小説むすび | 著者 : 村上しいこ

著者 : 村上しいこ

海は忘れない海は忘れない

出版社

小学館

発売日

2025年7月16日 発売

戦後80年。今、伝えたい渾身の反戦小説 高校2年生の遙瑠は、ある日自転車事故に遭う。目を覚ますとそこは、戦争の爪痕が色濃く残る昭和の世界。一冊の生徒手帳を手がかりに自分が「浜口晴子」という少女になり昭和33年にタイムスリップしたことを知る。 晴子として暮らし、戦後の時代を懸命に生きる多くの人と関わるうちに、誰しもが苦しみ、悶えぬいた現実を深く実感する。令和の時代を生きる遙瑠にとっては歴史上のことだった「戦争」は、普通に生きる人々を巻き込み、その傷跡は決して癒えることがないものだった。晴子としての想い出もたくさん作り楽しく暮らしていたある日、事故により、また令和の時代に戻ることに。 令和に戻った遙瑠は「未来に生きている自分ができることは何だろう」と戦争への認識を新たにし、「伝える人」として歩みを進めるーー。そして祖父に連れられていった読書会では大きなサプライズが・・・・・・・。 膨大な取材をもとにしたリアリティ溢れる時代描写、生き生きとした昭和の人々の生き様・・・・・・。児童文芸のベストセラー作家が放つ唯一無二の圧倒的な反戦・人間ドラマ。 【編集担当からのおすすめ情報】 戦後80年。証言できる方も減り、戦争が遠い記憶になりつつあります。 だからこそ「忘れてはならない」と声を上げ続ける必要があるし、それがどんなに小さな動きだとしても、動くことが大切だ、と信じてこの作品を今刊行させていただきます。 著者は児童文芸のベストセラー作家。ゆえに大変読みやすく、自然にその世界に巻き込まれて体感できる小説になっています。現代の若い世代にとっては遠い歴史上のことに思える戦争が、いかに「普通の」人々を巻き込み、「ささやかな」幸せな暮らしを打ち砕いていったか。 一人でも多くの方に読んでいただき、「戦争」の絶対悪を感じていただきたい。担当編集として強く強くそう願っています。 一章 令和七年 1 疑惑 2 倉田山高等学校・演劇部 二章 昭和三十三年 1 晴子 2 月給二万円 3 軍艦マーチはたからかに 4 戦後は終わったのか 5 時代のにおい 6 本物のデート 7 日本は勝ったかもしれない 8 歴史を変える 9 伊勢湾新聞 10 ぼくらも今に兵隊さんだ 11 戦争まみれ 12 最後の授業 参照 令和七年 1 五日間の冒険 2 ビビアンリー?

飛ぶ教室 第66号 あの物語とその周辺飛ぶ教室 第66号 あの物語とその周辺

■創作 <「シンデレラ」のその周辺> 「ふたりは、おねえさん」おくはらゆめ(絵本作家) <「桃太郎」のその前> 「みちすがら」大塚健太(絵本作家) <「三匹の子ぶた」のその後> 「こぶたとオオカミ」大前粟生(小説家) <「浦島太郎」のその周辺> 「浦島次郎のゆううつ」村上しいこ(児童文学作家) <「ポリー やかんを火にかけて」のその周辺> 「やかんはうたう」蜂飼耳(詩人、作家) ■表紙 tupera tupera(絵本作家) ■特集『森の歌が聞こえる』刊行記念インタビューーーー 「書くこと。そして森と子どものこと」小手鞠るい(作家) ■読み切り 「文の手紙」櫻井とりお(小説家) 「これはきみへの手紙」佐々木愛(小説家) ■連載 新連載! 童話「りすねえさんのおはなし 1」大久保雨咲(児童文学作家) 対談「本屋さん探訪 2」ブックハウスカフェ/探訪者:しおたにまみこ(絵本作家) 漫画「さんぱつやきょうこさん 65」長谷川義史(絵本作家) 映画コラム「子どもたちによろしく 46」長崎訓子(イラストレーター) 絵エッセイ「日々臆測 20」ヨシタケシンスケ(絵本作家) ■BOOKS 〈絵本〉及川賢治(100%ORANGE)/〈児童書〉安藤由希(児童文学作家)/ 〈YA〉金原瑞人(翻訳家)/〈大人の本〉幅允孝(ブックディレクター) ■表紙 tupera tupera

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