著者 : 太田忠司
若手刑事の無藤太郎は、伝説の探偵刑事、南塚と出会って以来、不可思議な事件と縁が深い。南塚の盟友で名家の当主・北小路とも協力し、事件を解決してきたが、彼のもとに届いた一通の手紙が、新たな事件の扉を開く。それはなんと、自分は幽霊だと名乗る男からの依頼。道路のカーブで事故を起こす赤い幽霊の話を聞き、半信半疑ながらも調査を始めた無藤と北小路だが…。オカルトと本格ミステリの理想的融合!仰天の結末を御覧あれ!
宇宙旅行を可能にする軌道エレベーターの地球駅がモルディブ共和国に完成した21世紀末。首都マーレの移民局員マイコが失踪した。手掛かりは彼女が直前に接触した移民申請者カネダの記録。そこには「イルカはもういない」という謎のメモが残されていた。探偵の結城が捜索を依頼されるが、マイコの過去もまた秘密のベールの中だった。やがて背後に、宇宙開発に反対する過激派環境テロリストが浮上、結城は鍵を握る男を追って地球駅へ。事件は南洋から宇宙へと拡大する…。本格ミステリーとSFを融合させた傑作サスペンス!
社会派&サプライズ・ミステリーの傑作 週刊誌記者に担ぎ出され、失踪した弁護士の弟を捜す売れない作家・鈴島陽一。人権派の弟が弁護を担当していた「死の天使」事件とは?
天才探偵刑事、南塚と、謎めいた名家の若当主・北小路は、息の合ったやり取りで事件を解決する名コンビ。今度の事件は銀行頭取の変死事件。巻き込まれ系若手刑事・無藤の運命は!? 面白すぎる第2弾!
星町はごく普通ののどかな町。でも、よく目をこらしてみると、不思議なことが起きている。この町には十六年間も地震がないし、前に何があったか思い出せない空き地がある。サラリーマンが謎の猛獣に襲われる事件は未解決のまま。そして猫はたくさんいるのに、犬の散歩をしている人は見かけない…?可笑しくてほろ苦くて、ちょっぴり怖い、珠玉のショートショート集。
鬼刑事の景子さんと、料理上手な新太郎くん。二人はごく普通じゃない出会いを経て(殺人現場)、ごく普通に結婚しましたー京堂家の食卓に並ぶのは、旦那さまお手製のご馳走と名推理。キッチンの安楽椅子探偵が大活躍の8編を収録。
お屋敷街の雰囲気を色濃く残す、文京区目白台。新人刑事の無藤は、伝説の男・南塚に助けを借りるため、あるお屋敷を訪れる。南塚が解決した難事件の「蘇り」を阻止するために。書下ろし警察探偵小説!!
父親が遺した事件を解決するため、探偵となった高校生の甘栗晃。次なる依頼人は、「名古屋最凶の中学生」と恐れられた、元不良の徳永。彼から、袋小路で「消えた」恩師を探してほしいと頼まれた晃は……。
高校生の甘栗晃は、突然亡くなった父親に代わり、探偵の仕事をすることに。依頼は、ナマイキな小学生・淑子の母親探し。--美枝子は鍵の中に? 謎めいたこの一言を手がかりに、調査を始めた晃だけど……!?
「月読」とは、死者の最期の思いを読みとる能力者。月読として生きる朔夜が、従妹を殺した犯人を追う刑事・河井と出会ったとき、さらに大きな事件が勃発してー。人は死の瞬間、何を思うのか。それを知ることに意味はあるのか。地方都市で鬱屈する若者たちの青春を描く、著者渾身の傑作ミステリー長篇。
五年生の夏休み、洸は物心がついてから一度も会っていない祖父・白木義明の住む茶木村で過ごすことになった。アサギマダラという蝶が群れとび、鍾乳洞があり、豊かな自然が残る村には、山を守る“テツ”がいるという。「茶木牧場&白木万能学研究所」なる看板をかかげた祖父は、あらゆることの先生として、村民から尊敬されていた。だが、なにか皆に秘密にしていることがありそうだ。村にかくされているという宝と関係があるのか…。ある日とつぜん祖父が姿を消した。茶木村を観光地化しようと前村長の不良息子が会社社長となって戻ってきたのと、関係があるのだろうか。彼の真の狙いは村の宝にあるのでは…。
復帰公演を前にした女優、百嶋美也子から警護を依頼された野上探偵と俊介は、二十年前に銀扇座で行われた公演が事件を解く鍵であると考える。当時の関係者の周辺を洗っていくと、そこには意外な事実が…。そして惨劇は起こった。本番前の稽古中、共演の俳優、水越蒋太郎が舞台で十字架に磔となったまま短刀で刺されて死亡したのだ。まさにそれは「予告」どおりの死に様であった。事件は野上や俊介たちまでも巻き込み、意外な方向へと展開していく。
ホテル、レストランなどを経営する柊興業代表の柊遼が、石神探偵事務所を訪れた。二十年前に自殺した兄・凱の死の真相を調べてほしいというのだ。二人は父親から莫大な資産を受け継いだのだが、高校教師であり化石の研究家として有名だった凱が発見した肉食竜の化石が偽物と批難された上、妻も自殺、山中の館で息子の慎也と二人、隠遁生活を送っていたのだった-。柊家の関係者がその館に集まる日、野上探偵と俊介、猫のジャンヌも同行したのだが、そこで身の毛もよだつ事件が起こったのだ。
石神探偵事務所の野上英太郎のもとに、またしても奇妙な依頼-名門修己学院高校理事長の母親・森名スエが、孫の保一の先祖を敬う気持ちが本物なのかどうかを調べてほしい。もし、先祖をないがしろにするうつけ者であったなら、保一を学院から追い出して養子をとるというのだ。野上と助手の狩野俊介が保一の調査を始め、森名邸を訪問した夜、保一の部屋で異変が。森名家に伝わり、現在、邸から十キロも離れた寵福寺に保管されている四メートルの降魔弓から射られたと思われる矢が、保一の胸を貫いていたのだ。
混沌都市(ケイオスシティ)・新宿。超高層ビルの陰に生じた闇の舞台では、今まさに怪異な事件の幕が開かんとしていた。自ら大鴉博士と名乗る怪人からの大胆な犯罪予告。立ち向かうは未知の科学力を持つ不思議の少年蘇芳から、秘密道具を託された異能の中学生四人。果たして勝敗は。田中芳樹氏推薦の新冒険シリーズ第二弾。
人を捜していただきたいのです-石神探偵事務所の野上英太郎を訪ねてきた黒ずくめの女・鈴木道子は一枚の古い写真をとり出し、そこに写っている少年の行方の調査を依頼した。野上の助手で名探偵の狩野俊介は、猫のジャンヌと夏休みを利用して同級生の別荘に出かけて不在。野上が調査を始めた矢先、道子が野上の眼の前で毒死した。道子と名のった女は、街の実力者・天霧家の娘だったことがわかり、次第に天霧家の複雑な家族構成と遺産がからんだ人間模様が明らかになるが…。