著者 : 桜瀬彩香
再び開かれた舞踏会への扉。 紡がれるは新たな夜の国のお話。 最後の舞踏会で復讐を遂げた公爵令嬢ディア。 傍で見届けたノインに連れられファーシタルを後にした彼女は、物語の森にある屋敷で新たな生活を始めていた。 人ならざる者達の常識に翻弄されつつもノインの隣に立つために、少しずつ自分にできることを増やそうと努力するディア。 周囲からも優しく見守られ、穏やかな時間を過ごしていた。 一方、ノインはディアを伴侶として迎えるための準備を進めていた。 向かったのは夏至祭の森ーーファーシタルの民と深い因縁がある夏至祭の王サーレルのもと。 交渉の後、ディアに手を出さないという言質を取ることに成功するノインだったが、サーレルとの因縁を抱えているのはディアだけではないようで……? ひとりぼっちだった公爵令嬢と真夜中の精霊が紡ぐ、新たな夜の国の物語ーー。 『長い夜の国と最後の舞踏会』の短編小説の他、リベルフィリアを舞台とする『来訪者』を収録。
『このライトノベルがすごい!2023』(宝島社刊) 単行本・ノベルズ部門 第8位! 「どこにいたって、心は一つです!」歌乞いの少女と万象の魔物の異種婚姻ファンタジー待望の第3巻!
大切な魔物との日常を守るため、挑むはーー冬の祝祭の奪回!?「このライトノベルがすごい!2022」女性部門4位!コミカライズ春連載開始!書き下ろし番外編5本&「薬の魔物特別図鑑」巻末収録!
静かなる復讐劇は、終幕を迎えるーー。 リベルフィリアから一夜明け、舞踏会の日。 家族を奪った者達への復讐だけを抱えて生きてきたディアは、リベルフィリアで大好きな精霊ノインと過ごした時間を思い、確かな幸せを感じていた。 ノインも優しく寄り添い、ディアのために食事やドレスを用意してくれる。 久しぶりに暖かな時間を過ごし、お腹も心も満たされるディア。 しかし、そんな時間の中でもディアの復讐の意志は揺るがず、最後の舞踏会に向かう準備を整えていくーー。 そうして会場へ歩み始めるディアを迎えにきたのは、元婚約者の第一王子リカルドだった。 彼はディアが家族の死の真相を知ったことに気付いていたようで、ディアの家族を殺す命令を下したのは自分だと告白する。 静かなる復讐劇の先でディアとノイン、そして長い夜の国が迎える結末とはーー?
婚約破棄から始まる粛然たる復讐の物語 深い森に閉ざされた国ファーシタル。 その森を管理する精霊に仕えてきた公爵家の令嬢ディアは、幼い頃に家族を殺され、王家に保護されたのち第一王子リカルドと婚約する。 しかし、彼が他に愛する女性を得たことで婚約は解消される。 円満な婚約解消に思えたが、ディアは知っていた。 かねてより精霊との繋がりを危惧していた王家がこの婚約解消を機に、数日後の舞踏会で自身を手にかけることを。 そして自分の家族を殺したのが王家だということもーー。 全てを失いひとりぼっちで生きてきたディアは、最後に奪い続けてきた者達への復讐を決意する。 そんな彼女をずっと見ていたのは、美しく残忍な精霊ノイン。 彼こそディアの一族が仕えてきた精霊で、ディアが殺される理由だった。 気まぐれに現れるノインとともに、残されたわずかな日々を過ごすディアは、最後の舞踏会に向けて歩み始めるーー。