著者 : 嶽本野ばら
その教師、人としてクズ、ロリィタじゃ最強 「筋が通った生き方、この先生が教えてくれます!」(吉本ばなな) 国語教師・大石タネ。人としてクズ、ロリィタとして最強。 「下妻物語」竜ヶ崎桃子のDNAここにあり! 混迷の時代をレースの日傘でぶった斬る、痛快青春物語。 天橋立で知られる京都は宮津。のどかな観光地にある小さな私立高校に、臨時教師、全身ロリィタの大石タネがやってきた! 赴任早々、物議をかもしまくる彼女に何故かなつかれ、堂々ヒイキされるようになった姫山奈緒恵。 初恋、文化祭、進路、そして難病を抱える妹の瞑羅(くらら)とのこと……マイルールに生きる「ロリィタ先生」に振り回されながら、奈緒恵は、そして12人の生徒たちは、己の進むべき道を探っていく。 嶽本野ばら作家デビュー25周年記念長篇。 【編集担当からのおすすめ情報】 嶽本野ばらさんが初の小説作品『ミシン』を刊行したのが2000年の11月。 そして今年2025年11月、デビュー25周年を記念した渾身の書き下ろし長篇が刊行されます。 内容はなんと学園もの! 「貴方に気に入られたくて、このお洋服を着ているわけではありません」。 どこまでも己のルールに忠実に生きるロリィタ先生は、きっと、複雑さを増す世界を生きていかねばならないあなたの背中をそっと押してくれるはず。
「下妻物語」から20年。気高き青春小説集 義足が可憐な乃梨子先輩を追いかけワンダーフォーゲル部に入った、筋金入りの可愛いもの好き男子・源治善悟郎は、乃梨子の親友で目つきの悪い里美先輩とすっかり意気投合。二人はクーデターを起こし「ピクニック部」を創部するが……。 礼節をもって、可愛く、爽やかに。卒業してもピクニック部の信念は色褪せない。 書き下ろし標題作他、『文学2024』(日本文藝家協会編)選出作品、フリマアプリを通じた友情を描く「ブサとジェジェ」、還暦でロリータに目覚める「こんにちはアルルカン」の全3編を収録。 押し通せ、自分自身を!この爽やかさが微塵もない世界で! 「下妻物語」から20年、気高き青春小説集。 【編集担当からのおすすめ情報】 「Jane Marple forever! この世界は、煌めきに満ちていたよ。」(「ブサとジェジェ」) 「可愛いって涙が出るものだったんだね。可愛いって胸が苦しくなるんだね。」(「こんにちはアルルカン」) 「可愛いを一杯、抱えておかないと、息苦しくて、こんな暴力的な世界に自分の居場所を見付けられないもの」(「ピクニック部」) 嶽本野ばらさんの小説が、約5年ぶりに刊行されます。 自分らしく着飾ることは、自分の人生を生きること……この世界を生き抜くための勇気や道標になってくれる言葉がぎゅうぎゅうに詰まった、バスケットのような一冊が完成しました。 20周年を迎え各地で盛り上がりを見せた「下妻物語」、映画化した「ハピネス」、「ユリイカ」での特集、畢生のエッセイ集『ロリータ・ファッション』の刊行と、まさに「野ばらちゃんイヤー」となった今年を締めくくるにふさわしい待望の青春小説集、ぜひご堪能ください。
東日本大震災の翌年、僕は京都から上京した。大学のキャンパスで出会った君は独り政治活動を行い、浮きまくっていた。啄木の歌を愛し、諳んじる僕はアニメ研究会に引きずり込まれ、ヲタと二次元の洗礼を受けつつ君に惹かれ、身を投じていく。生きにくさと時代閉塞を打破するコミカルでシリアス、一途な平成meets Revolution!平成の終わりに恋と革命に萌えた若き命。
どんなに辛くても、仲間と一緒だからここまでこれた。どんなに悲しくても、あの人との思い出があるからがんばれた。アイドルグループ「47」のセンター、砂吏、17歳。彼女の素顔、初恋、スキャンダル、そして、決意ー。異才・嶽本野ばらが紡ぐ、儚い世界を逞しく生きる少女たちへの讃歌。みきとPがりぶに捧げた孤高のラブソングを嶽本野ばらが小説化!!
半分以上実話?? 借金返済サスペンス! いっときは売れっ子作家となり、一千万円近くの貯蓄があった小説家の僕。しかし、諸事情により単行本の刊行が先延ばしになり、収入が激減。浪費癖も手伝って気がついたら、三百万円以上の借金を抱えていた! このまま僕は破産してしまうのか?! うろたえた僕は稀覯本を売って日銭を稼ぐものの、元カノで資産家の娘・靴乃コ(かのこ)に、お寿司を奢ってしまうような自堕落な生活を改められず、同じマンションに住む、なぜか巫女姿の要容子(かなめようこ。職業は「高利貸しで魔法使い」)には、「お金を返せる目処がつけられないのなら、死ぬべきですね」と言われる始末。 唯一の頼みの綱だったクレジットカードも使用限度額を超え、いよいよ家賃の支払いもできなくなった僕は、出版社の担当編集者たちに泣きつき、文芸誌で小説の連載をさせてもらうことになる。が、震災をテーマにした小説を引き受けたところ、まったく書けなくなってしまった。
職業・前衛音楽家/ノイジシャン。「新潮」の編集者に頼まれ、小説を書いてみたら大ヒット。天才だからしょうがない。が、パトロンがいなくなった。結婚でもしてみるか。俺はツラもいいし、モテるから。そんな俺様に待ち受けていたのはー。『下妻物語』的コミカル感動ストーリー。笑止痛快!ハチャメチャ恋愛小説。
映画化決定! 2024年公開!! 彼女の履いていた靴下の話がきっかけで付き合い始めた高校2年の僕たち。平凡な毎日を送っていたある日、彼女は唐突に僕に言った。 「私ね、後、一週間で死んじゃうの」 病気の進行を知り、運命を受け入れていた彼女は、残されたわずかな時間を自分らしく生きたいと願う。僕は心が追いつけないまま、彼女の望みをかなえることに奔走した。 透明なラストシーンが胸に迫ります。乙女派のバイブルと呼ばれた名作『ミシン』の系譜を正統に継いだ、切ない、切ない純愛ストーリーです。 映画化決定! 主演:窪塚愛流 蒔田彩珠。監督:篠原哲雄で2024年公開です。 【編集担当からのおすすめ情報】 映画化情報はコチラから。 https://happiness-movie.jp/
ダメ親父のバッタもの商売が原因で、兵庫県の尼崎から茨城県の下妻に引っ越してきたロリータ少女・桃子は、そこで絶滅寸前のヤンキー少女・イチゴと出会い、2人は無二の親友になる(ここまでは前作)。 それから桃子は、なぜかロリータ・ブランドのモデルになったイチゴと代官山へ通うようになっていたが、ある日いつものように東京駅から乗った高速バスで殺人事件に遭遇し、足止めを食らう。しかも警察はよりによってイチゴを容疑者と見なす。桃子探偵は真犯人捜しを始めるが……。 友情と愛と仁義の『下妻物語』第2作(で、完結編)!
パンクバンド・死怒靡瀉酢の美少女ヴォーカリスト・ミシンは、竜之介の追悼ライヴで最後の曲を歌ったらギターで撲殺するよう傘子に頼む。が、彼女の鈍臭さが原因で死に損なう。死に損なったミシンはバンドを再開、人気は異常なまでにヒートアップするが、ある日のライヴで死人が出たためバンドは休止に追い込いやられる。最高にクールなバンド・ノヴェル。
葡萄牙の富裕な商人と、その男に売られた美しい人妻から生まれた不義の子、四郎。我欲のため信仰を都合よく解釈する実父に疑いを抱き、神父の弄び者とされ、周囲から「悪魔の子供」と蔑まれた四郎は、いつしか天主への復讐心を抱くようになる。やがて実父の手で母親とともに日本へ送り返された四郎は、母親譲りの美貌と身に付けた異端の能力で隠れ切支丹たちを魅了し、神の御遣いと崇められ始めるが…。3万7千人が殺害された日本キリシタン史上最大の悲劇「島原の乱」を、神をも恐れぬ強烈な解釈で描いた衝撃作。
いまこそすべてを明かします。もはや永遠に会えない貴方との日々を、密室で繰り広げられた、あの行為を。高校生の「僕」は、年上の従姉に誘惑されて官能にめざめるが、彼女は不幸な病を得て、人里離れた館へ身を隠す。従姉を追って館に向かった「僕」は、さらなるエロスの深淵へと引きずり込まれてー。生々しすぎる性愛と純粋すぎる恋情の、甘美なクライマックス。禁断の恋物語。
2004年映画公開されて人気を博した『下妻物語』の完結編である。ダメ親父のバッタもの商売が原因で尼崎を追われ、茨城県の下妻に引っ越してきたロリータ少女・竜ヶ崎桃子は、絶滅寸前のヤンキー少女・白百合イチゴと出会い、親友となった。桃子の大好きなブランド、BABY THE STARS SHINE BRIGHT でイチゴがモデルをやりだしてから、ふたりは連れだって代官山へ行くようになっていたが、ある日いつものように高速バスに乗ると、殺人事件が起こる。殺されたのは歌舞伎町のヤクザの幹部。イチゴに容疑がかけられ、桃子探偵は真犯人捜しを始めるが……。アガサ・クリスティの名作からトリックを借用。ミステリーのスパイスをほんの少しふりかけた、友情と仁義と笑いの最新作。映画化は未定。
“この残酷な世界に生み落とされたのは、きっと貴方に出逢う為だったのですよね”。少年と少女の困難で美しい生と性を描いて三島由紀夫賞候補となった表題作はじめ、アートとファッションへの美意識を核に咆哮する三つの愛の物語は、「うっとり読んでいると、破壊力抜群の言葉になぎ倒される」(解説より)。孤高の乙女魂と、永遠の思春期を抱くすべての人に放つ、珠玉の恋愛小説集。
名作『ミシン』から4年。待望の続編がとんでもない傑作として誕生した。かつてないスピード感&うねるようなグルーヴ感。圧倒的なライヴの臨場感が読む者を興奮させる、前代未聞のパンク・ロック小説の登場だ!