著者 : 里内克巳
「わたしの右手を西洋人に、左手を東洋人に差し出そう。」 「スイシンファー」という筆名で、北米の中国人、中国系アメリカ人の物語を書き続けたイーディス・モウド・イートン。作者が生きた欧米社会の階級・人種・ジェンダーといった苛烈な差別/差異を乗り越えて、個人間の理解が促される「ハッピー・エンド」が、100年前の「アジア系アメリカ文学」の始まりを映し出している! 表題作はじめ 、「アジア系アメリカ文学」黎明期の精華 全22作を収録! === 【収録作】 ユーラシアンの心象を綴ったポートフォリオ スプリング・フレグランス夫人 劣った女 新しい知恵 〈揺れ動くそのイメージ〉 リトル・ミーの贈りもの 中国人と結婚したある白人女性の話 彼女の中国人の夫 パウツのアメリカ化 自由の国で チャイニーズ・リリー タイコウを密輸して 〈やり直し〉の神さま アーソーナンの三つのたましい 賞をもらったチャイナ・ベイビー リン・ジョン ティアン・シャンの心友 歌うたいの女 さとうきびの赤ちゃん ミンとマイの追放 小さな中国の海鳥の物語 パットとパン 解説(松本ユキ) あとがき(里内克巳) 【収録作】 ユーラシアンの心象を綴ったポートフォリオ スプリング・フレグランス夫人 劣った女 新しい知恵 〈揺れ動くそのイメージ〉 リトル・ミーの贈りもの 中国人と結婚したある白人女性の話 彼女の中国人の夫 パウツのアメリカ化 自由の国で チャイニーズ・リリー タイコウを密輸して 〈やり直し〉の神さま アーソーナンの三つのたましい 賞をもらったチャイナ・ベイビー リン・ジョン ティアン・シャンの心友 歌うたいの女 さとうきびの赤ちゃん ミンとマイの追放 小さな中国の海鳥の物語 パットとパン 解説(松本ユキ) あとがき(里内克巳)
グロテスクで残酷な笑いと悪夢の物語── マーク・トウェイン晩年の幻の「傑作」、本邦初訳! 南北戦争前のアメリカ南部の田舎町インディアンタウン。 〈嘘〉をつくことによって果てしなく堕ちていく町の名士。 恐怖と笑いが入り混じる独特の筆致で浮かび上がる、 トウェインの鋭い人間観察と、同時代アメリカへの批判的精神。 晩年期の1899〜1906年にかけて長く断続的に書き継がれた 未発表作品『それはどっちだったか』。 19世紀の人種問題を背景の一部にした暗く苦い物語は、 一般的な明るいイメージのトウェイン像を大きく裏切る異色の作品であるが、 盛期から晩年に至る作家の歩みを凝縮した「隠れた代表作」と言える。 トウェインが執筆にかけた年数と分量から、無視できない作品であるにも かかわらず、国内外で長く黙殺されているトウェインの幻の「傑作」を、 丁寧な「解説」とともに紹介する。 原型となった短編「インディアンタウン」(1899)も収録(本邦初訳)!
フォークナーに繋がる黒人問題を最初に扱った先駆的作家が、クレオール文化の花咲くアメリカ南部を描く激動のドラマ。クレオール問題を知るための古典的名著ー 。ながらくフランスやスペインの植民地だった南部のルイジアナは、1803年、ナポレオンのフランスからアメリカが買収した土地だった。したがってアングロ系文化とは異質のヨーロッパ風ラテン文化に、奴隷として連れてこられたアフリカ系アメリカ人が持ち込んだ文化が影響しあい、ほかの地域では見られない独特のクレオール文化が花開いたのである…。