小説むすび | 著者 : 藤倉詩音

著者 : 藤倉詩音

伯爵と灰かぶり花嫁の恋伯爵と灰かぶり花嫁の恋

地味で目立たぬ灰かぶり娘に、 突然求婚した伯爵の真意は……? 母が突然病死したあと、サラは父に引き取られて田舎にやってきた。 そこで冷ややかに迎えられ、彼女は物語を書いたり、 困っている動物を助けたりして孤独を紛らわすのが習慣になった。 今は父も亡くなり、まるで修道女のようにつましく暮らしていたある日、 人数合わせのために呼ばれた隣家の夕食会で、 黒髪に顔だちの整ったラングフォード伯爵セバスチャンと出逢う。 翌日、狐を助けようと危険を冒して増水した小川を渡っていたところ、 身を挺して救ってくれた彼に、サラは人生初の胸のときめきを覚えた。 すると彼が驚きの言葉を告げた。「君が必要ーーいや、結婚してください」 だがそれは、口のきけない娘の世話をしてほしいという意味で……! 亡妻の愛人に誘拐され、心を閉ざしてしまった娘のために便宜上の結婚相手を探しているヒーロー。次に妻になる女性には愛情を持たないつもりでいる彼に恋してしまった日陰のヒロインの運命は?!それぞれ傷ついた心を抱えた登場人物が織りなす、感涙必至の物語。

薔薇窓のシンデレラ薔薇窓のシンデレラ

どんなに望んでも、この恋は叶わない。 私は愛人にさえふさわしくないのだから。 両親の愛を知らずに育ったステンドグラス作家のインディゴ。 あるとき仕事先で、さる公国の皇太子ロレンツォと知り合い、 幼いころの境遇が自分と似ている彼に強く惹かれた。 しかし、来月、新しく王になるロレンツォは、 王侯貴族の女性と結婚する必要があった。 彼との未来を思い描いたところで、それは永遠に訪れない。 でも、せめて今だけは愛を分かち合いたい……。 切に願ったインディゴは、彼と期限つきの契りを結んだ。 やがてロレンツォが帰国し、愛を失った彼女はつらくてたまらなかった。 そのうえ、結ばれるはずのない彼の子を、おなかに宿していたーー すでに心から愛してしまったロレンツォと別れ、喪失感に苛まれるインディゴ。しかしそこへ、なんと彼から戴冠式の記念に宮殿にステンドグラスを作ってほしいという依頼が舞い込みます。思いがけぬ再会を果たしますが、彼女はおなかの子のことを言いだせず……。

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