著者 : 村山由佳
「どうしても、直木賞が欲しい」 賞(prize)という栄誉を獰猛に追い求める作家・天羽カインの破壊的な情熱が迸る衝撃作! ♦あらすじ 天羽カインは憤怒の炎に燃えていた。本を出せばベストセラー、映像化作品多数、本屋大賞にも輝いた。それなのに、直木賞が獲れない。文壇から正当に評価されない。私の、何が駄目なの? ……何としてでも認めさせてやる。全身全霊を注ぎ込んで、絶対に。
その女は愛する男を殺し、陰部を切り取り逃亡したーー 脚本家の吉弥は、少年時代に昭和の猟奇殺人として知られる「阿部定事件」に遭遇。 以来、ゆえあって定の関係者を探し出し、証言を集め続けてきた。 定の幼なじみ、初めての男、遊郭に売った女衒、更生を促した学校長、被害者の妻、そして、事件から三十数年が経ち、小料理屋の女将となっていた阿部定自身……。 それぞれの証言が交錯する果てに、定の胸に宿る“真実”が溢れだす。 性愛の極致を、人間の業を、圧倒的な筆力で描き出す比類なき評伝小説。 作家デビュー三十周年記念大作! ■著者紹介 村山由佳(むらやま・ゆか) 1964年東京都生まれ。立教大学文学部卒。会社勤務などを経て作家デビュー。93年『天使の卵─エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で直木賞、09年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞、21年『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞を受賞。エッセイ『命とられるわけじゃない』『記憶の歳時記』、小説『ある愛の寓話』『Row&Row』など著書多数。
東京の広告代理店に勤める43歳の涼子は、3歳年下で美容師の夫・孝之と結婚して13年。毎日の生活にうっすら不満を抱えつつ、表面的には凪いだ日々を送っていた。ところが、20代の美登利を美容院のアシスタントとして招き入れたことで少しずつゆらぎが生まれて…。気づかぬうちに“深い川”に隔てられた二人は再び漕ぎ寄ることができるのか?夫婦、そして、男と女の心理を細密に描き出した傑作長編。
この子たちをひときわ輝く〈スター〉にしてみせるーー。博多で父親を知らずに育ったミチル。東京でお嬢様として我儘に育った真由。反りの合わない二人が、ペアを組んでスターダムを駆け上がる!昭和の芸能界を舞台にした、ド・エンタメのスター誕生物語。東京の大手芸能プロダクション「鳳プロ」のマネージャーながらも、雑用仕事ばかりでくさっていた桐絵は、ある日、博多のライブハウスで歌う15歳の少女・ミチルに胸を射抜かれ、周囲の反対を押し切って東京につれてきた。鳳プロでは、その年、専務の14歳の娘・真由を大型新人としてデビューさせることが決まっていたので、ミチルのデビューの目はないはずだった。しかし、二人はペアを組んでデビューすることになる。正反対の性格で、反りの合わない二人はまったくうまくいかない。しかも二人には出生の秘密もあって……。昭和の芸能界を舞台に、必死にもがく少女たちと、彼女たちをなんとかスターダムにのしあげようとする大人たちによる、ド・エンタメの、痛快スター誕生物語。
たがいの気持ちを確かめあった勝利とかれん。ふたりの物語のその後と、ふたりを取りまくキャラクターたちの物語を描く『おいしいコーヒーのいれ方』特別編登場! ふたりを見まもってきた丈と恋人・京子、かつて勝利に想いを寄せていた星野りつ子とようやく大学を卒業したネアンデルタール原田先輩、かれんへの想いがかなわなかった中沢、原田先輩の妹で勝利の教え子・若菜、オーストラリアの人気歌手・アレックス……それぞれがそれぞれの想いを胸に、新しい未来へと踏みだそうとする姿を描く、珠玉の「アナザーストーリー」! そして、思いがけない報せを受けた勝利とかれんは、オーストラリア・ウルルへ向かう。ウルルの空の下で、ふたりが見る未来とは?
「夢の田舎暮らし」を求めて父が突然会社を辞めた。いじめにあい登校できなくなった小学五年生の雪乃は、父とともに曾祖父母が住む長野で暮らし始める。仕事を諦めたくない母は東京に残ることになった。胸いっぱいに苦しさを抱えていても、雪乃は思いを吐き出すことができない。そんな雪乃の凍った心を溶かしてくれたのは、長野の大自然、地元の人々、同級生大輝との出会いだったー。ほんとうの自分を受け容れてくれる場所。そこを見つけるため、今いる場所に別れを告げるのは、決して逃げではない。居場所探しの物語。
オーストラリアから一時帰国した勝利。その前に現れたかれん。十か月ぶりに再会したふたりは、たがいに想いながら、ぎくしゃくしたやり取りしかできない。-私たち、もうダメなの?試練と波乱の恋の結末はどうなる?大人気シリーズ、堂々の最終巻!!
暑い日になぜか起こる奇怪なある出来事、風鈴の音が呼び覚ますもう一人のわたしの記憶、死んだはずの母が見えるわたし、病院から届いた友人のSOS、旧いブザーを押す招かざる客…。それは不思議な夢か、それとも妄想なのか?10人の豪華執筆陣が“怪異”をテーマに描く、短篇アンソロジー。極上の奇譚小説をあなたにー。
夏祭りが近づくたび、艶夢のなかで激しく乱れる舞桜子。どれだけ過去から逃れても、年の離れた男しか愛せない秋実。夫との夜がなくなって以来、熾火のような欲求を抱え続ける小夜子…。神々を祭らふ夜。男と女は、人の世の裂け目を踏みはずすー恋愛と官能の第一人者が多様な“性”を描き尽くす!六つの禁断の物語!
海の近くの日本家屋に愛猫と暮らす、小説家のハナ。二度の離婚を経て、人生の後半をひとりで生きようとしていた。喪失も、手放すことも知ったから辿り着いた、古くて新しい恋人ー。小説家が25年をかけて到達した、恋愛文学の至芸。
アロマオイルを纏った肌をぶつけ合い、のぼり立つ匂い。調香師との情事は、私に長い愛人生活を終わらせる予感を抱かせた。あの光景を目にするまではー(「アンビバレンス」)。年上の人妻経営者に持ちかけられた三か月間の恋人契約。俺に抱かれ、女の喜びを感じると話していた彼女は、なぜ突然いなくなったのだろう(「バタフライ」)。記憶と熱を一瞬で呼び覚ます特別な香り。五編の恋愛小説集。
咲季子は、フラワーアレンジメント教室を開くカリスマ主婦だ。俺はお前さえいればいいんだよー夫・道彦はそう言いながら、門限9時、男性との打合せを避けるといった厳格なルールで私を縛る。そんな歪んだ愛を振りかざす夫に疑問を持ちながらも愛していた。ある日、年下のデザイナー堂本と出逢うまでは…。自由を求めて、新たな一歩を踏み出す女性の光と闇を描く衝撃の長編サスペンス!
村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都ーー 当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作! 「彼女」は敵か味方か……微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが 描きだす逸品ぞろいの短編小説アンソロジー。 コワくて切なくて愛しい物語の世界を、ぜひご堪能ください。
どんな地獄だろうと構わない。でも、この秘密だけは、絶対に守り通す。刀根秀俊、美月、亮介、陽菜乃は仲のいい友達グループだった。中学2年の夏にあの事件が起こるまではーー恐怖、怒り、後悔、そして絶望。生涯拭えぬ過ちとトラウマを抱えたまま、各々の人生を歩んでいた4人。求め合う体と秘めたる想いが、さらなる苦悩を呼び、暴力の行き着く果てに究極の愛が生まれる。著者渾身の恋愛長編!
いったいどうすれば、あの男にこれ以上惹かれずにいられるのだろう 銀座の老舗真珠店に勤務する32歳の真奈。 女性上司に敵視されつつも仕事は充実し、私生活では年下の恋人と半同棲生活を送っていた。 ただ、出張先のタヒチで彼女を待っていたのは、元彼との再会だった──。 抑えようとしてもなお、2人の男の間で揺れる心。 生命力あふれるタヒチという土地の力が真奈をかえてゆくのか。 珠玉の恋愛長編を、ブルボンヌさんが解説。 心と軀(からだ)のリミッターが外れる……