著者 : 古野まほろ
探偵には、1字の誤算もありえない。ワンセンテンスに隠されたまさかの謎を解け!!論理的対局。それは偶然耳にしたわずか1文・数十字をめぐる知の殴りあいだ。何の因果か今日もまた、結子は悪党のワンセンテンスを聴いてしまった。そこに秘められた恐るべき悪事よーそれをトボけたおっさん・司馬警視正にわからせ、重大事件を解決させてやらねば。だから結子は指し続ける。ロジックロジックの攻めの手を。彼女の指す一手ごとに暴かれる、悪魔宿るワンセンテンスの解釈とは。彼女が最後に証明する、驚天動地の犯罪計画とは。さてこの勝負、詰むや詰まざるや?
遠くない未来。残酷な格差と棄民により退嬰と衰亡に苦しむ、とある日本。瀬戸内の孤島にある「桜瀬女子高校」は今夜、伝統ある卒業の儀式を迎えていた。卒業生が夜を徹し友や海や孤島と語らう「卒業夜祭」の儀式を。真夜中の篝火と桜花の中、ひとり、またひとりと灯を掲げ校舎を離れゆく卒業生。だが校長と政府以外誰も知らない。この卒業夜祭の壮絶な真実を。卒業生のうち選ばれた7人だけが今夜、滅びゆく日本を、世界をそしてヒトを救う「侵略者」となることを。何も知らぬまま神と対峙させられる7人の少女らは、今夜を、世界を生き残ることができるのか?総伏線主義の正統派ロジック本格、至極の最終章。
真夜中の吉祥寺で発生した謎の火事。被害家屋から、片手錠で固く拘束された女子高校生の遺体が発見される。他にも男3人が死線をさまよう中、唯一無傷で確保されたのは、その家に独り暮らしていたはずの被疑少年、T17歳。Tが完全黙秘を貫く間、科学捜査を進めた警察は、この家における女子高校生集団監禁の実態と、彼女に2週間も加えられた言語道断の仕打ちを知り激昂する。するとTは、その激昂を嘲笑うかのように完全黙秘をやめ、自らの鬼畜の所業について雄弁な自白を開始するのだった…取調べ官vs.被疑少年。命と誇りを懸けた一騎討ちの結末は。元警察官が描く、慟哭必至の警察ミステリ。
世紀末の今年、社会人生活4年目。まだ25歳だけど、直属の部下67人(年上の猛者ばかり)の、警察本部公安課長になる、らしい。最重要任務は、テロ防止と、絶対回収しなければならない「落とし物」-大先輩の(だけど部下の)相棒と一緒に、任務を果たす、僕は警察キャリア。2年未満をかぎりの、渡り鳥ですー選民思想、そして殺人容認思想。日本を窮地に陥れる可能性が高い、最凶カルトの総本山が、その県にはあった。赴任直前、恐るべき先制攻撃がー起こってはならない、毒殺テロ。発生場所は、警察本部のとある部屋だったー日本警察小説史に刻み込まれる、圧倒的な現実と、驚愕と、感動!
超絶的資産家にして日本皇室と英国王室の血筋をひく公爵令嬢、警察庁監察特殊事案対策官・西有栖宮綾子警視正は、今日も自家用オスプレイに弾薬(現金)10トンをぶちこんで出動する。検察の裏組織“一捜会”の隠謀によって引き起こされた全国警察の重大不祥事を秘密裏かつ迅速に解決するために。「悪魔の証明」をも可能にする彼女に不可能は無い。未だかつて見たことのない警察ミステリ、開幕。
日本全国を震撼させた“五日市小学校通り魔事件”。33歳の男が運動会中の児童の列を襲い、教師・保護者を含む19人を殺傷したのだ。男は犯行後に自殺。被疑者死亡のために事件の全容解明が困難を極める中、犯人がいわゆる引きこもりであったこと、父親がA県警察本部の管理職警察官であることなどが次第に明らかになる。男の父である管理職警察官もまた、事件直後に遺書を残して自死。部下の自決を防げなかった警務部長の由香里は、責任感から独自捜査を始め、やがてこの無差別通り魔事件に些細ながらも数々の矛盾があることに気づく。果たして男の動機とは?そして、数多の矛盾の裏に隠された驚くべき陰謀とは?すべてを知る最大の手掛かりは、現場近くに残された一冊の文庫本にあったー。
7月7日。部活仲間5人のささやかな七夕祭りを、謎の爆発が襲った。その爆発は、部長を激しく吹き飛ばし殺害してしまう。原因は、未来からきた少女2人。彼女らはタイムマシンをハイジャックした挙げ句、爆発させてしまったのだ。部長の理不尽な死をなかったことにすべく、彼らは協力して過去を書き換えようとする。だが、時を繰り返すたび、なぜか犠牲者は増えていってしまいー遡れるのは計7回、無限に思える選択肢。繰り返す青春の1日は、命がけだ。
東京からの訳あり転校生・水里あかね。のどかな温泉街の実予で出会ったのは、新しい親友と不思議な教師と、いまどき陰陽師の小諸るいか。その出会いを機にあかねは、百鬼夜行や鬼女に襲われ始める。その呪いは遂に学校爆破事件と生徒飛び降り事件に発展しー陰陽少女が論理を紡ぐ新感覚ミステリー、開幕!!
上原頼音、22歳。職業、今日から警察官。はじめての24時間交番勤務。立番・巡回連絡・職務質問・無線の使い方・出前の取り方…「バカヤロウ」と何度も怒鳴られながら、組織で働く社会人としての、そして地域を守る警察官としての心構えをたたき込まれる。そんな新米巡査の日常の中に、少女連続行方不明事件の手がかりが潜んでいた。圧倒的な熱量とリアリティで描き出す“警察お仕事小説”。
内田希、22歳、女警。飛び抜けて優秀な彼女には秘密があるー。少女連続行方不明事件の目撃情報と、警察署内の「開かずの間」の噂。わずかな手がかりから事件の真相に迫る二人の新任巡査の背後に襲いかかる凶刃、そして命の危機…。巧緻に張り巡らされた伏線の先に浮かび上がる驚愕の真犯人とは。警察組織の内情を知悉する元警察キャリアの著者にしか書き得ない究極の警察ミステリー。
あたしは絶対にバケモノなんかじゃない!!でもあなたは…。世界の終わりは突然始まった。黒の海が大地を沈め、無数の「口」が全てを食い尽くしてゆく。この終末から逃れ、天国のような孤島に着いた少女らは、しかしそこでも海の彼方に「口」どもを見た。絶望までの時間を静かに暮らす中、彼女らは謎めいた漂着者らを助ける。だがそれは結果として、嘘と裏切りに満ちた殺し合いの始まりとなってしまった。魔女は、そして生き延びるべきは誰か?終末をかける少女らの超絶論理。
ー警察で働く女は、聖母か娼婦しかいないのだろうか?「女の警察官は、警察官で、女で、それだけよ」全国警察を震撼させた“豊白警察署牟礼駅前交番・警部補射殺事件”。23歳の女性巡査が男の上官を射殺し、拳銃を持ったまま逃走、ミニパトで行方不明となったのだ。事件への対処をめぐる混乱の中、監察官室長・理代は、すべての責任を女性巡査に負わせようとする上級幹部の不可解な切迫感に気づく。交番勤務の警部補と、実務1年目の女性巡査の間にいったい何があったのか?自ら現場と証人の調査に乗り出した理代が目にしたのは、輝く“女性の視点に立った”なるお題目の陰で、声に出せない生きづらさを感じる女警たち、いまだ無自覚に繰り返されるセクハラ・パワハラ、そしてさらに意外な事実だった…。若き女警は何故、上司を殺さなければならなかったのか?
交番連続放火事件、発生。が、犯人の目処は立たず。警察庁の謀報機関アサヒに「犯人は警官で、かつ警察内部で暗躍するスパイ組織」との情報が届き、アサヒはスパイ確保に動き出す。と同時に警察庁長官直轄の秘密警察“図書館”も始動。元警察官僚の著者が放つ、組織の階層の生態と権力闘争を克明に描いた警察小説にして本格ミステリの傑作!
総理直轄の特殊捜査班「R.E.D.」総員6名は、フランスの地に舞い降りた。完全秘匿の強制介入によって、国際マフィア・多国籍企業・フランス国家警察中枢からなる日本人少女人身売買ネットワークを殲滅するために。圧倒的なスピードと火力で展開される日仏警察のパリ市街総力戦。その長い一夜が明けたとき、ついにすべての元凶、末井官房長官の真の目的が明らかになった。衝撃の第三幕。
新首都郊外の難民地区で、若い女性の行方不明事件が多発している。総理直轄の特殊捜査班「R.E.D.」は、困窮した少女たちを餌食にする暴力団と巨大外資企業、さらには児童福祉行政が一体となった国際人身売買ネットワークの影を捉えた。巨悪の策謀を根刮ぎ殱滅すべく潜入捜査・一斉検挙を試みるが…。元警察キャリアのみが描ける圧倒的リアル。警察捜査サスペンス、緊迫の第二幕。
定年間近の無気力巡査部長・浦安圭吾に、若き異色のキャリア警視・箱崎ひかりとコンビを組む特命が下る。被害者は全員身元不明、さらに身体の一部が取り除かれていた。真逆の二人が噛み合い始める時、オリンピックで激変した東京湾岸に潜む、国を覆す陰謀の蓋が開く。元警察官僚が喝破するリアル警察小説。
古野まほろと峰葉実香が初めてふたりで話したのは、とある夕暮れの教室だった。吹奏楽部員のトランペットが盗まれたと、頼りない同級生に相談する実香。すると彼は、容疑者が誰かをまだ聞かされないうちに、手紙を一通手渡す。犯人がここに書いてある、といいながら。天帝世界の住人たちが出会う「天帝ゼロ」と、彼らの今を記す「天帝最新」の物語。
全日本探偵道コンクールー高校生探偵の日本一を決める『探偵の甲子園』である。そして今年、全国津々浦々から激しい地区予選を勝ち上がってきたチームは、因縁浅からぬ『聖アリスガワ女学校代表』と『愛知県立勁草館高校代表』であった。奇しくも女生徒3人どうしの直接対決となったこの決勝戦、両校の先鋒は誰か?先鋒戦の舞台とルールは?そのお題は?そしてもちろんー勝者は?晩夏のおんなの戦いが、始まる。