著者 : 笹本稜平
警視庁捜査一課特命捜査二係の鷺沼は、十年前の死体遺棄事件を追っている最中、自宅マンションの外階段で刺された。一命は取り留めた鷺沼に、神奈川県警の宮野が、十二年前に起きた不可解な殺人事件の概要を告げる。新たな仲間とともに捜査を始める鷺沼と宮野。やがて捜査線上にある人物が浮かぶがー。真実のため、組織と犯罪に闘いを挑む刑事たちの熱い姿を描いた「越境捜査」シリーズの第4弾。この巨悪、容易には斃れない…。
老夫婦が住んでいた空き家で、男女の白骨死体が発見された。行方不明になっていた夫婦の銀行口座からは二千万円が引き出されていることが判明。捜査を進めると、他に高齢者夫婦が三組、行方不明になっていることもわかった。立て続けに起った高齢者失踪事件。しかし、上層部の消極的な姿勢が捜査の邪魔をして…。葛木父子の所轄魂に火がついたとき、衝撃の真相が明らかになる!本庁が事件を潰す?リアル警察小説!!「所轄魂」シリーズ第2弾!
厳冬のマッキンリーで消息を絶った津田悟。最愛の妻は出産直前、アラスカを舞台にした新規事業がようやく端緒につくという大事な時期に、彼はなぜ無謀ともいえる単独行に挑んだのか。極限状態の中、親友の吉沢を始めとする捜索隊が必死の探索行の末に辿り着いた奇跡とは?山岳小説の最高峰がここに!
取り調べ中に容疑者が自殺、青梅警察署水根駐在所へと降格された元刑事・江波敦史。奥多摩の穏やかな暮らしにも慣れ、自分を取り戻していた。そんなある日、御前山でいなくなったペット犬捜しを頼まれた彼は、山で何者かが仕掛けた罠を発見。それは隣県で発生した殺人事件の証拠だった。シリーズ第2弾!
落としのプロと呼ばれた刑事・樫村は、マネロン室に異動になる。そこは、捜査手段もキャリアも異なる寄せ集め刑事の巣窟だった。ある日、巨額の資金洗浄の疑いで取調べ中だった信用金庫職員が死亡。解決の糸口を失い捜査が難航する中、ある有力な情報が寄せられる。提供者は樫村が過去に自殺に追込んだ被疑者の関係者。これは罠か、それともー。
ニュージーランドの名峰アスパイアリングで起きた遭難事故が、森尾正樹を奈落の底に突き落とした。登山ガイドの彼は悪天候のなか瀕死のツアー客を救出し一躍英雄となるが、突如、保険金殺人の容疑で逮捕されたのだ。冤罪を主張するも検察の取り調べはあまりに作為的でー眺望絶佳な山の表情と圧巻の雪山行、そして決して諦めない男の法廷対決を描く愛と奇跡の感動作。
株のインサイダー取引事件を捜査していたベテラン刑事・戸田が、突然の解任辞令を受け退職に追い込まれた。疑惑をかけられたまま病に倒れた戸田。彼を慕う元部下の沢井は、事件の背後に暗躍する警察上層部の黒い人脈に気づく。「警察の中の警察」監察チームの三人は、孤立無援の沢井を助け、私腹を肥やし続ける巨悪へと斬り込んでゆく。大ヒットシリーズ第三弾!
風間健介は急逝した父の遺志を継ぎ、広告カメラマンから山岳写真家へと転身した。父の愛した厳冬の大雪山で撮影中、風間は絶滅したはずのオオカミを探す田沢保と出会う。十数年前、遭難の危機をオオカミに救われたという。さらに、彼が亡き父を尊敬していたこと、そして、大規模リゾート開発に絡んだ殺人犯だということを知る。風間は田沢と行動をともにするうちに彼の冤罪を信じた…。
江東区亀戸の空き家で完全に白骨化した死体が二体発見された。住んでいたのは八十代の老夫婦。検視官は二人とも他殺と断定したが、監察医務院は自然死と結論し、一課の管理官も事件性を認めなかった。城東署の葛木邦彦は、息子の警視庁特命捜査対策室管理官・俊史の協力を得て捜査に乗り出すが、本庁サイドの動きは鈍く、本来なら立ち上げるべき捜査本部を一向に設立しようとしない。やがて浮かび上がった敵に、葛木父子と捜査陣は震撼する。
監督・木村大作、主演・松山ケンイチで感動の映画化! 奥秩父の山小屋を舞台に、山を訪れる人々が抱える人生の傷と再生を描く感動の山岳短編小説集。二〇一四年六月東宝より映画公開予定。
孤高のクライマー・津田悟は厳寒のマッキンリーに単身挑み、消息を絶った。捜索隊に加わった親友・吉沢は、愛する家族を残しての無謀な挑戦を知り、悟のある言葉を思い出していた。「あっちの世界に引きずり込まれそうになる」-やがて捜索隊は、悟の生の痕跡に接し、驚愕する。悟は生還できるのか?そしてその生命の、魂の行方は?
警視庁捜査一課の敏腕刑事だった江波淳史は、取り調べ中に容疑者が自殺したことで青梅警察署水根駐在所所長へと左遷された。亡くなった女性への自責の念から、江波が望んだ異動でもあった。駐在所の仕事と暮らしにも馴れ、山歩きを趣味とする江波は徐々に自らを取り戻していく。ある日、御前山でペットの犬がいなくなったという連絡があり、山に入った江波の見つけたトラバサミが山梨で起きた殺人事件とつながっていくー。異色の「山岳+警察」小説!
世界第2の高峰、ヒマラヤのK2。未踏ルートに挑んでいた翔平は登頂寸前の思わぬ事故でパートナーの聖美を失ってしまう。事故から4年、失意の日々を送っていた翔平は、アマチュア登山ツアーのガイドとして再びヒマラヤに向き合うことになる。パーティに次々起こる困難、交錯する参加者の思い。傑作山岳小説、待望の文庫化。
“おれ”は、東西の指定広域暴力団と地場の組織が鎬を削る街に事務所を開く私立探偵。やくざと警察の間で綱渡りしつつ、泡銭を掠め取る日々だ。泣く子も黙る組長からは愛犬探しを、強面の悪徳刑事からは妻の浮気調査を押しつけられて…。しょぼい仕事かと思えば、その先には、思いがけない事件が待ち受けていた!ユーモラスで洒脱な、ネオ探偵小説の快作。
警視庁組織犯罪対策部の刑事・秋川は、自殺とされた旧友の死に不審を覚える。彼の妻から「夫を殺した連中に狙われている」との電話がー。直後、彼女は謎の失踪を遂げた!独自の捜査を始めた秋川の前に立ちはだかる検察の影、背後で暗躍する暴力団組織…。さらに浮かび上がってきた、四年前の殺人事件の真相とは?一刑事が巨悪に迫る、警察小説の新たな傑作。
武器商人戸崎は、盟友の娘ジャンヌに突然銃口を向けられた。何の憶えもない戸崎に父親殺しの罪を着せたのは、どうやらDGSEの大物工作員らしい。疑惑を晴らし真犯人を捜すべく、ジャンヌと行動を共にする戸崎だったが、黒幕は証拠を隠滅しようと狡猾な罠を張り巡らす。命を狙われるふたりに、伝説の傭兵桧垣が加わり、事態は急転し始める。