著者 : 池波正太郎
最愛の妻を自死に追い込んだ理由を探る軽輩・友助の闘いを描く「木綿触れ」。家族に売られ島送りにされた渡世人・忠七が切なる願いを叶えるべく帰郷する「生国は地獄にござんす」。盗賊団頭首・角右衛門が活躍し、鬼平シリーズの先駆をなした「看板」。彼らが命を懸けてでも守りたかったもの、成し遂げたかったことは何だったのか。“男の死”をテーマに編まれた飲泣呑声の時代小説アンソロジー。
旗本の嫡男として生まれた杉虎之助は生来の病弱に加え義母に疎まれていた。そんな我が身を憂い大川に身投げしたところ謎の剣士・池本茂兵衛に助けられる。この瞬間が“その男”の人生の転機だった。虎之助は池本の弟子になることを決意し修行の旅に出るー。幕末から明治を生き抜いた剣士の一生と維新史の断面を見事にえぐる長編。
京に上った虎之助は、師の池本が幕府の隠密であることを知る。師の助けをしたいと願う虎之助は自ら暗闘に巻き込まれてゆくが、徳川幕府はいまや風前の灯、国内の騒乱は激化の一途を辿る。ある日、薩摩藩の中村半次郎が虎之助のもとを訪ねてきたのだが…。近代国家への第一歩を踏み出そうとする中、市井の一剣士の行末とは。
ついに徳川幕府は瓦解、江戸は東京と改められた。剣を捨てた虎之助は神田今川町で“開化散髪処”を開き穏やかな暮らしを送ろうとしていた。そんなある日、偶然にも元薩摩藩士の中村半次郎に再会する。虎之助の運命は再び波瀾へと動いていくのであったー。時代の波にのまれた“その男”の激動の人生完結編。
2020年の大河ドラマの主人公・明智光秀の謎に、豪華作家陣が迫る 若く野望に燃えていた青年期を経て、織田家での異例の出世、そして本能寺の変へーー。 かるたの札に絡めて、謀反の理由へ大胆に迫った「純白き鬼札」(冲方丁) 事実と虚構を見事に切り分け、謎多き光秀を独自の解釈で描いた「一代の栄光」(池波正太郎) 叛逆者の娘・珠の、ある願いと悲劇の選択を描く「ガラシャ」(植松三十里) など、人気歴史作家による名作短編六編を収録した豪華アンソロジー。 文庫オリジナル。
■池波正太郎が長谷川平蔵を主人にした短篇小説「浅草・御厨河岸」を書いたのは、昭和42(1967)年のこと。オール讀物12月号に掲載されたその短篇は大きな反響を呼び、「鬼平犯科帳」としての連載が始まった。 ■2017年、「鬼平」誕生から50年。この記念すべき年に、7人の人気作家が長谷川平蔵を登場人物にして、「鬼平」へ新たな命を吹き込んだ競作短篇集。 ■逢坂剛は「逢坂・平蔵シリーズ」の特別版、上田秀人は武家という官僚社会で生きる平蔵の立場を、諸田玲子は妖盗・葵小僧と鬼平の再対決、風野真知雄は人気シリーズ「耳袋秘帖」鬼平版、そして、土橋章宏は父譲りの料理人と鬼平との味対決、門井慶喜は、流行りものの鰻が嫌いで女が好きな木村忠吾がかかった罠、梶よう子は、平蔵亡き後、火盗改を仰せつかった森山源五郎の回想、と7人7様。これらの短篇に加え、池波正太郎が自らベスト5に選んだ鬼平作品の中から「瓶割り小僧」を特別収録。 ■各作品に池波正太郎のカット画を使用。
時代を越え愛される維新最大の功労者、西郷隆盛ー。西郷と入水した月照の死の真相(「悲恋 犬神娘」)。熊本城で官軍を勝利に導いた司令官夫人の活躍(「谷干城夫人」)。西南戦争の天王山・田原坂(「田原坂合戦」)。西郷の副将・桐野の熱き忠誠(「賊将」)。薩摩軍が発行した軍票秘話(「西郷札」)。西郷は生きていた?!芥川の意外な逸品(「西郷隆盛」)。謎多き偉人、その知られざる生涯を旅する傑作集。
おまさは、昔の仲間・お糸を茶店で見かける(「女密偵女賊」)。火盗改メの役宅にきた新しい「まわり髪結い」、その名は五郎蔵だった(「ふたりの五郎蔵」)。荒神のお夏はおまさへの思いを断ち切れず…未完となった最後の作品「誘拐」。尾崎秀樹「池波正太郎の文学」と秋山忠彌「平蔵の好きな食べもの屋」を併録する「鬼平」最終巻!
「おもしろいものを、見せてつかわそう」と、筆頭与力・佐嶋忠介を伴い市中見廻りへ出た平蔵だが、変事の予感を覚える。翌日、宿直明けの与力・秋本源蔵が半弓で射殺され、平蔵の周辺と身内が連日で命を狙われる。敵は何者か?火盗改方への怨みなら、なぜ下僕まで襲うのか。苦悩の果てに、平蔵は行方知れずとなる。傑作長篇!
謹厳実直な亡父・長谷川宣雄の隠し子出現に、平蔵は苦笑い(「隠し子」)。夜鴉がしきりに鳴いた翌日、おまさは旧知の盗賊・峰山の初蔵に声をかけられる。「新しい荒神のお頭を手伝ってもらいたい。二代目は女だ。先代の隠し子さ」。先代の助太郎親分を思い、おまさの心が騒ぐ(「炎の色」)。二人の隠し子登場で、新たなる物語が始まる。
池波正太郎生誕100年企画として、 歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、 映像化、ドラマ化。 「鬼、新時代。」が始まります! 21世紀の国民的時代小説ともいえる 「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻の【決定版】は、 カバーデザインも見どころで、 全巻揃うと圧巻の広重の世界となります。 シリーズも終盤をむかえつつある20巻は「おしま金三郎」「二度ある事は」「顔」「怨恨」「高萩の捨五郎」「助太刀」「寺尾の治兵衛」の全7篇を収録。 平蔵の会話に、「当代、まれに見る名人であった」とあの秋山小兵衛が登場したりと、著者の遊び心が随所に窺える。
池波正太郎生誕100年企画として、 歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、 映像化、ドラマ化。 「鬼、新時代。」が始まります! 21世紀の国民的時代小説ともいえる 「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻の【決定版】は、 カバーデザインも見どころで、 全巻揃うと圧巻の広重の世界となります。 第21巻は「泣き男」「瓶割り小僧」「麻布一本松」「討ち入り市兵衛」「春の淡雪」「男の隠れ家」の全6篇を収録。 この中で、池波自身が好きな作品ベスト5に選んだ「瓶割り小僧」は、児童虐待がテーマになっています。 ほかにも、鬼平が自身のかなしみを吐露する「春の淡雪」など、心に沁みる作品が多い巻です。
池波正太郎生誕100年企画として、 歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、 映像化、ドラマ化。 「鬼、新時代。」が始まります! 21世紀の国民的時代小説ともいえる 「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻の【決定版】は、 カバーデザインも見どころで、 全巻揃うと圧巻の広重の世界となります。 いかなる時もブレない平蔵の指揮下、命を賭して働く与力・同心・密偵のチーム鬼平。 とはいえ、同心たちの個性もそれぞれ、一筋縄ではいかない。 それにしても、このところ切ない事件が続く。 「俄か雨」「馴馬の三蔵」「蛇苺」「一寸の虫」「おれの弟」「草雲雀」の全六篇を収録。
池波正太郎生誕100年企画として、 歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、 映像化、ドラマ化。 「鬼、新時代。」が始まります! 21世紀の国民的時代小説ともいえる 「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻の【決定版】は、 カバーデザインも見どころで、 全巻揃うと圧巻の広重の世界となります。 平蔵以下、チーム鬼平の探索もいまや練達の域に達している。 しかし最近は、お調子者の同心・忠吾ですら、生きていくことのつらさを感じる日々のようである。 「霧の朝」「妙義の團右衛門」「おかね新五郎」「逃げた妻」「雪の果て」「引き込み女」の全6篇を収録。
池波正太郎生誕100年企画として、歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、 映像化、ドラマ化。 「鬼、新時代。」が始まります! 21世紀の国民的時代小説ともいえる「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻の【決定版】は、 カバーデザインも見どころで、全巻揃うと圧巻の広重の世界となります。 「忠吾。今朝は、ばかに愛想がよいのだな」 「いえ、あの……うれしいので……」 「さほどに、お前に新妻はよい女か?」 「いえ、その……」 「毎夜、可愛がっておるか、どうじゃ?」 「は……可愛がっております」 「どのように可愛がる?」 「あの、先ず、口を吸ってやりまして……」 第16巻では、新婚の同心・木村忠吾への平蔵の可愛がりも舌好調。 一方、独り身の火盗改メ同心・小柳安五郎は、平蔵の指示で、上野の出合茶屋で女賊と乱行する同僚の同心・黒沢の監視を続けていた。 盗賊のみならず、部下たちのそれぞれの思惑に、平蔵は如何なる決断を下すのか。 「影法師」「網虫のお吉」「白根の万左衛門」「火つけ船頭」「見張りの糸」「霜夜」の全6篇を収録。
池波正太郎生誕100年企画として、 歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、 映像化、ドラマ化。 「鬼、新時代。」が始まります! 21世紀の国民的時代小説ともいえる 「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻の【決定版】は、 カバーデザインも見どころで、 全巻揃うと圧巻の広重の世界となります。 第17巻は「特別長篇 鬼火」。 従兄から話に聞き、興味をそそられた平蔵は、駒込の「権兵衛酒屋」へ立ち寄った。 酒と一品のみの肴がうまいと評判だが、平蔵はそこに曲者の気配を感じる。 ほどなく、この店の女房が斬られ、亭主は姿を消す。 これを発端に、平蔵暗殺から大身旗本の醜聞へと、謎が謎を呼ぶ意欲作。
「本書によって西郷のみならず明治維新の革命の真相を理解できたと思う」(解説より)--作家・常盤新平氏 近代日本の夜明け、明治維新に燦として輝きを放つ西郷隆盛。「西郷は真の政治家でありながら、世に横行する政治家ではない。西郷は詩人の魂をもった理想家であり教育家であった。芸術家になっても、すばらしい業績をのこしていたろう。そしてさらに、西郷は軍人でもなかったのである」と著者が言い切った男の半世紀の足どりを克明に追った伝記小説。名匠が描いた維新史としても読みごたえ十分の力作。
近年、いよいよ兇悪化する盗賊どもの跳梁。長谷川平蔵はその探索のために身銭を惜しまず、父・宣雄が遺した金も刀剣もほとんど失い、命をも狙われる日々である。密偵・伊三次の過去と無念(「五月闇」)ほか、「あごひげ三十両」「尻毛の長右衛門」「殿さま栄五郎」「浮世の顔」「さむらい松五郎」の全六篇を収録。
池波正太郎生誕100年企画として、歌舞伎界の大看板・松本幸四郎を「鬼平」こと長谷川平蔵役に迎え、 映像化、ドラマ化。 「鬼、新時代。」が始まります! 21世紀の国民的時代小説ともいえる「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻の【決定版】は、 カバーデザインも見どころで、全巻揃うと圧巻の広重の世界となります。 15巻は「特別長篇 雲竜剣」。 得体の知れない兇刃に狙われる平蔵とその周辺。 シリーズ初登場の一冊まるごと長篇の「雲竜剣」。 平蔵の過去の記憶と、現在進行形の恐怖が交錯する。 フィルム・ノワール風サスペンスの中に、一瞬のユーモアが随所に光る傑作。