小説むすび | 著者 : 澁澤龍彦

著者 : 澁澤龍彦

深夜の祝祭(993)深夜の祝祭(993)

出版社

平凡社

発売日

2025年7月8日 発売

【概要】 あやかしの少女と人形、餓死した少女の屍体を写し取る画家、恋人の金魚に嫉妬する男、大海を漂う亡者たちの船…… 物語作家・澁澤龍彦の精髄を収めた〈女妖について〉、雑誌「幻想文学」に寄稿した評論、関連エッセイを網羅した〈書妖について〉、幼年期を過ごした東京・田端や思い出深い鎌倉など土地にまつわる記憶を綴った〈地妖について〉の三章立てで、ドラコニアの世界を味わうオリジナルアンソロジー。 文豪怪異小品シリーズ、第十四弾。 【目次】 夜毎に繰り返されるたったひとりの深夜の祝祭 1 女妖について 妄譚 人形塚 雪の記憶 少女と奇蹟 鳥と少女 飛ぶ頭について きらら姫 獏園 撲滅の賦 錬金術的コント マドンナの真珠 写真家ベルメール 序にかえて 私のバルチュス詣で ある雨の日 2 書妖について もっと幾何学的精神を(第一回幻想文学新人賞選評) ふたたび幾何学的精神を(第二回幻想文学新人賞選評) 『唐草物語』 オブジェに彩られた幻想譚(’82・4「幻想文学」) 『幻想のラビリンス』序 鉱物愛と滅亡愛 澁澤龍彦が選ぶ私の大好きな10篇 中井さんのこと 中井英夫『幻想博物館』解説 アンドレ・ブルトンの鍵 わたしの愛する怪獣たち(「わたしの博物記」) 怪獣について 怪獣とエロティシズム 3 地妖について 三崎のサカナよ…… 東京感傷生活 ふたたび焼跡の思想を 駒込駅、土手に咲くツツジの花 建長寺・円覚寺(「古寺探訪」) 鎌倉のこと 東勝寺橋 鉱物・植物・動物 あるいは鎌倉風物誌 吉野および熊野の記 収録作品初出一覧 編者解説  東雅夫 夜毎に繰り返されるたったひとりの深夜の祝祭 1 女妖について 妄譚 人形塚 雪の記憶 少女と奇蹟 鳥と少女 飛ぶ頭について きらら姫 獏園 撲滅の賦 錬金術的コント マドンナの真珠 写真家ベルメール 序にかえて 私のバルチュス詣で ある雨の日 2 書妖について もっと幾何学的精神を(第一回幻想文学新人賞選評) ふたたび幾何学的精神を(第二回幻想文学新人賞選評) 『唐草物語』 オブジェに彩られた幻想譚(’82・4「幻想文学」) 『幻想のラビリンス』序 鉱物愛と滅亡愛 澁澤龍彥が選ぶ私の大好きな10篇 中井さんのこと 中井英夫『幻想博物館』解説 アンドレ・ブルトンの鍵 わたしの愛する怪獣たち(「わたしの博物記」) 怪獣について 怪獣とエロティシズム 3 地妖について 三崎のサカナよ…… 東京感傷生活 ふたたび焼跡の思想を 駒込駅、土手に咲くツツジの花 建長寺・円覚寺(「古寺探訪」) 鎌倉のこと 東勝寺橋 鉱物・植物・動物 あるいは鎌倉風物誌 吉野および熊野の記 収録作品初出一覧 編者解説  東雅夫

夢の扉夢の扉

むかし澁澤龍彦と多田智満子を経由してシュオッブを識った。「睡れる市」「大地炎上」の眠りと滅び、ほの暗い架空世界の有り様はその後ながく私の創作の指標となった。シュオッブの名を密かに識る者は幸いである。その名は書物の森のもっとも秘密めく径の最奥手、ポオやボルヘスやコルタサルやーーの隆々たる奥津城が火影を伸ばすあたりの行き止まりにある。(山尾悠子) 空前絶後の豪華翻訳陣による、マルセル・シュオッブの絢爛たる幻想短篇20数編。 初の単行本化となる渡辺一夫訳の『架空の伝記』をはじめ、上田敏、堀口大學、日夏耿之介、日影丈吉、澁澤龍彥、種村季弘ほか12人の訳者。 バルビエやジョルジュ・ド・フールのカラー装画ほか、挿絵も多数収録した豪華愛蔵版。 【目次】 絵師パオロ・ウッチェロ  渡辺一夫訳 犬儒哲人クラテース  渡辺一夫訳 神となつたエンペドクレス  渡辺一夫訳 小説家ペトロニウス  渡辺一夫訳 土占師スフラア  矢野目源一訳 大地炎上  矢野目源一訳 モッフレエヌの魔宴  矢野目源一訳 卵物語  矢野目源一訳 尊者  矢野目源一訳 081号列車  鈴木信太郎訳 黄金仮面の王  松室三郎訳 骸骨  青柳瑞穂訳 木乃伊つくる女  日影丈吉訳 ミレーの女達  日影丈吉訳 睡れる市  日影丈吉訳 吸血鳥  種村季弘訳 浮浪学生の話  上田敏訳 遊行僧の話  堀口大學訳 癩病やみの話  上田敏訳 法王の祈禱  上田敏訳 三人の子供の話  山内義雄訳 三人童子の話  日夏耿之介訳 エンペドクレス(抄)  澁澤龍彦訳 パオロ・ウッチェロ(抄)  澁澤龍彦訳 解題 絵師パオロ・ウッチェロ  渡辺一夫訳 犬儒哲人クラテース  渡辺一夫訳 神となつたエンペドクレス  渡辺一夫訳 小説家ペトロニウス  渡辺一夫訳 土占師スフラア  矢野目源一訳 大地炎上  矢野目源一訳 モッフレエヌの魔宴  矢野目源一訳 卵物語  矢野目源一訳 尊者  矢野目源一訳 081号列車  鈴木信太郎訳 黄金仮面の王  松室三郎訳 骸骨  青柳瑞穂訳 木乃伊つくる女  日影丈吉訳 ミレーの女達  日影丈吉訳 睡れる市  日影丈吉訳 吸血鳥  種村季弘訳 浮浪学生の話  上田敏訳 遊行僧の話  堀口大學訳 癩病やみの話  上田敏訳 法王の祈禱  上田敏訳 三人の子供の話  山内義雄訳 三人童子の話  日夏耿之介訳 エンペドクレス(抄)  澁澤龍彦訳 パオロ・ウッチェロ(抄)  澁澤龍彦訳 解題

銀燭集銀燭集

澁澤龍彦生前に企画されながらも実現を見ずに終った幻の選集が、半世紀の歳月を経てついに刊行。我が国最高の幻想作家・鏡花の膨大な作品から、澁澤ならではの鑑識眼が選び抜いた約50篇を4巻で構成。 第2巻は眉かくしの霊、海神別荘、黒百合、沼夫人、髯題目、幻往来、蠅を憎む記、龍潭譚、玄武朱雀、ささ蟹、薬草取の全11篇を収録。 至高の審美眼が選りすぐった 天上界の作家の神品の数々 谷崎潤一郎も川端康成も決して連れていってくれない一種澄みきった天上界、そこへ連れていってくれるのが泉鏡花の文学だということを、三島さんはしきりに強調していたが、まったく私もその通りだと思う。いくら鏡花文学の構造を論じ、基層を論じ、文体を論じても、鏡花の幻想の翼に身みずから乗せられて、この天上界の至福に一挙に参入しえないひとは、不幸な読者というほかあるまい。 --------澁澤龍彦 澁澤・種村没後の索漠たる世界となった現在、いま望まれるのは澁澤セレクトによる鏡花選集である。遺された澁澤リストを見れば、偏りが大きいこと以上に数多くの魅力的な謎を孕んでいるようにも思われる。いかにも澁澤好みと誰もが頷く作も多ければ、意外なマッチングの選択もあり、また何故これを澁澤がと不思議に感じられるものも少なくはない。「半世紀も昔のほんの下書きのリスト、何を書いたか忘れてしまったよ」と泉下の氏には苦笑されてしまいそうであるが、それでも鏡花と澁澤龍彦、相対する二者の魅惑は互いに響きあい、興趣は尽きない。おぼつかぬことながら謎の一端なりとも追っていければと思う。 ---------山尾悠子(「第I巻解説」より) ◎鏡花没後80年記念出版 ★澁澤龍彦の生前、1970年代前半に企画されながらも、惜しくも実現を見ずに終った幻の選集が、半世紀の歳月を経てついに刊行。 ★我が国における最高最大の幻想作家・泉鏡花の膨大多彩な作品群から、澁澤龍彦ならではの鑑識眼が選び抜いた、小説・戯曲約50篇を4巻で構成。 ★各巻の解説は、鏡花作品をこよなく愛し、2018年には泉鏡花文学賞を受賞した山尾悠子が担当。各巻に、解説者が特に選んだ一作品も増補追加する。 ★装釘は、名匠・小村雪岱の鏡花本をあたうかぎり再現した。表紙や本扉はもちろんのこと、見返しも雪岱描き下ろしの絵を用いた、美麗な豪華愛蔵版。 眉かくしの霊 海神別荘 黒百合 沼夫人 髯題目 幻往来 蠅を憎む記 龍潭譚 玄武朱雀 ささ蟹 【山尾追加作品】薬草取 解説 山尾悠子

龍蜂集龍蜂集

至高の審美眼が選りすぐった 天上界の作家の神品の数々 谷崎潤一郎も川端康成も決して連れていってくれない一種澄みきった天上界、そこへ連れていってくれるのが泉鏡花の文学だということを、三島さんはしきりに強調していたが、まったく私もその通りだと思う。いくら鏡花文学の構造を論じ、基層を論じ、文体を論じても、鏡花の幻想の翼に身みずから乗せられて、この天上界の至福に一挙に参入しえないひとは、不幸な読者というほかあるまい。     --------澁澤龍彦  澁澤・種村没後の索漠たる世界となった現在、いま望まれるのは澁澤セレクトによる鏡花選集である。遺された澁澤リストを見れば、偏りが大きいこと以上に数多くの魅力的な謎を孕んでいるようにも思われる。いかにも澁澤好みと誰もが頷く作も多ければ、意外なマッチングの選択もあり、また何故これを澁澤がと不思議に感じられるものも少なくはない。「半世紀も昔のほんの下書きのリスト、何を書いたか忘れてしまったよ」と泉下の氏には苦笑されてしまいそうであるが、それでも鏡花と澁澤龍彦、相対する二者の魅惑は互いに響きあい、興趣は尽きない。おぼつかぬことながら謎の一端なりとも追っていければと思う。          ---------山尾悠子(「第1巻解説」より) ◎鏡花没後80年記念出版 ★澁澤龍彦の生前、1970年代前半に企画されながらも、惜しくも実現を見ずに終った幻の選集が、半世紀の歳月を経てついに刊行。 ★我が国における最高最大の幻想作家・泉鏡花の膨大多彩な作品群から、澁澤龍彦ならではの鑑識眼が選び抜いた、小説約50篇を4巻で構成。 ★各巻の解説は、鏡花作品をこよなく愛し、2018年には泉鏡花文学賞を受賞した山尾悠子が担当。各巻に、解説者が特に選んだ一作品も増補追加する。 ★装釘は、名匠・小村雪岱の鏡花本をあたうかぎり再現した。表紙や本扉はもちろんのこと、見返しも雪岱描き下ろしの絵を用いた、美麗な豪華愛蔵版。 ●第1巻 龍蜂集 春昼、春昼後刻、山吹、紅玉、海異記、貝の穴に河童の居る事、酸漿、お留守さま、 紫陽花、清心庵、星あかり、蛇くひ、X蟷螂鰒鉄道、夜釣、千鳥川、外科室、笈摺草紙、 裸蝋燭、名媛記、鶯花径 【山尾追加作品】山中哲学 「澁澤龍彦 泉鏡花セレクション」誕生秘話  桑原茂夫 解説  山尾悠子

新編・日本幻想文学集成 第2巻新編・日本幻想文学集成 第2巻

◎小説なのかエッセイなのか? 虚実のあわいを縫う迷宮 澁澤龍彦[1928-87]富士川義之編 虚空に飛ぶ能力を持った蹴鞠の名人の物語「空飛ぶ大納言」。魔道によって中国の皇帝が画の中に生きた自分の姿を見る「桃鳩図について」。ほか、「鳥と少女」「犬狼都市」「エピクロスの肋骨」「ダイダロス」「都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト」「鏡と影について」「女体消滅」「画美人」「護法」全11編。 吉田健一[1912-77]富士川義之編 奇想天外な食物幻想譚「饗宴」。飲み屋で偶然知り合った大男が突然大亀に変身する「海坊主」。ほか、「空蝉」「道端」「或る田舎町の魅力」「逃げる話」「沼」「邯鄲」「ホレス・ワルポオル」「酒の精」等全11編。 花田清輝[1909-74]池内紀編 中世室町時代を舞台にして、考証と空想のはざまを自在に往還する「伊勢氏家訓」「開かずの箱」。数に取り憑かれた青年の話「七」。ほか、「林檎に関する一考察」「歌」「海について」「ものぐさ太郎」「石山怪談」「鏡の国の風景」「『ドン・キホーテ』註釈」「テレザ・パンザの手紙」等全16編。 幸田露伴[1867-1947]種村季弘編 夢の中の生と生の中の夢が迷路の中で呼びかわす「土偶木偶」。魔界ファンタジー「新浦島」。ほか、「望樹記」「雪たたき」「ウッチャリ拾ひ」。「神仙道の一先人」「芳野山の仙女」等のオカルト随筆3編も収録。 澁澤龍彦   富士川義之編 都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト 護 法 ダイダロス 画美人 桃鳩図について 鏡と影について 女体消滅 空飛ぶ大納言 鳥と少女 犬狼都市 エピクロスの肋骨 解説 リヴレスクな文学者 吉田健一   富士川義之編 海坊主 饗 宴 或る田舎町の魅力 沼 逃げる話 邯 鄲 空 蝉 酒の精 道 端 ホレス・ワルポオル 時 間   より第1章 解説  酒には精神がある 花田清輝   池内紀編 歌 球面三角 『ドン・キホーテ』註釈 楕円幻想 テレザ・パンザの手紙 林檎に関する一考察 鏡の国の風景 海について 七 ものみな歌でおわる  第一幕第一景 ものぐさ太郎 御伽草子 開かずの箱 伊勢氏家訓 石山怪談 舞の本 解説  テレザ・パンザの手紙 第二信 幸田露伴  種村季弘編 雪たたき 望樹記 ウッチャリ拾ひ 土偶木偶 新浦島 芳野山の仙女 神仙道の一先人 楊貴妃と香 解説  無鉄砲な隠遁 年 譜

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