小説むすび | 著者 : 江國香織

著者 : 江國香織

彼女たちの場合は彼女たちの場合は

出版社

集英社

発売日

2019年5月2日 発売

「これは家出ではないので心配しないでね」 14歳と17歳。ニューヨークの郊外に住むいとこ同士の礼那と逸佳は、ある秋の日、二人きりで“アメリカを見る"旅に出た。日本の高校を自主退学した逸佳は“ノー(いやだ)"ばかりの人生で、“見る"ことだけが唯一“イエス"だったから。 ボストン、メインビーチズ、マンチェスター、クリーヴランド……長距離バスやアムトラックを乗り継ぎ、二人の旅は続いてゆくーー。 美しい風景と愛すべき人々、そして「あの日の自分」に出逢える、江國香織二年ぶりの長編小説。 【著者略歴】 江國香織(えくに・かおり) 1964年東京都生まれ。 2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で第15回山本周五郎賞 04年『号泣する準備はできていた』で第130回直木賞 07年『がらくた』で第14回島清恋愛文学賞 10年『真昼なのに昏い部屋』で第5回中央公論文芸賞 12年「犬とハモニカ」で第38回川端康成文学賞 15年『ヤモリ、カエル、シジミチョウ』で第51回谷崎潤一郎賞を受賞。 著書に『きらきらひかる』『左岸』『抱擁、あるいはライスには塩を』 『はだかんぼうたち』『なかなか暮れない夏の夕暮れ』ほか多数。 小説のほか童話、詩、エッセイ、翻訳など幅広い分野で活躍している。

あたしの一生あたしの一生

猫のダルシーの視点で描く感動的な愛の物語 「あのひとへの、あたしの愛。それから、あたしへの、あのひとの愛。あたしは、あたしたちが一緒に暮らした日々の思い出を、あのひとの胸のなかにちゃんと蒔いておいた。あたしがいなくなったあともその思い出があのひとを、なぐさめてくれるようにね。 けっきょくのところ、もんだいなのは愛ということ……。」(本文より) 「あたし」と「あたしの人間」の、出会いから「あたし」の死までの17年にわたる濃密な時間を、あくまで猫の視点でーーけっして擬人化することなくーー描いた稀有な物語。原著の素晴らしいイラストレーションも完全収録。江國香織のしなやかな日本語で送る猫本の傑作、待望の文庫化! 以下のような「訳者あとがき」がこの本の魅力を語りつくしている。 「こんなにストレートな愛の物語を読んだのはひさしぶりでした。ストレートで、強く、正確で、濃密な、愛の物語。/もし誰かをほんとうに愛する気なら、ダルシーのように生きる以外にないのではないか……」

オズの魔法使いオズの魔法使い

出版社

小学館

発売日

2015年2月6日 発売

ジャンル

江國香織の新訳で、あの名作が甦る! 竜巻に巻き込まれて家ごと吹き飛ばされたドロシーと愛犬トト。少女が辿りついたのは、いい魔女と悪い魔女、そして偉大な魔法使いオズが支配する見知らぬ国でした。故郷のカンザスに帰るためにドロシーの冒険が始まります。道連れは、脳みそのないかかしと心臓のないブリキのきこり、そして臆病なライオン。一行は彼らの願いをかなえてくれるという、偉大な魔法使い・オズのいるエメラルドの街をめざして長い旅に出ます。致命的なひなげし畑、邪(よこしま)な魔女、翼のあるさるたち、おそろしい獣……読みだしたらやめられないワクワクさせる物語が江國香織の名訳で楽しめる極上のおくりもの。あの世界の名作は大人も子どもも楽しめる現代のワンダーテイルなのでした。 映画化もされたこの傑作シリーズ第一作を完訳した魅惑の一冊。瑞々しい江國ワールドを、植田真の繊細で美しい絵といっしょに楽しんでください。 【編集担当からのおすすめ情報】 誰もが一度は触れたことがある名作が、江國香織の生き生きとした訳で甦ります。かつて読んだ大人も、これから読む小中校生も。幅広く楽しめる一冊です。

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