。半年ほどしたある日、沼田は弘子を通して大物政治家の変態的なセックスの相手をさせられる。金と妹への暴力をちらつかされて無理矢理、関係を続けさせられる沼田だったが、スキャンダルを逆手にとって、屈辱を強いた男たちに復讐を開始する。命を賭けた男の戦いと奇妙な愛の行方は。
幼いころに両親を亡くし、施設で育った小料理屋の板前・楠木谷純一郎。彼は、女性に接すると狂乱状態になり、性的不能に陥るという奇妙な病いを持っていた。そんな彼が、通っていた歯医者の受付をしている佐々木千織に声をかけられ、生まれて初めて恋におちた。彼の心の病いを治そうと、千織の献身的な努力が始まる。純一郎の閉ざされた心の殻が、千織によって一枚一枚はがされたとき、ある衝撃の事実が浮かび上がった。少年時代の戦慄の記憶。謎の女・千織の真の目的は。謎と恐怖を孕んだ著者会心のロマン・サイコ・サスペンス、全力の書下ろし長編野心作。
私の名は秋津慎平、48歳。モデルガンの解体・組立てと“気楽さ”を何より愛している私立探偵だ。その依頼人は、49歳になる歯科技工士の夫を探してくれという。情報も少なく、この手の仕事は気が重い。が、同じ病院に勤める、男と同郷の独身看護婦が同じ頃休職しているのを知る。私はふたりの郷里へ飛んだ。そこは17年前忌わしい大火に襲われた酒田市だった。
エロティシズムの極限の形が、あるいは破滅への道であったとしても、一度踏み出した歩みを止めることはできない。愛と死の幻想の果てに行き着いた官能のステージで繰り広げられる情念のドラマが、いま始まる…。鬼才が描く性愛文学の極北。
便利屋・芳賀連太郎が帰って来た。刑事を辞めて便利屋稼業を始めた俺だったが、ろくな仕事の依頼がない。今回も懲りない俺は、美女の甘い罠にまんまと引っ掛かって、殺人の片棒まで担がされてしまった。セクシーな悪女が勢揃いする、大好評“便利屋シリーズ”第2弾。