著者 : 町田康
綿柎開(わたのはなしべひらく)、水始涸(みずはじめてかるる)、朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)--。 季節を表す言葉を鍵に、物語は膨らんでゆく。 十二人の作家の想像力で、旧暦「二十四節気七十二候」が現代の物語に生まれ変わった。 六世紀ごろに大陸から伝わり、改暦を重ねながら明治の初めまで用いられてきた旧暦。そこには春夏秋冬の四季に留まらない、さらにこまやかな季節が織り込まれている。 大暑や立秋、大寒といった季節の節目を表す二十四節気と、「地始凍」「熊蟄穴」など、動植物や空模様がそのまま季節の呼び名に採り入れられている七十二候。 古来伝わる“季節の名前”が現代の作家たちを刺激し、味わい豊かな掌篇に結晶した。 ー旧暦の魅力を知る解説つきー 西村賢太「乃東枯」 重松清「鷹乃学習」 町田康「大雨時行」 筒井康隆「蒙霧升降」 長野まゆみ「綿柎開」 柴崎友香「玄鳥去」 山下澄人「水始涸」 川上弘美「蟋蟀在戸」 藤野千夜「霎時施」 松浦寿輝「地始凍」 柳 美里「朔風払葉」 堀江敏幸「熊蟄穴」 白井明大「輪のようにめぐる季節のさなかで 二十四節気七十二候について」 西村賢太「乃東枯」 重松清「鷹乃学習」 町田康「大雨時行」 筒井康隆「蒙霧升降」 長野まゆみ「綿柎開」 柴崎友香「玄鳥去」 山下澄人「水始涸」 川上弘美「蟋蟀在戸」 藤野千夜「霎時施」 松浦寿輝「地始凍」 柳 美里「朔風払葉」 堀江敏幸「熊蟄穴」 白井明大「輪のようにめぐる季節のさなかで 二十四節気七十二候について」
谷川俊太郎、江國香織、川上弘美、角田光代らによる、佐野洋子『100万回生きたねこ』への、13人の作家によるトリビュート短篇集 佐野洋子『100万回生きたねこ』への、13人の作家によるトリビュート短篇集 江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」 岩瀬成子「竹」 くどうなおこ「インタビューあんたねこ」 井上荒野「ある古本屋の妻の話」 角田光代「おかあさんのところにやってきた猫」 町田康「百万円もらった男」 今江祥智「三月十三日の夜」 唯野未歩子「あにいもうと」 山田詠美「100万回殺したいハニー、スウィート ダーリン」 綿矢りさ「黒ねこ」 川上弘美「幕間」 広瀬弦「博士とねこ」 谷川俊太郎「虎白カップル譚」
数多くの猫たちと共に暮らし、作家の眼と深い愛情とで彼らを見つめ続けてきた町田康さんだからこそ書けた、五つの猫の物語。作中の愛すべきユニークな猫たちをヒグチユウコさんがイラストに描き起こした、猫を愛するすべての人に贈る珠玉の作品集。猫の眼で、世界はこんなふうに見えています。〈収録作品〉諧和会議/猫とねずみのともぐらし/ココア/猫のエルは/とりあえずこのままいこう(全5編) 数多くの猫たちと共に暮らし、作家の眼と深い愛情とで彼らを見つめ続けてきた町田康さんだからこそ書けた、五つの猫の物語。 作中の愛すべきユニークな猫たちをヒグチユウコさんがイラストに描き起こした、猫を愛するすべての人に贈る珠玉の作品集。 猫の眼で、世界はこんなふうに見えています。 〈収録作品〉 諧和会議 猫とねずみのともぐらし ココア 猫のエルは とりあえずこのままいこう (全5編) 諧和会議 猫とねずみのともぐらし ココア 猫のエルは とりあえずこのままいこう
はは、生まれた瞬間からの逃亡、流浪。千年の時を超え、私は、私の物語を、語ろうと思うー私の名は源義経。打倒平家を胸に、都会的なファッションに身を包み、早業を駆使。鞍馬での幼年期から奥州への旅、メンヘラ気味な最強の家臣弁慶との出会い、そして兄頼朝への思い…。古典『義経記』が超絶文体で現代に甦る!激烈に滑稽で悲痛な、超娯楽大作小説、ここに開幕。
ようこそ、九界湖ホテルへ。ここは笑いと愛のニルバーナ! 龍神が棲むという湖のほとりには、今日も一面、霧が立ちこめて。創業100年を迎えた老舗ホテルの雇われ支配人の新町、フロントの美女あっちゃん、雑用係スカ爺のもとにやってくるのはーー。自分もなく他人もなく、生も死もなく、ただ笑いだけがそこにあった。響きわたる話芸に笑い死に寸前! 天変地異を呼びおこす笑劇恋愛小説。
先生は人間からすればゴミクズですがミミズやミジンコからすれば神さまのような存在ですーひとりの小癪な若者の挑発が、絶海の孤島で死すら乗りこえ、超然の高みに達したはずの「余」を破滅の旅へと誘う。辿り着いた沖縄の荒野で再び死に直面し、いつしかボーカルとしてバンドに参加。これは神/悪魔の意志なのか?人間存在そのものと世界の深淵に迫る、『どつぼ超然』に続く傑作長篇。
名著『苦海浄土』で描かれた民衆の魂をさらに深くつきつめた最高傑作! 豊かな山海に抱かれささやかに生きてきた無垢な信仰心をもつ人々が、なぜ立ち上がらねばならなかったのか? 天草生まれの石牟礼道子が、水俣病闘争でのチッソ本社前座り込みで島原の乱の原城籠城を追体験し、執筆を決意。十数年かけた徹底した取材調査ののち、天草・島原の乱を民衆の心性に添いながら描き切った最高傑作! 詳細な地図や年表、多彩な執筆陣による解説、取材過程で生まれた紀行文、作品に関連するインタビューやエッセイを附した完全版! [解説]田中優子・町田康・赤坂真理・鈴木一策 [対談]鶴見和子+石牟礼道子
愛犬家が集うバーベキューパーティーが、全ての始まりだった。私と私の犬は、いつしか不条理な世界に巻き込まれていく。栄光と救済。呪詛と祈り。迷える民にもたらされた現代の超約聖書。私たちを救ってください。人間の根源を問う傑作大長編小説。
NO CATS, NO LIFE !楽しいときも、悲しいときも、いつでも側に“君”がいる猫好きの、猫好きによる、猫好きのための“にゃんだふる”なアンソロジー!〈猫小説〉有川浩、町田康、真梨幸子、小松エメル、蛭田亜紗子〈猫マンガ〉益田ミリ、ねこまき(ミューズワーク)、北道正幸、ちっぴ NO CATS, NO LIFE ! 楽しいときも、悲しいときも、いつでも側に“君”がいる 猫好きの、猫好きによる、猫好きのための “にゃんだふる”なひと時をあなたに!! 〈猫小説〉 有川浩 『猫の島』 町田康 『諧和会議』 真梨幸子 『まりも日記』 小松エメル 『黒猫』 蛭田亜紗子 『ファントム・ペインのしっぽ』 〈猫マンガ〉 益田ミリ 『鈴を鳴らして』 ねこまき(ミューズワーク)『猫の島の郵便屋さん』 北道正幸『ネコ・ラ・イフ』 ちっぴ『ヅカねこ』 〈猫小説〉 猫の島……有川浩 諧和会議……町田康 まりも日記……真梨幸子 黒猫……小松エメル ファントム・ペインのしっぽ……蛭田亜紗子 〈猫マンガ〉 鈴を鳴らして……益田ミリ 猫の島の郵便屋さん……ねこまき(ミューズワーク) ネコ・ラ・イフ……北道正幸 ヅカねこ……ちっぴ
故郷喪失の悲しみから、上方のソウルフード、うどん、ホルモン、お好き焼、土手焼、イカ焼を拵え、これを食すことで見えた宇宙。革命ではない。維新でもない。もちろん自由や平等でもない。愛などという眠たいものでもないー大坂の魂を取り戻す、ビルドゥングスロマン。
名探偵とは何者か? 洋の東西を問わず、読者の心をとらえて離さない名探偵の魅力とは? それが推理小説最大の謎! 帆村荘六、半七、フェリシティ、明智小五郎、鬼平、三毛猫ホームズ、金田一耕助、ミス・マープル……。誰もが大好きな名探偵たちが、現代文学の名手13名の筆によって新たな息を吹き込まれた。古今東西の難事件が解決されるばかりではなく、ミステリーのあらゆる楽しみ方を存分に堪能できるアンソロジー。 豪華執筆陣による夢の競演!