著者 : 足立紳
全身全霊で歌うスズ子!戦後を暮らす人々を明るく照らし出す!病に倒れ大阪で療養中だった愛助は、「赤ちゃんに会いたかったな…」という手紙を残し還らぬ人に。ひとり音楽活動を続けながら東京で出産したスズ子はぼう然とする。しかし、愛助の死を乗り越えるために羽鳥善一が書き下ろした『東京ブギウギ』は、空前のヒットとなり、“ブギの女王”と呼ばれるようになる。そして、日本のブギウギ歌手として、アメリカに行くことに…。
歌って踊るのが大好きな大阪の銭湯の看板娘・花田鈴子は、地元の歌劇団に入団し、抜群の歌唱力により頭角を現す。昭和13年、東京で人気作曲家と出会い、“スウィングの女王”と呼ばれる人気歌手となる。しかし、戦争が始まると、活動の場は制限されることに。激動の時代の渦中で、ひたむきに歌と踊りに向きあいスター歌手への階段を駆け上がっていく…。
「俺、家事育児はほかのお父さんよりはやっていると思うよ」「ほかのお父さんじゃなくて私と比べてよね」ダメ夫に愛想を尽かした恭子は、内緒でシナリオコンクールに応募、見事に最優秀賞を受賞し脚本家デビューを果たすとともに、経済的にも精神的にも自立しようとする。一方、不倫相手に捨てられた夫の孝志は久しぶりに妻を誘うが…。発達障害の疑いがある息子の子育て、コロナ禍での不自由な生活に行き詰まった二人は、ついにぶつかり合うことに。罵声飛び交う夫婦の愛憎劇。
齢四〇を迎え未だ年収五〇万円。売れない脚本家の俺は、長年のプー太郎生活が災いしてか、自意識と被害妄想が膨れ上がるばかりで最近は仕事の依頼すらままならない。息子の太郎にもなめられがちだ。そんな、自らのゴミ化を妻のチカに悟られぬようにと愛情表現の一環として、毎晩セックスに勤しんでいたのだが、近頃は「ヤダ」という身も蓋もない一言で拒絶されるようになった。-そう、俺はチカの巨乳を半年近くも触らせてもらえてないのだ…。
結婚10年。「女房とのセックス」のハードルがここまで高くなろうとは…。稼ぎもない、甲斐性もない、無職同然の脚本家のダメ夫にようやく仕事のチャンスが舞い込んだかに見えた。働き者でしっかり者の妻、5歳の娘とともに四国へ取材旅行に向かうのだが。どんなに激しく罵り合おうとも、夫婦の関係を諦めない男女をコミカルに描く人間賛歌小説。「百円の恋」脚本家のデビュー小説!!
人気女子アナだったが不倫スキャンダルを起こし閑職に異動になった児島貴子。仕事も私生活も荒みきった貴子に全国のお祭りを取り上げる番組企画が舞い込む。嫌々ながらも貴子はかつて亡き父と暮らしていた鹿児島の南大隅町の奇祭のことを思い出す。美しい自然と優しい町の人々に触れながら、次第に貴子の心に変化が訪れ…。笑いと涙の復活エンターテイメント小説。
俺は自分が嫌いだ。ズルい自分を変えようと決めたそばから、イジメを見て見ぬふりするような弱虫だから。俺に本当の仲間はいるのか?誰が自分を信じてくれるだろう。ままならない家庭の事情やシビアな友人関係に翻弄されながら、生きる上で大切なものを手にしようともがく少年の、葛藤と前進を描いた感動作。
プライドと自意識だけ人一倍高い無職同然の夫にようやく仕事のチャンスが舞い込み、働き者でしっかり者の恐妻、5歳の娘とともに4泊5日の四国旅へと向かうが…。結婚10年。「女房とのセックス」のハードルが、ここまで高くなろうとは。