著者 : 西田佳子
ミイラ化した少年の全裸死体には想像を絶する虐待の痕があった。その後も、身寄りのない被害者は増える一方。女性警視ジャネットが調べていた男は拘置所で首を吊るが、同じ時刻に発見された遺体は、ソフィアという心理療法士の患者だったと判明した。ヒロインたちの人生が交錯し、目くるめく謎が加速する!
「過去がおまえに追いつくぞ」娘への虐待疑惑があった実業家が殺され、匿名の手紙が届けられる。次の被害者は教会の地下室で暮らしていた女性。ジャネットは封印された身の毛もよだつ犯罪に行き当たるが、その中心にはソフィアがいた。魂を失くしてしまった女性たちの声が心に響く哀しみのミステリー大作。
初老の弁護士が全裸で緊縛、猿轡されたまま、遺体で発見された。容疑者は新進気鋭のギタリスト。貧しい少年時代を過ごした彼には、しかるべき動機があった。その直後、またも彼と因縁深い弁護士が同じ手口で殺害された。ロンドンを舞台に、容疑者、被害者、関係者の、錯綜した過去が解き明かされる人間ドラマ。
有名なパフォーマンス・アーティストを両親にもつ姉弟アニーとバスターは、幼いころから親の「アート」に巻き込まれて育った。しかし、人生で大切なのは偉大なアートだけ、と言って毎日奇天烈なことばかり計画している親のもとで順調に成長するのは難儀なこと。両親を理解できないふたりは、次第に距離を置きはじめる。それぞれ女優と売れない作家になり家を出ていた姉弟は、ある日、さる事情から実家に帰るはめに。久しぶりの家族4人の生活が落ち着いてきた矢先、突如起こった両親の失踪。この謎の失踪は連続殺人犯による誘拐事件なのか、それとも大がかりな「アート」なのか…。全米ベストセラーのシニカルで奇妙な味のコメディ小説!
幼子を預けたまま、妻が蒸発した。行方を探す弁護士の夫も姿を消し、後日、他殺体で発見された。女性警部補・ジェマは、遺児シャーロットの面倒を見つつ、婚約者のキンケイド警視と共に、惨劇の真相に迫る。ロンドンを舞台に解きほぐされる、奇怪な人間模様。情と血が導いた「事件」と「結婚」の意外な結末。
亡き元妻と住んでいた息子・キットの親権も得て、警視キンケイドの一家は真の家族になりつつある。一家はキンケイドの故郷に里帰り。キットは従姉・ラリーに恋心を抱く。そこに乳児の遺体が見つかり、新たな殺人事件も発生。ラリーの友人の事故死にも疑惑が生じる。子どもが標的になる時、親ができることとは?ティーンエイジャーの性と恋、ナロウボートの住人たちと運河での悲しい出来事。子どもたちの危機に、キンケイドとジェマのカップルが挑む。
マフィアのボスを殺してほしい。殺し屋ヘンリーが依頼された狙撃の標的は、彼の古い知り合いだった。仕事と割り切り請け負ったヘンリーだったが、狙撃に失敗。一命をとりとめたボスは傷の治療のために、サンマルタン島で生活を始める。だがそこがヘンリーの暮らす島だったことから、狙撃を依頼した男は、ボスとヘンリーの双方を狙って殺し屋を送りこんできたーカリブ海の島を舞台に、非情な世界を描く冒険サスペンス。
1930年代、アメリカは貧しかったが人々の心は暖かった。レキシントン通りの半地下で育ったクロード坊やはアパートの窓から道ゆく人の足を眺めて大きくなった。部屋にはなぜか白い小さなピアノと壊れかけたラジオが置いてあり、少年はやがて不思議な音楽の世界へと引き込まれていく。やがてー。
タクシー・ドライバーをしている逞しい母の手で育てられた天才ピアノ少年クロードは、近所の楽器店の主人の手助けで著名な音楽家の知遇を得、世界的なピアニストに育っていく。美女との目くるめく愛、ライバルとの確執、そしてカーネギー・ホールに至る華やかな道程を描く愛と感動のサクセスストーリー。
少年は大統領をめざした。男の世界の男の仕事ー政治に向かって第一歩を踏み出したとき、少年の心は希望に満ちていた。父の投獄、恋人の死。少年の行く手には幾多の謀略と挫折が待ちかまえていた。政治の世界は汚いが、だからこそ面白いー。少年は自分にそう言い聞かせて旅立った。目標は大統領の座だ。