著者 : 東野圭吾
日本ジャンプ界期待のホープが殺された。ほどなく犯人はコーチと判明。一体、彼がどうして。一見、単純に見えた殺人事件の背後に隠された驚くべき「計画」-踏切のタイミング、空中姿勢、風圧、筋力、あらゆる要素を極限まであの男のデータに近づけよ。「計画」は極秘のうちに進行しつつあった…。拘留中の犯人が密告者を推理する、緻密極まる構成の本格スポーツ・ミステリー。
新日本航空の花のスチュワーデス、通称・エー子とビー子。同期入社でルームメイトという誰もが知る仲よしコンビ。容姿と性格にはかなり差がある凸凹コンビではあるけれど…。この二人が奇妙な事件に遭遇する。昼間、乗務中にお世話した男の妻が、自動ロックのホテルの室内で殺害されたのだ。雲をつかむような難事件の謎に挑む二人の推理はいかに?
早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した若き男女七名。これから舞台稽古が始まるのだ。豪雪に襲われ孤立した山荘での殺人劇である。だが一人また一人、現実に仲間が消えていくにつれ、彼らの中に疑惑が生じる。果してこれは本当に芝居なのか、と。一度限りの大技、読者を直撃。
一代で財を成した一ケ原高顕が死んだ。妻子を持たない高顕の莫大な遺産の相続にあたって、生前彼が残した遺言書が一族の前で公開されることになった。一族は高顕がオーナーだった、“回廊亭”と呼ばれる旅館に集められた。さらに、一族の他に、本間菊代という老婆が関係者という形で、回廊亭に招待されていた。だが、菊代の真の目的は別なところにあった。半年前に回廊亭で起きた心中事件の真相を探るためにやってきたのだった。その夜、第一の殺人が。心中事件に絡んで巻き起こる回廊亭での怪事件、何がここで起こったのか?そして、何がここで起こるのか。著者の新境地を拓いた、書下ろし長編推理小説力作。
樫間高之との結婚を控えた森崎朋美は、式場での打合せの帰途、不慮の事故死をとげた。三カ月後、高之は朋美の父で製薬会社社長の伸彦から別荘に招待される。そこには8人の男女が集まった。楽しい避暑の日々となるはずだったが、朋美の親友・阿川桂子は事故死に疑問を投げかける。他殺ではないかというのだ。重苦しい雰囲気につつまれた夜、思わぬ侵入者が現われた。ジンとタグと名乗る銀行強盗二人組に軟禁された高之らは、何度か脱出を試みるが悉く失敗に終る。裏切者がいるのか?そして、遂に殺人が…。
「気が小さいのさ」あたしが覚えている彼の最後の言葉だ。あたしの恋人が殺された。彼は最近「狙われている」と怯えていた。そして、彼の遺品の中から、大切な資料が盗まれた。女流推理作家のあたしは、編集者の冬子とともに真相を追う。しかし彼を接点に、次々と人が殺されて…。サスペンス溢れる本格推理力作。
学生街のビリヤード場で働く津村光平の知人で、脱サラした松木が何者かに殺された。「俺はこの街が嫌いなんだ」と数日前に不思議なメッセージを光平に残して……。第2の殺人は密室状態で起こり、恐るべき事件は思いがけない方向に展開してゆく。奇怪な連続殺人と密室トリックの陰に潜む人間心理の真実!
初恋の人・美佐子に別れをつげ、和倉勇作は苦労を重ねて警察官となった。その勇作の前に殺人容疑者として現われたのは、学生時代どうしても勝てなかった宿敵の瓜生晃彦だった。しかも美佐子の夫として。宿命を背負った二人の対決が極限に達したとき語られる、ただ「ひと言」の衝撃。感動の名作、ここに誕生。
8月の晴れたある日の午後、母妙子が殺害された。それは娘の美幸にとって、あまりにも残酷な出来事であった。死体の第一発見者は、会社を早退し帰宅した父陽助。警察は初め陽助を疑っていたが、彼には確固としたアリバイがあった。だが、父や姉の態度に不審を抱いた美幸は、陽助が会員になっている「探偵倶楽部」に調査を依頼した。一方、警察は、妙子には駆け落ちを約束したカルチャーセンター講師の中野という愛人がおり、心変わりを責められて中野に殺されたという結論に達したが…。政財界のVIPのみを会員とする「探偵倶楽部」が鮮やかに難事件を解決する、表題作『依頼人の娘』他4編を含む、長編連作推理。
1年前の冬、「マリア様はいつ帰るのか」という言葉を残して自殺した兄・公一の死に疑問を抱く女子大生ナオコは、新友のマコトと兄の死んだ信州白馬のペンション『まざあ・ぐうす』を訪ねた。マザー・グースの唄に秘められた謎。ペンションに隠された過去とは?暗号と密室トリックの謎に挑む、気鋭の本格推理力作。
MM重工研究開発2課に所属し、人工知能ロボットの開発を手がける末永拓也は、将来を嘱望され、オーナーの末娘、仁科星子の婿養子候補に挙げられていた。だが、その陰では恋人、雨宮康子の妊娠に困惑していた。そんな矢先、拓也は同僚の橋本と共に、星子の腹違いの兄、直樹から、康子にたいする共同殺人計画を打ち明けられる。康子はこの三人と同時に関係を持っていたのだった。大阪ー名古屋ー東京を結ぶ完全犯罪殺人リレーは、計画どおり進行していったが…衝撃!死体は何と…。さらに、第二の殺人、拓也も何者かに狙われる。乱歩賞作家の偉才が、新手法“倒叙推理”に挑戦。主人公の屈折した心理を描いた堂々の書下ろし長編推理の傑作。
エー子とビー子は新日本航空の花のスチュワーデス。同期入社で、ルームメイトという仲良しコンビ。この2人が乗務中に奇妙な事件に遭遇する。2人で事件の謎に迫るのだが、これがなんとも雲をつかむような話。しかしまあ、飛行機で大空を飛んでいるのだから、それも当然のことか…。
一分の〓@68D2もなかったはずの犯行を見破り、捜査に手間取っている刑事に自分のことを告発した奴がいるー。勾留中の犯人が脳裏に描いた密告者とは?推理が完成したとき、すべての前提が覆り、「鳥人計画」が徐々にその姿を現わして…。緻密きわまる構成の本格スポーツ・ミステリー。
ぼくは、ピエロの人形だ。人形だから、動けない、何も喋れない。殺人者は安心して、ぼくの前で凶行を繰り返す。もしそのぼくが、読者のあなたにだけ見たことを語れるとしたら…。しかもドンデン返しがあって、真犯人がいる!-未曽有の仕掛けで推理ファンに挑戦する乱歩賞作家の、本格推理シリーズ驚愕の第一弾。