著者 : 市川憂人
U国MD州で現金輸送車襲撃事件が発生。襲撃犯一味のワゴン車が乗り捨てられていたのは、遠く離れたA州だった。応援要請を受け、マリアと漣は州都フェニックス市へ向かう。警察と軍の検問や空からの監視が行われる市内。だがその真の理由は、研究所から脱走した、二十年以上前に連続殺人を犯した男『ヴァンプドッグ』を捕らえるためだった。しかし、『ヴァンプドッグ』の過去の手口と同様の殺人が次々と起きてしまう。一方、フェニックス市内の隠れ家に潜伏していた襲撃犯五人は、厳重な警戒態勢のため身動きが取れずにいたが、仲間の一人が邸内で殺されて…!?厳戒態勢が敷かれた都市と、密室状態の隠れ家で起こる連続殺人の謎。マリアと漣が挑む史上最大の難事件!大人気本格ミステリシリーズ第五弾。
著者全員東大卒。試験には出ない謎、あります。「泣きたくなるほどみじめな推理」1995年、憧れの従姉を失った私は、彼女の痕跡を探すため東大の文芸サークルに入った。「アスアサ五ジ ジシンアル」地震研に突然届いた1枚のはがき。虹で地震を予知したという「ムクヒラの電報」との関連は。「東大生のウンコを見たいか?」東大卒のミステリ作家・帆立は、親友リリーとともに農学部で起きたウンコ盗難事件の犯人を探す。「片面の恋」五月祭の準備中、クラスメートの熱烈な恋を一瞬にして冷めさせた「片面」の意味とは。「いちおう東大です」美しく完璧な妻がまっさきに提示した新居の条件は、「東大が見えるところ」だった。「テミスの逡巡」現役東大生デビュー作。卒業生の医師を取材した学生メディア「UTディスカバー」のもとに、彼は人殺しだという告発状が届く。恋愛ミステリから戦慄サスペンスまで。オール書き下ろし!
千真の前に現れた少女は、かつての恋人と同じ姿、そして同じ“夕海”と名乗った。だが彼女は、二年前に死んでいる…。更に、仕事中に遭遇した殺人事件ー密室の中で死んでいたのは、恩師の亡き妻とそっくりな女性だった。彼女たちの正体は?そして、この世界には“何”が起きているのか?灰色のベールが剥がされた時この謎の、真の姿が現れる。
度重なる不祥事から警察の大改革が行われた日本。変革後の警察にブラックIT企業から転職した新米刑事の藪内唯歩は、茨城県つくば警察署の刑事課で警部補の仲城流次をパートナーとし殺人事件の捜査にあたる。刑事課の同僚たちの隠しごとが唯歩の心を曇らせ、7年前の事件が現在の捜査に影を落とす。ノルマに追われながらも、持ち前の粘り強さで事件を解決した先に、唯歩を待ち受ける運命はー。リアル警察小説と本格ミステリの2重螺旋!白黒が全反転する奇跡の終盤に瞠目せよ!!
U国A州の空軍基地にある『飛行機の墓場』で、兵士の変死体が発見された。謎めいた死の状況、浮かび上がる軍用機部品の横流し疑惑。空軍少佐のジョンは、士官候補生時代のある心残りから、フラッグスタッフ署の刑事・マリアと漣へ非公式に事件解決への協力を依頼する。実は引き受けたマリアたちの胸中にも、それぞれの過去ー若き日に対峙した事件への、苦い後悔があった。高校生の漣が遭遇した、雪密室の殺人。ハイスクール時代のマリアが挑んだ、雨の夜の墜落事件の謎。そして、過去の後悔から刑事となったマリアと漣がバディを組んだ、“始まりの事件”とは?大人気シリーズ第四弾は、主要キャラクターたちの過去を描いた初の短編集!
半人形ーそれがコノハの最初の印象だ。隻腕義手の痩せた少女が、タケルのただひとりの同居人だった。医師の柳や看護師の若林とともに、病原体に弱い二人を守るはずだった無菌病棟、通称“クレイドル”。しかし、ある大嵐の日、“クレイドル”は貯水槽に通路を寸断され、外界から隔絶される。不安と焦燥を胸に、二人は眠りに就き、-そして翌日、コノハはメスを胸に突き立てられ、死んでいた。外気にすら触れられない彼女を、誰が殺した?
和田政権打倒を標榜する若者団体「コスモス」で活動する凛は、気付くと薄暗い部屋にいた。両手首を縛られ動けない。一方隣の部屋では、外国人排斥をうたう「AFPU」のメンバー大輝が目を覚ましていた。二人に直前の記憶はなく、眼前には横たわる死体。誰が、何のために、敵対する二人を密室に閉じ込めたのか?そして、この身元不明死体の正体は?真の民主主義とは何か?人は正しい道を選べるのか?日本はどこへ向かっているのか?
特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船“ジェリーフィッシュ”。その発明者である、ファイファー教授たち技術開発メンバー6人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところがその最中に、メンバーの1人が変死。さらに、試験機が雪山に不時着してしまう。脱出不可能という状況下、次々と犠牲者が…。第26回鮎川哲也賞受賞作。
マリアと漣は、大規模な希少動植物密売ルートの捜査中、得意取引先に不動産王ヒュー・サンドフォードがいることを掴む。彼にはサンドフォードタワー最上階の邸宅で、秘蔵の硝子鳥や希少動物を飼っているという噂があった。捜査打ち切りの命令を無視してタワーを訪れた二人だったが、あろうことかタワー内の爆破テロに巻き込まれてしまう!同じ頃、ヒューの所有するガラス製造会社の社員とその関係者四人は、知らぬ間に拘束され、窓のない迷宮に閉じ込められたことに気づく。傍らには、どこからか紛れ込んだ硝子鳥もいた。「答えはお前たちが知っているはずだ」というヒューの伝言に怯える中、突然壁が透明になり、血溜まりに黄たわる社員の姿が…。鮎川哲也賞受賞作家が贈る、本格ミステリーシリーズ第3弾!
両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。彼は助手として暮らし始めるが、屋敷内に潜む「実験体七十二号」の不気味な影に怯えていた。一方、“ジェリーフィッシュ”事件後、閑職に回されたマリアと漣は、不可能と言われた青いバラを同時期に作出した、テニエル博士とクリーヴランド牧師を捜査してほしいという依頼を受ける。ところが両者との面談の後、旋錠された温室内で切断された首が発見される。扉には血文字が書かれ、バラの蔓が壁と窓を覆った堅固な密室状態の温室には、縛られた生存者が残されていた。各種年末ミステリベストにランクインした、『ジェリーフィッシュは凍らない』に続くシリーズ第二弾!
特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船“ジェリーフィッシュ”。その発明者であるファイファー教授を中心とした技術開発メンバー六人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところが航行試験中に、閉鎖状況の艇内でメンバーの一人が死体となって発見される。さらに、自動航行システムが暴走し、彼らは試験機ごと雪山に閉じ込められてしまう。脱出する術もない中、次々と犠牲者が…。二十一世紀の『そして誰もいなくなった』登場!選考委員絶賛、精緻に描かれた本格ミステリ。