著者 : 櫛木理宇
市立中学で英語を教える青哉は、久しぶりに小学校の同級生と集まった。武丸、凪、若葉、そして青哉の4人は、14年前の林間学校で起きた壮絶な事件を振り返る。4人と同じ班だった乃江瑠が、近所の危険人物・須藤に殺害されたあの日のことをーー それぞれが、わだかまる思いを抱えつつ、また会うことを約束した数日後、若葉が絞殺体で発見された。過去の事件と繋がりがあるのか? 悪夢が再び動き出す!
コールセンターで働くイチカは平凡な日常を静かに過ごしていた。そんなある日、居酒屋で隣り合った大柄な女が人を殺す場面を目撃したことから、連続殺人鬼との奇妙な共同生活が始まる……その関係は支配か友情か恋か。ふたりが堕ちてゆく果てにあるものとは?
親友が、シリアルキラーになった フリーライターの世良未散のもとに「女子中学生墜落死事件」の執筆依頼が入った。エロやお笑い記事を書きながら、いずれは社会派のルポをと願っていた未散には願ってもない仕事だ。 転落死した15歳の少女・清水萌香は、死亡時スマートフォンを所持しておらず、「あたしは一一七人に殺された」という遺書を残していた。周囲の人間の、萌香に対する評価もさまざまだ。深まる謎に翻弄されつつ書いた記事の「前編」が雑誌に掲載された日、未散のスマホに着信が入る。それは、高校時代、未散にフリーライターとしての基礎をもたらした、親友・古沢福子からだった。「記事、読んだぞ」「2-Aの神崎を思い出したよ」とだけ告げて電話は切れる。しかしその言葉は、萌香の抱えていた闇を明らかにするものだった。 事件の真相に迫る「後編」の記事は評判を呼び、未散はライターとしての知名度を上げる。しかしそれを福子に伝えることは叶わない。なぜなら、福子は4人の男女を殺害した容疑で指名手配中の身だからだ。どこにいるかも、連絡先もわからない。次第に、未散は福子からの電話を心待ちにするようになる。それが、前代未聞の事件の端緒になるとも知らずに……。 【編集担当からのおすすめ情報】 『死刑にいたる病』、「殺人依存症」シリーズ、「ホーンテッド・キャンパス」シリーズなど、ヒット作を次々に生み出す櫛木理宇さんの最新刊。 シリアルキラーとして追われる身となった親友との、ちょっと歪んだシスターフッド。その先に待ち構える、思いもよらない展開とは? 櫛木作品ファンも、初めて手に取る人にもおすすめな、ノンストップ・サスペンス!
臼原市で死体遺棄事件が起きた。女性の遺体は強姦の跡があり身体の一部は切り取られている。数日後、再び臼原署管轄内で女性の惨殺遺体が発見される。捜査本部の刑事・八島武瑠は約二十年前に東京の三鷹市で起きた連続殺人事件との共通点に気づいた。時を同じくして武瑠の従弟・願示が接近し、独自に調べて分かったという「真相」を話し始める。二十年前の事件の犯人は亡くなった双子の弟で、臼原の事件はその模倣犯によるものだー。今回も身内の犯行かもしれない。武瑠は次第に追い込まれていくが…。機能不全な一族の罪の繋がりを描いたサスペンスミステリー!
地方の温泉街の河原で、子どもの惨殺遺体が発見された。警察は、小児わいせつ事件を繰り返していた十五歳の少年・当真への疑いを強める。逃亡中の当真は警官の拳銃を強奪し、子分とともに子ども食堂に立てこもった。自分は無実で、人質を殺されたくなければ、警察は真犯人を捕まえろという。子ども食堂の店主・司は、人質の少年少女を守るために戦うことを誓うがー。当真は本当に無実なのか。他に殺人犯はいるのか。さらに新たな遺体が発見され、暴走する当真は引き金に指をかけるー誰もが予想できない結末が待つ、衝撃のサスペンスミステリ。
中学教師の十和子は自分に似ていたという女性教師が14年前に殺された事件に興味をもつ。彼女は自分と同じアセクシャル(無性愛者)かもしれないと……一方、街では殺人鬼・八木沼がまた一人犠牲者を解体していた。二人の運命が交錯するとき、驚愕の真実が!
友安小輪は、怯えていた。彼女と恋人の住むアパートに、ある日突然謎の老人が現われ執拗ないやがらせを始めたのだ。弱々しい老人相手にもかかわらずなぜか恋人は萎縮し、警察に被害を訴えてもまともに取り合ってもらえない。一方、都内の若夫婦が老爺に襲われ、夫が死亡し妻は襲撃者に略取され行方不明となる事件が起きる。幼い頃、姉を殺害されたことがきっかけで刑事となった佐坂湘は、くせ者ながら優秀さで知られる警視庁捜査一課の北野谷輝巳と組んで、消えた女性の行方を追うが…『死刑に至る病』『虜囚の犬』の俊英がストーカー犯罪を題材に描く衝撃作!
穏やかな日常を送る、元家裁調査官の白石洛は、友人で刑事の和井田から、ある事件の相談を持ち掛けられる。白石がかつて担当した少年、薩摩治郎。7年後の今、彼が安ホテルで死体となって発見されたという。しかし警察が治郎の自宅を訪ねると、そこには鎖につながれ、やせ細った女性の姿が。なんと治郎は女性たちを監禁、虐待し、その死後は「肉」として他の女性に与えていたという。かつての治郎について聞かれた白石は、「ぼくは、犬だ」と繰り返していた少年時代の彼を思い出し、気が進まないながらも調査を開始する。史上最悪の監禁犯を殺したのは、誰?戦慄のサスペンスミステリ!
オカ研に芸能人がやってきた! アイドル系美少年の彼は、テレビ番組でも活躍する大人気霊能者。 しかし力が落ち、引退を決意しているという。 最後と決めた心霊番組の収録を手伝ってほしいと頼まれ、 森司たちは手を貸すことに。 ロケ地はあるホラー映画の撮影場所で、 女優と子役、スタッフらが怪死したデパートの廃墟。 しかし撮影中、そこに閉じ込められた森司が経験した恐怖とは……。 面白さを更新し続ける、奇蹟のシリーズ第16弾!
30年前に起きた『北蓑辺郡連続幼女殺人事件』。逮捕された亀井戸健、伊与淳一は、死刑判決を受け収監されているが、亀井戸が喉頭癌のため獄死した。当時栃木県警捜査一課にいた星野誠司は、この事件には真犯人がいるのではとずっと思ってきた。刑事を引退した今、事件を調べ直したいと思った星野は、世論を動かすことが必要であると認識し、孫である大学生の旭とその友人・哲に協力を仰ぐ。“星野班”はSNSや動画投稿サイトを使い、“冤罪事件の真相解明をリアルタイムで見せる”という形で拡散することに成功。新たな証拠・証言を見つけ発信していくうち、「虎」と名乗る男から真犯人しか知り得ない情報を含んだ小包が届くー
中学三年生の緒方櫂は復讐心をたぎらせていた。従弟が上級生たちから凄絶ないじめに遭った末に意識不明の重体に。その妹も同じ連中に性的暴行を受けたのだ。自殺願望を持つ同級生・高橋文稀が櫂の復讐の相棒となることを承諾。二人は予行演習として、少年法に守られて罰せられない犯罪者たちを次々と襲い始める。エスカレートする制裁の果てに待つ衝撃の運命とは?
六年前、武内譲は無差別に二つの家族を惨殺し、凶行の動機を明らかにしないまま拘置所で自殺した。遺族となった栗山香那と進藤小雪は、深い傷を負いながら離れた場で生活していた。二人は事件当時の武内と同じ二十歳になったとき再会する。「事件をあらためて調べよう」と小雪に誘われ応じた香那。真相を追うごとに世代を越えて女性への嫌悪で繋がる男の存在に気づく香那たち。武内が殺人を犯す背景は何だったのか、それに触れたとき二人はー。女性憎悪の闇を追う長篇サスペンス。
ドミトリータイプ、キッチン、バス、トイレ共同、敷金礼金なし、保証人不要、性別および年齢制限なし。そんなシェアハウスに飛び込んだのは、毒親からの精神的虐待に堪えかねた16歳の少女・綾希。そこで彼女は、自分と同い年で、同じく家庭内不和の被害者である少女・眞実に出会う。住人も住環境も劣悪な中、なんとか生計を立てようと足掻く二人だが、些細なきっかけから別離していき、やがてーー。物語は少女の一方がもうすでにこの世にはいないことを、しかもそれが壮絶なリンチの果ての死であることを明示しながら取り返しの付かない「その日」へ向かって進んでいく。いったい二人の運命を分けたものはなんだったのか。その選択は、死ななければならないほどの愚行だったのか。ラスト一行まで胸に迫る、家出少女たちの友情と抗いを描く衝撃作。
大学祭前。キャンパス内は浮かれた空気だが、 オカルト研究会 には相変わらず恐怖の依頼が。 「彼女の体の痣が、人面瘡にな ってしゃべり出した」 ーーほか、 頻発する放火現場に現れる猫と、 「猫の幽霊が出る喫茶店」の噂が紡ぐ物語や、 未解決の女性連 続殺人事件にまつわる身の毛もよだつ怪談など、 ハイクオリテ ィな怖い話が満載! そして森司とこよみのじれったい両片想いの行方は……。 青春オカルトミステリ、期待しかない第15弾!
誰もが羨む、川沿いの瀟洒なマンション。専業主婦の菜緒は、育児に無関心な夫と、手のかかる息子に疲弊する日々。しかし209号室に住む葵という少年が一家に「寄生」し、日常は歪み始める。キャリアウーマンの亜沙子、結婚により高校生の義母となった千晶、チョコレート依存の和葉。女性たちの心の隙をつき、不幸に引きずり込む少年、「葵」。彼が真に望むものとは?恐怖と女の業、一縷の切なさが入り交じる、衝撃のサスペンス!
夏休み。草食系大学生の森司は、 オカルト研究会の皆と、 セレブなマンションのラウンジで花火大会を見ることに。 片想いのこよみちゃんの隣に座り、 リア充すぎる状況だけど、真の目的は百物語。 誰もいない筈の場所にカメラの顔認識表示が出るA子、 「親父の臭い」に縛られる一家……。 背筋も凍る話が続く中、参加者に異変が……!! ほか、呪いの能面など、怖すぎる話が満載! 森司とこよみの恋模様も堪能できる、 青春オカルトミステリ14弾!
一九七九年・六月。亡き妻・節子の田舎である鵜頭川村へ、三年ぶりに墓参りにやってきた岩森明と娘の愛子。突如、山間の村は豪雨に見舞われ、一人の若者の死体が発見される。村の有力者・矢萩吉朗の息子で問題児の大助が犯人だと若者たちは息巻くが、矢萩家に誰も反抗できず、事件はうやむやとなる。抱えていた家同士の対立が顕在化し出し、若者たちは自警団を結成する。動き始めた狂気がさらなる狂気を生み、村は騒乱に巻き込まれていくー父と幼い娘は閉ざされた村での暴動と狂乱から逃れられるのか。狂気が狂気を呼ぶ、パニックサスペンス!
「宝探しに行こう!」 黒沼部長の号令で、キャンピングカーを借り山間の集落に旅にでた、オカルト研究会一同。 草食系大学生の森司は、片想いのこよみと狭い車内でドキドキの連続。 しかし着いた先は、因襲に縛られた閉鎖的な村。 宝は村の聖人の墓所にあるという。 そして宝を捜索中に変死した男の足取りを追う一同が見つけたものとは……? ほか、保育園を襲う怪、湖畔の女霊など、恐怖も謎解きも大増量、 青春オカルトミステリ第13弾!! ここから読んでも面白い! ミステリ好き、ホラー好き、ラブコメ好きにお薦めの最新作!