小説むすび | 著者 : 富田美智子

著者 : 富田美智子

あなたしか知らないあなたしか知らない

純潔を捧げたのは、本気だったから。 でも本気なのは、わたしだけだった。 “永遠に君を愛する”--繰り返される口づけ。18歳の切ない誓い。 義兄ジェイクと結ばれたジェイミーは幸せの輝きに包まれていた。 だがその日、ジェイクがほかの女性と抱きあう姿を見て、 彼女はすべてに絶望し、無言のまま家を去ったのだった。 6年がたち、義兄との思いもよらぬ突然の再会が、 あの日の苦痛よりはるかに酷な傷をジェイミーに刻みつけた。 すでに婚約者がいる、大企業社長となったジェイクが唇を歪め、 辛辣な言葉を浴びせてきたのだ。「あれから何人の男を知ったんだ?」 ああ、なぜそんなことを。わたしは……あなたしか知らないのに。 ジェイミーは心の中でつぶやき、胸に巣くう孤独感にもだえた。 波瀾万丈の展開を圧巻の筆力で描く大スター作家による、血のつながらない兄と妹の切ない恋物語です。再会後、ジェイクの情熱的なキスに応えてしまったジェイミーは、求め求められることを望んでいる自分に気づきますが、彼の非情な言葉に心の傷をえぐられ……。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP