小説むすび | 著者 : 芦辺拓

著者 : 芦辺拓

乱歩殺人事件ーー「悪霊」ふたたび乱歩殺人事件ーー「悪霊」ふたたび

出版社

KADOKAWA

発売日

2024年1月31日 発売

江戸川乱歩のいわくつきの未完作「悪霊」  デビュー百年を越え、いま明かされる、犯人・蔵の密室・謎の記号の正体。 そして、なぜ本作が、未完となったのかーー 乱歩の中絶作を、芦辺拓が書き継ぎ完結させる! そのうえ、物語は更なる仕掛けへ……。  1923年(大正12年)に「二銭銅貨」でデビューし、探偵小説という最先端の文学を日本の風土と言語空間に着地させた江戸川乱歩。満を持して1933年(昭和8年)に鳴り物入りで連載スタートした「悪霊」は、これまでの彼の作品と同様、傑作となるはずだった。  謎めいた犯罪記録の手紙を著者らしき人物が手に入れ、そこで語られるのは、美しき未亡人が不可思議な血痕をまとった凄惨な遺体となって蔵の2階で発見された密室殺人、現場で見つかった不可解な記号、怪しげな人物ばかりの降霊会の集い、そして新たに「又一人美しい人が死ぬ」という予告……。  期待満載で幕を開けたこの作品はしかし、連載3回ののち2度の休載を挟み、乱歩の「作者としての無力を告白」したお手上げ宣言で途絶した。  本書は、『大鞠家殺人事件』で日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞を受賞した芦辺拓が、乱歩がぶちあげた謎を全て解き明かすと同時に、なぜ「悪霊」が未完になったかをも構築する超弩級ミステリである。 目次 INTRODUCTION 乱歩殺人事件ーー「悪霊」ふたたび 合作者の片割れによるあとがきーーあるいは好事家のためのノート

紙魚の手帖Vol.07紙魚の手帖Vol.07

【受賞作決定!】 第32回鮎川哲也賞 選評  辻 真先・東川篤哉・麻耶雄嵩 第19回ミステリーズ!新人賞 選評 大倉崇裕・大崎 梢・米澤穂信 【第19回ミステリーズ!新人賞受賞作】   ルナティック・レトリーバー 真門浩平 ●名門大学学生寮で、日食の最中に巻き起こった事件を描く。第19回ミステリーズ!新人賞受賞作 【新連載】 明治殺人法廷 第1回 芦辺 拓 1(ONE) 前編 加納朋子 【小説】 ねじれ位置の殺人 犯罪相談員〈3〉 石持浅海 きみのかたち 第4回 坂木 司 特撮なんて見ない 第4回 澤村伊智 記憶の対位法 第2回 高田大介 ファインダー越しの、 秋永真琴 『昭和ふしぎ探訪』 愛蔵版に寄せて 榊林 銘 黒いレプリカ 櫻田智也 二十七番目の男 ネイサン・イングランダー 小竹由美子 訳 【特別企画】 新訳版『長い別れ』刊行記念対談! 田口俊樹×杉江松恋 鮎川哲也賞受賞者特別対談 青崎有吾×今村昌弘 【ESSAY】 装幀の森 第3回 アルビレオ ぼくたちが選んだ 第5回 有栖川有栖・宮部みゆき・北村 薫 翻訳のはなし 第5回 短歌と小説、どちらがこわい 金原瑞人 乱視読者の読んだり見たり 第4回 死人に口あり 若島 正 ホームズ書録 これはホームズ翻案なのか?「探偵小説 二重棺の秘密」 北原尚彦 【COLUMN】 ひみつのおやつ*季節限定パフェ 敷島シキ 私の必需品*パーソナル密室 北山猛邦 【INTERVIEW 期待の新人】 荒木あかね 【INTERVIEW 注目の新刊】 『仕掛島』 東川篤哉 『録音された誘拐』 阿津川辰海 【訃報】 追悼 松田道弘氏、三田皓司氏、島崎 博氏、光原百合氏 戸川安宣 追悼 Noribou(唐仁原教久)氏 編集部 【BOOKREVIEW】 [文芸全般]   瀧井朝世 [国内ミステリ] 宇田川拓也 [翻訳ミステリ] 村上貴史 [SF]      渡邊利道 [ファンタジイ] 三村美衣

森江春策の災難森江春策の災難

日本推理作家協会賞・本格ミステリ大賞ダブル受賞記念 緊急出版決定! 《森江法律事務所》にかかってきた敏腕女性検事・菊園綾子からの電話は、花村カオルという札付きのワルが身辺をかぎ回っているようだから気をつけろと警告するものだった。その数分後、コート姿の怪しい人物が《森江法律事務所》に入ってゆき、直後に死体で発見される。果たして、森江春策の事務所でいったい何が起きたのか? 一風変わった犯人当てである表題作をはじめ、森江春策がヘンリー・メリヴェール卿と共演する「密室法廷」や神津恭介、星影龍三とともに密室について語り合う「架空座談会」、鉄人28号の物語世界へと読者をいざなう「寝台特急あさかぜ鉄人事件」、舞台劇の脚本として書き下ろされた「探偵が来なけりゃ始まらないーー森江春策、嵐の孤島へ行く」など、日本一地味な探偵・森江春策が活躍する十三編の異色な事件簿! 「年譜・森江春策事件簿〔第二版〕」も特別収録! さらに数量限定で玉川重機画伯による扉絵のポストカードを1枚進呈いたします! 《開幕前のご挨拶ーー森江春策誕生記》  森江春策の災難  告げ口時計  うぬぼれた物真似鳥  七回殺された猫の冒険  読者よ欺かれておくれ 《幕間がわりのあとがき1》  真・裁判員法廷ーー森江春策と振り返る大阪第一号  密室法廷ーーヘンリー・メリヴェール卿対森江春策  架空座談会 神津恭介×星影龍三×森江春策、密室ミステリ進化論を語る  七人の探偵には向かない事件 《幕間がわりのあとがき2》  寝台特急あさかぜ鉄人事件  ヴェルデンツ大公国の密室  解凍された密室  ポール・アルテ氏に捧ぐ 《幕間がわりのあとがき3》  探偵が来なけりゃ始まらないーー森江春策、嵐の孤島へ行く 《終幕後のご挨拶ーー森江春策上演記》 年譜・森江春策事件簿〔第二版〕 作成・村川真一

名探偵総登場 芦辺拓と13の謎名探偵総登場 芦辺拓と13の謎

ようこそ、名探偵と不可能犯罪の王国へ!  空飛ぶ鳥人、衆人環視下で消えた落語家、一角獣のツノに貫かれた死体……「行き過ぎた技巧派」芦辺拓が生み出した綺羅星の如き名探偵たちが、読むものを奇想とケレンに満ちた「探偵小説」の世界に誘なう。渾身の自選傑作集!  森江春策をはじめ、平田鶴子、自治警特捜、曇斎先生、名探偵Z……芦辺ワールドの「集大成」にして「最強入門書」をお届けいたします!  特典として、芦辺先生 ×「えのころ工房」さんによる書き下ろし名探偵図鑑「『芦辺探偵事務所』所員名簿」も収録。  ことし2020年は、芦辺拓先生のアニバーサリーイヤー。 『殺人喜劇の13人』から30年を迎え、著書70冊、101点に達する記念すべき年を祝して、芦辺ワールドを彩ってきた「名探偵」たちの代表的短編を作者自ら選出。  さらに書き下ろしと「初蔵出し」未発表原稿を加えた「探偵小説30年記念作品集」が登場! 「芦辺探偵事務所」所員名簿 《素人探偵・森江春策》殺人喜劇の鳥人伝説 《自治警特捜・支倉チーム》死体の冷めないうちに 《モダン・シティシリーズ/平田鶴子&宇留木昌介》消えた円団治 《曇斎先生事件帳/橋本宗吉》木乃伊とウニコール 《名探偵Z/乙名探偵》ご当地の殺人 《レジナルド・ナイジェルソープ》レジナルド・ナイジェルソープの冒険 《滝儀一警部補》アリバイの盗聴 《幻想探偵・花筐城太郎》探偵と怪人のいるホテル 《ノンシリーズ怪奇》輪廻りゆくもの 《少年探偵・七星スバル》怪人対少年探偵 《愛知県警・坪井警部》アリバイのある毒(ラジオドラマ) 《歌舞伎作者・並木五瓶》並木謎浪華からくり -正三と若き日の五瓶ー 《ネオ少年探偵》からくり島の秘宝 スタンドアローンな探偵たち シリーズ別作品リスト

アンソロジーしずおか 戦国の城アンソロジーしずおか 戦国の城

戦国時代、静岡の地は遠江・駿河・伊豆の三国に分かれ、名だたる武将たちがしのぎを削っていた。要衝には、敵の侵攻に備えて山城、平城、海城などが数多く築かれ、遺構は今もひっそりと各所に名残をとどめている。歴史小説界に新風を吹き込もうと創設された「操觚(そうこ)の会」のメンバー10人が今回、その県内の城にスポットを当てた。いずれも徳川、今川、北条、武田の軍勢が武門の意地と誇りを懸けて激突した舞台。各作家が1つずつ選んで、ユニークな人間模様を紡ぎ出したーー。全編書き下ろしの異色アンソロジー。 ・地図 ・年表 ・「時満つる城ー堀川城語り」(堀川城)芦辺拓 ・「梅花の鏡」(諏訪原城)永井紗耶子 ・「意地は曲がらず」(韮山城)谷津矢車 ・「紅椿」(曳馬城)坂井希久子 ・「残照」(蒲原城)蒲原二郎 ・「風啼きの海」(下田城)彩戸ゆめ ・「最後の城」(掛川城)杉山大二郎 ・「井川の血」(今川館)鈴木英治 ・「返り咲きの城」(山中城)早見俊 ・「老将」(高天神城)秋山香乃  ・あとがき

新・二都物語新・二都物語

著者

芦辺拓

出版社

文藝春秋

発売日

2018年10月29日 発売

大阪生まれの御曹司、東京住まいの貧乏書生 二人の男の運命や如何に!? 時は明治三十六年(一九〇三年)。ここに始まるのは、極東の島国で生まれた男たちの物語である。 東北の寒村生まれの柾木謙吉は、生家が零落し、逃げるように故鄉を離れ、出版王の書生になった。一方、銀行頭取の息子で大阪のど真ん中で何不自由なく生まれ育った水町祥太郎は、高等遊民をしていた。生まれも境遇もまったく異なる二人であったが、関東大震災直後の東京で邂逅し、意気投合する。そして不思議な縁で、接点を持つことになるのだが……。 明治末期から大正、昭和、平成という激動の九十年間を描いた、ユーモアとペーソスあふれる長編小説。 【本書に登場する人物】映画製作の道へ進む・水町祥太郎/どん底から這い上がっていく・柾木謙吉/美しき令嬢・笠尾華枝/南地芸者・本堂幾久子/美少女・千明ミチ子/出版王・笠尾喜十郎/三文文士・室松二祐/「チェザレ」と呼ばれる内務官僚・笠尾喜之/大阪の鉄道王・維康悌三/映画監督・中河原紫峰/楽壇のニューリーダー・厨子園庸光/「公平、公正であれ」と説く老教師・ジョンストン/アドルフ・ヒトラー/レニ・リーフェンシュタール/少女歌劇団「ニッポン・スヰング・ドォルズ」/インド人数学者・チャンドラカント/妖しい秘書・ナディア/満映の女優・納蘭夢華/東条英機/甘粕正彦/”あの人物”ほか

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