著者 : 辺見庸
月月
ニッポンに巣くう底知れぬ差別。良識をきどった悪意。“浄化”と排除の欲動ー「にんげん」現象の今日的破綻と狂気を正視し、この世に蠢く殺意と愛の相克を活写。かつてだれも試みたことのない、“語られたくない事実”への小説の挑戦!“存在と無”の究極を照らしぬく560枚!
霧の犬 a dog in the fog霧の犬 a dog in the fog
美しくも寂しく怖い、この世の果ての風景。鉄筆社創立記念特別書き下ろし小説=表題作216枚ほか、傑作短篇「カラスアゲハ」「アプザイレン」「まんげつ」所収。
自動起床装置自動起床装置
聡とぼくは仮眠室の「起こし屋」。昼間の毒気を吐きながら、養分を貪るように眠るモーレツ社員たちを、うまく目覚めへと導くのが仕事だ。ところがある日、自動起床装置が導入された…。眠りという前人未到の領域から、現代文明の衰弱を衝いた芥川賞受賞作。カンボジアの戦場への旅を描く「迷い旅」を併録。
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