小説むすび | 著者 : 山科みずき

著者 : 山科みずき

富豪が拾ったウエイトレス富豪が拾ったウエイトレス

よるべのない彼女に残された道は、 悪魔のような富豪にひざまずくこと。 ある朝、アンバーは訪ねてきた男性に叩き起こされ、 すぐにアパートメントから退去するよう言い渡された。 その男性──実業家コナルが新しい所有者なのだという。 頼る人もない彼女は、着の身着のままで家を出るしかなかった。 なんとかウエイトレスの職を得て、アンバーが泥酔客の相手を していると、そこへ突然コナルが現れ、強引に店から連れ出した。 私をどうするつもり? 彼のこたえは予想外のものだった。 「仕事は用意する。それより僕と一夜限りの関係を結ばないか?」 驚きながらもコナルに惹かれ始めていたアンバーは身を捧げるが、 彼女が無垢と知り、彼は態度を一変させる。「なぜ黙っていた?」 ある日突然、貧しい暮らしへと転落したヒロイン。諸悪の根源のはずのコナルに惹かれて純潔を捧げ、責任を感じた彼から便宜結婚を提案され、受け入れてしまいますが……。シャロン・ケンドリックが描く、せつない愛なき結婚の物語をお楽しみください。

神の子を宿した罪神の子を宿した罪

なぜ愛してしまったの……? 私はお金で買われたも同然なのに。 なんて逞しい人。まるで海の神(ポセイドン)ね。無人の浜で出会った男性は、 コーラに、「ここは僕の秘密の避難所なんだ」と言った。 そこは彼女が一人になりたいときに行く隠れ場所でもあった。 翌日、コーラの実家が営む小さなホテルに、その男性が現れた。 彼が沖合に浮かぶ豪華クルーザーの持ち主のストラトだと知り、 コーラは驚愕する。ギリシア屈指の実業家がなんの用かしら? 「僕と、1カ月で世界中を回るクルージングを楽しまないか?」 昨日会ったばかりの、ハンサムな大富豪と? そんなの無理よ! だが、経営難の実家のホテルを助けてやると言われてしまい……。 ピュアなヒロインを描いて人気のアニー・ウエスト。実家を助けるため、お金持ちの道楽につきあうことに。ところがストラトが放つカリスマ性と男性的な魅力に絡め取られ、コーラは身も心も捧げてしまいます。彼の深い闇に気づいたのは、身ごもったあとで……。

王子に恋したみにくいあひる王子に恋したみにくいあひる

こんなにも王子を愛してしまった私は、 1年後に必ず訪れる別れに耐えられるの? 両親の死後、ヘスターは親戚の家で不幸な生活を強いられていたが、 晴れて独立し、トリスカリ国王女のアシスタントに抜擢された。 ある日、王女の兄であるアレクから結婚を申し込まれる。 「礼金は弾むから、1年限定で僕の妻になってくれないか?」 亡父の跡を継いで国王になるには、妻を娶る必要があるという。 なぜ私なの? 親戚の家で爪弾きにされて育った私が王妃? 訝りながらも、慈善活動の資金を必要としていたヘスターは、 “ベッドはともにしないこと”を条件に、しぶしぶ承諾する。 だが、黒い瞳のセクシーな夫の魅力には抗いようもなくて……。 〈7つの愛のおとぎばなし 3〉は、『みにくいあひるの子』がテーマ。愛に恵まれず貧しい育ちのヒロインは、愛を信じない王子に絶対服従を誓う結婚をすることに。一方の王子は、壁の花にしか見えなかった地味なヒロインの華麗なる変身ぶりに目をみはり……。

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