著者 : 原卓也
鰐 ドストエフスキー ユーモア小説集 沼野充義編鰐 ドストエフスキー ユーモア小説集 沼野充義編
怪しい色男を巡る、二人の紳士の空疎な手紙のやり取り。寝取られた亭主の滑稽かつ珍奇で懸命なドタバタ喜劇。小心者で人目を気にする閣下の無様で哀しい失態の物語。鰐に呑み込まれた男を取り巻く人々の不条理な論理と会話。十九世紀半ばのロシア社会への鋭い批評と、ペテルブルグの街のゴシップを種にした、都会派作家ドストエフスキーの真骨頂、初期・中期のヴォードヴィル的ユーモア小説四篇を収録。
チェーホフ短篇集チェーホフ短篇集
「新しい第一級の作家の出現」とガルシンに激賞され、颯爽と文壇にデビューしたチェーホフの短篇から、「あるがままの生活を描く」という手法で書かれた前期の傑作「ともしび」、当時のロシアを閉塞した精神病棟になぞらえた問題作「六号室」、崇高な愛と凡俗な生活との間で揺れ惑う男女を描いた「犬を連れた奥さん」など6篇を収録。
「ファウスト」作戦「ファウスト」作戦
ゴルバチョフ書記長が出席予定の地下鉄新路線開通式で爆破事件が発生、直後に「犯人はファウスト」という密告電話があるが…。書記長の推進する“改革”運動に対する根強い反感を背景に現代ソ連の病巣を暴く話題作。
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