著者 : 折原一
同じ車両の乗客が2人とも殺人犯である確率は1億分の1…。新宿発村上行の快速「ムーンライトえちご」で隣合わせた女性客。彼女の紙袋から漂う怪しいにおいの正体とは(「危険な乗客」)。振り込め詐欺、連続放火、交換殺人etc.日常の裂け目に潜む犯罪を描く、46万部突破の人気シリーズ「-者」スピンオフ短篇集。
NHK総合テレビ放送のミステリー番組を文庫本で 死体発見、夕刊紙記者可能克郎が見たものは?(辻真先『DMがいっぱい』)、山荘を訪れた探偵が殺人事件に遭遇(白峰良介『赤目荘の惨劇』)、猫を誘拐、犯人の手口は?(黒崎緑『猫が消えた』)、別荘地でお笑い芸人が殺されて(霞流一『サンタとサタン』)、森江法律事務所に現れた客の正体は(芦辺拓『森江春策の災難』)、恋人を亡くした男が真相を追う(井上夢人『セブ島の青い海』)、脅迫状を送られた社長が密室で死亡!?(折原一『石田黙のある部屋』)、パンク刑事キッドが難事件を推理(山口雅也『靴の中の死体』)。 8人の作家が同名番組のために書き下ろしたミステリー小説を、問題編と解答編に分けて掲載。あなたはこの謎を解けるか? 「犯人当て」の醍醐味を活字でも楽しむ。 したから届いた挑戦状。あなたは謎を解けるか? 【編集担当からのおすすめ情報】 問題編と解答編を別々に掲載。「犯人当て」の醍醐味を活字でも楽しむ。
埼玉県蓮田市、黒沼の畔に建つ二つの名家で起きた一家惨殺事件と失踪事件。ライターの五十嵐みどりは取材を通じて四人家族の闇を浮き彫りにしていく。一方、戸田市では謎の連続通り魔事件が発生。売れない推理作家の「僕」は、小説の取材にと容疑者の尾行を開始する。二つの事件が交錯する驚愕のサスペンス。
持ちかけられた交換殺人に乗ってしまい、知人の夫を殺した罪で逮捕された友竹智恵子だが、警察の不手際で脱走に成功。顔を変え、身分を偽り、日本全国を逃亡し続ける。智恵子を追いかける警察の執念。時効の壁は15年。逃亡劇は驚愕の結末へ突き進む。
本にサインして送って下さい。写真送りますから、会って下さいー熱狂的読者の要求はエスカレートし、やがて悲劇が…(「覆面作家」)、作家の了解も得ず講演会を企画する図書館司書(「講演会の秘密」)、下手な小説を送りつけ添削せよと迫る作家志望者(「ファンレター」)他、覆面作家・西村香を巡る怪事件の数々。
埼玉県蓮田市で、ある朝、一家四人が忽然と姿を消した。炊きたてのごはんやみそ汁、おかずを食卓に載せたまま…。両親と娘、その祖母は、いったいどこへ消えたのか?女性ライター・五十嵐みどりは、関係者の取材をつうじて家族の闇を浮き彫りにしてゆくー。一方、戸田市内では謎の連続通り魔事件が発生していた。たまたま事件に遭遇した売れない推理作家の「僕」は、自作のモデルにするため容疑者の尾行を開始するのだがー。
ミステリー界の大御所が、秩父の山荘で、十年ぶりの新作執筆に取りかかる。タイトルは『螺旋館の殺人』、本格推理ものだ。ある日、作家志望の若い女性が自らの作品を手に訪ねて来る。その後の原稿紛失、盗作疑惑…奇妙な事件の果てに待つものは?折原ミステリーの原点、精緻な多重トリックが冴える長篇。
埼玉県久喜市で新年早々、元校長の老夫婦とその長男夫妻の四人が惨殺された。十日後、再び同市内で老夫婦の変死体が発見される。そして一方、池袋で万引きと傷害で逮捕された男が、自分の名前を一切明かさぬままに裁判が進められる、という奇妙な事件が語られていく。この男は何者か?巧緻を極める折原ミステリーの最高峰。
日本海の孤島で起こる連続密室殺人事件(『首吊り島』)と都会の片隅で起こる監禁事件(『監禁者』)。二つの事件に巻き込まれた作家志望の男が遭遇する奇想天外の結末とは?「倒錯」シリーズ完結編は前代未聞、前からでも後ろからでも楽しめる本。
東京・杉並区の連続殺人事件は、毎回死体の傍らに悪魔の絵柄のトランプが置かれることから“ジョーカー連続殺人事件”と呼ばれた。その容疑者・田宮は犯行を自供したものの、裁判では一転して冤罪を主張。同じ頃、息子を“ジョーカー”に誘拐されたと信じる母親は、息子を取り戻そうと孤軍奮闘していた。裁判を、そして母親を嘲笑う真犯人“ジョーカー”はどこに?驚愕の結末が待つ誘拐&法廷ミステリ。
「おおっ、これは不可能犯罪だ!」歓喜の雄叫びを挙げ、小躍りする熱狂的マニア・黒星光警部。あの名作、この傑作が走馬灯のように脳裏を駆けめぐるが…。折原ワールドの「企み」が満載!人気シリーズ、待望の最新刊。
「私の赤ちゃんを返して!」誘拐された子供を求めて妻は出奔した…やがて子供は戻されたが、妻は行方をくらましたまま。その20年後、写真週刊誌に載った1枚の写真がきっかけで、怨念と狂気に染まった女と男たちが、ある一点をめざして急激に動きだす。そこに用意された誰も予期しえない衝撃の結末とは。
湖畔の樹海に、新たな伝説が生まれようとしていた。奥深いその森に棲む一家の主が、家族を斧で惨殺し失踪。数年後、事件を究明するため、若者が一人で森に分け入り遭難。そして今、若者が遺した克明な手記『遭難記ー魔の森の調査報告書』を片手に、男女二人の大学生が樹海に足を踏み入れ、さらに…。過去と現在が恐怖に共鳴し錯綜する、驚愕のミステリー。
日照りに見舞われ、干上がったダム底から緑山中学校の旧校舎が不気味な姿を現わした夏。廃校で肝試しの怪談「百物語」を行った悪童たちは、とんでもない怪物たちを喚び出してしまう!あまつさえ殺人までも!荒れ狂う暴風雨の闇を動き回るスパルタ教師、連続婦女暴行魔、過激派の女闘士。息継ぐ間もなく襲いかかる悪夢、また悪夢。日本推理作家協会賞受賞作『沈黙の教室』につづく、入魂のダーク・サスペンス第2弾。
「百物語の夜」から20年後。ふたたび干ばつで湖底から現われた廃校に、かつての事件関係者たちが思い出を語り合うために集った。が、彼らを待ち受けていたのは、信じがたい悪夢の再現だった!クラスメートを一人また一人と屠っていく“復讐者”とはだれか、その動機は?“折原ワールド”の全ガジェットが総動員され、深まる謎。前作『沈黙の教室』を上まわる複雑極まりない叙述トリックが生み出す眩暈と戦慄の傑作。
ノンフィクション作家・高嶺隆一郎は真犯人に直接インタビューする手法をとっていた。埼玉県の久喜市で起きている連続失踪事件を調査するなかで、15年前の同様の事件との関連性が浮かび上がる。月曜日に女が消えること、現場に「ユダ」「ユダの息子」のメモが残されること。犯人はまた「少年A」なのか。
ノンフィクション作家・五十嵐友也のもとに届けられた一通の手紙。それは連続婦女暴行魔として拘置中の河原輝男が冤罪を主張し、助力を求めるものだった。しかし自らの婚約者を犯人に殺された五十嵐にとって、それはとても素直に受け取れるものではない。河原の他に真犯人がいるのだろうか。謎のまた謎の千枚。
ベッドの上に白くすらりとした脚が見える。向かいのアパートの201号室に目が釘付けになった。怪しい欲望がどんよりと体を駆けめぐる。あちら側からは見えないはずだー屋根裏部屋から覗く男と覗かれる女の妄想がエスカレートし、やがて悪夢のような惨劇が。折原ワールドの原点ともいうべき傑作長編。