著者 : 坂崎かおる
海岸通り海岸通り
海辺の老人ホームに集う女たちのゆるやかなつながり。いま最も注目される新鋭の最新作。「これってフツー?」「わたしの中じゃね」「クズミさんのフツー、ちょっとヘン」海辺の老人ホーム「雲母園」で派遣の清掃員として働くわたし、クズミ。ウガンダから来た同僚マリアさん。サボりぐせのある元同僚の神崎さん。ニセモノのバス停で来ないバスを毎日待っている入居者のサトウさん。さまざまな人物が、正しさとまちがい、本物とニセモノの境をこえて踊る、静かな物語。第171回芥川賞候補作。
嘘つき姫嘘つき姫
19世紀末アメリカ。死を求める魔女は、処刑用電気椅子を用いたショーに臨む。(「ニューヨークの魔女」)。子育て体験キットを育てることになった同性カップルの(非)日常。(「私のつまと、私のはは」)。その夏の日、女性は電信柱と激しい恋に落ちた。(「電信柱より」)。大戦のさなかに出会ったふたりの少女をつないだものは嘘だったー。(「嘘つき姫」)。新鋭・坂崎かおるが紡ぐ、珠玉の9篇。
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