著者 : 白河三兎
売られた喧嘩は買わずにいられない静香。超面倒な性格で人を寄せ付けない彼女が結婚!?戸惑いながらも招待客たちは船上結婚式に参加した。幼なじみ、美容師、結婚相談所職員、警察官、花嫁衣装フェチー。新郎新婦の友人席についた彼らはそれぞれ複雑な想いを抱いていた。式が進行するにつれ、静香の「計画」が明らかに?予測不可能なウエディングミステリー。
田嶋春、通称タージ。サークルの新入生歓迎会で未成年者の飲酒を許さず学生証の提示を求めるような、鬱陶しく、空気読めない、まさに正論モンスター。近付きたくないけど、目が離せない。だって彼女は誰よりも正しく、公平で、そして優しいから。キャンパスに巻き起こる日常の謎を、超人的な観察眼で鮮やかに解き明かす彼女に、翻弄され、笑わされ、そして泣かされる青春ミステリ。
彼女は重力を無視するかのように、ふわりと僕の前に降り立ったー「屋上へ何をしに来たの?」それが白兎のマスクを被った君との、初めての出逢いだった…。ひりつく痛みと愛おしさが沁み渡る青春恋愛ミステリー。
歯科医院の跡取り息子の卓郎、中学3年生。平凡な地味キャラの自覚があるが、学校一モテる美女ユーカに何故か告白され、付き合っている。ある理由から、肉食女子ユーカの猛攻を避けている中、卓郎のクラスに教育実習生がやってくる。陰気で冴えない女子大生に男子たちはがっかりだが、卓郎は彼女に見覚えがある気がして…。等身大の中学生の悩みと、それぞれの「秘密」を描くビターな青春小説。
一流私大の法学部に在籍する田嶋春は、曲がったことが大嫌いで、ルールを守らない人間のことは許せない。そのうえ空気も、まったく読まず、もちろん、学内に友達はひとりもいない。嫌われているともいえるし、避けられているともいえるしー。だけど、彼女はすごいんです。まったくめげない!ゴーイングマイウェイ!恋にサークル、観覧車ー大学生活の断片で芽生えた謎の答えは、どれも清冽で切なくてー田嶋春が贈る青春ミステリは、癖になること間違いなし!
自分の名前にコンプレックスを持つ茂子は、愛してやまない妹の三重子が高校で作った“政治部”に入部する。あることがきっかけで、本気で総理大臣暗殺を企てる三重子に危うさを感じ、暴走を選止すべく彼女を監視するためだ。生徒会長選挙、体育祭、文化祭…各イベントに絡む謎を、変わり者ばかりの政治部のメンバーとともに次々と解決していく茂子だったが…!?楽しく切ない青春ミステリ。
中学サッカーの首都圏大会、県予選の準々決勝。2点ビハインドから追いついて迎えたPK戦。各チーム二人ずつ蹴り終え、0-2でリードされた状況に、キャプテンでゴールキーパーの潮崎隆弘は試合を諦めかけていた。そんな絶望的な状況下で、点取り屋の阪堂隼人、司令塔の鈴木望、マネージャーの広瀬はるならは、自らの弱さ、葛藤と向き合っていくー繊細な中学生たちの揺れ動く心情とともに運命の試合が、いま決着する。
離婚が成立して一人やけ酒を呷る男の部屋に、女性の透明人間が侵入する。体が見えない上、何でも消してしまえる特殊能力を持つ女は、謎の「組合」に自分が追われていると男に助けを求めた。奇妙で不思議な同棲生活の行方と「見えない」恋の結末は?1行先も予測できない恋愛小説。
異様な暑さに目を覚ますと、「僕」は砂漠にいた。そこへ突如降ってきたのは、ごくごくありふれた電話ボックスだった。-いったいなぜ?混乱したまま電話ボックスに入り、助けを求めて119番に電話をかける。だが、そこで手にした真実はあまりにも不可解で…。過去と現在が交錯する悪夢のような世界から、「僕」は無事に生還することができるのか。ミステリアスな傑作長編。文庫書き下ろし。
ねぇ、銀杏。わたしたちは確かに友達だったよね?わたしが観覧車の幽霊になって随分時間が経ちました。この観覧車には変わった人がいっぱい乗ってきます。盗聴魔、超能力を持つ占い師、自信喪失した女記者、ゴンドラでお見合いをする美人医師…みんな必死にくるくる生きてる。だから今、わたしは人を思う力を信じてる。そうしたらいつかもう一度、あなたに逢えるかな?これはすれ違う人々の人生と運命を乗せて、回り続ける観覧車の物語ー。
13年前の夏休み最終日、僕は「裏山」でロープを首に巻いた美少女を見つける。自殺を思いとどまった少女は、私の命をあなたに預けると一方的に告げた。それから7日間、ばらばらに存在する人や思いや過去が繋がりはじめた。結末は何処に?切なさと驚きに満ちた鮮烈デビュー作。第42回メフィスト賞受賞作。