著者 : 長野きよみ
一代で巨万の富を築き、大会社の社長となったヴェトナム帰還兵のダン・ゴールドマン。彼はサバイバル・ゲームをするため、スコットランド沖の自分の島に赴いた。同行者はダンの右腕のピーター、野心家の若手重役ボブ、そして心に深い傷を持つダンの美しい秘書ジョージー。それぞれの思いを胸に秘めながらも、彼らはゲームを心ゆくまで楽しむはずだった。だが、そこには復讐に燃える暗殺者が忍び込んでいたのだ。やがて不気味な銃口が火を噴き、島は一転して地獄の戦場と化した!大型新人が『待ち伏せの森』に続いて放つ力作冒険サスペンス。
名家の生まれだが貧乏暮らしのミス・メルヴィルは、突然唯一の収入源である美術教師の職を失ってしまった。これでは生活していけないー彼女は自殺を決意した。ところが…ひょんなめぐり合わせでフリーの殺し屋にとらばーゆしてしまったオールド・ミスの危険な仕事の数々を、現代ニューヨークを舞台に描く話題のシリーズ第1弾!
その道に入って30年のベテラン私立探偵サマルスンは、殺された時、二件の仕事を請け負っていた。一つは、弁護士マシュー・ホープの下請けで行なっていた浮気の調査。サマルスンは、浮気の証拠はつかんだが相手に感づかれたかもしれないと、ホープに話していた。もう一つは困難な仕事だった。実業家ラーキンは、舞踏会でガラスのハイヒールをはいた美女に目をつけ、ベッドに連れ込んだものの、本性を現した女に高価な金時計を持ち逃げされていた。サマルスンが頼まれたのは、その“シンデレラ”探しだった。老探偵の死は、果して二件の調査に関係があるのか?責任を感じたマシューは自ら事件を調べ始めた。だが、その頃、“シンデレラ”をめぐって次々に血醒い殺人事件が起っていようとは、彼には知る由もなかった!マイアミの陽光の下で展開する二重三重の追跡劇-巨匠がエンターテインメントの粋を見せるシリーズ注目作。
元駐米英国大使館員サイモン・ガーニーは、フリーの人質救出業を始め、誘拐事件解決のプロフェッショナルとしてとみにその名を知られていた。孤独を愛する彼は、ふだんはイングランドの森の一軒家で、瞑想とランニングを生活の一部に取り入れて、愛犬とともにひっそりと暮らしていた。そんな彼のもとへ、イタリアの大富豪チェーザレ・パスキーニが仕事を依頼してきた。誘拐された息子のデイヴィッドを救出してくれという。デイビィッドは超能力を持った十七歳の少年で、しかも犯人側は一千万ドルという巨額の身代金を要求してきていた…。
誘拐された超能力少年デイヴィッドを救い出そうと、サイモン・ガーニーはアメリカへ飛んだ。少年はパスキーニと離婚した米国人の母親と八歳のころから合衆国東部に住んでいた。だが犯人側は、少年の身柄をイギリスへ移したと告げてくる。ロンドン入りしたサイモンは次第に誘拐事件に疑問を抱きはじめ、調査を開始。-事件の背後には英米の情報部がからんだ国際的な陰謀が隠されていた。追われる立場となった彼は、果して少年を救い出すことができるのか、CIAが超能力者にさせようとした計画とは…?英国に出現した話題のサスペンス巨篇。
金髪に縁取られた整った顔、すらりとした身体、そして溢れる知性-そんなサラ・ウイッティカーに、ホープは一目惚れしてしまった。ただ、サラは精神病院にはいっていた…依頼人サラは、ホープに病院から出して欲しいと訴えた。母親、弁護士、精神科医の共謀で入院させられたのだという。サラの正気を信じたホープは、さっそく調査を始めた。そのころ、ホープの友人ブルーム刑事は、河から上がった女性の死体の身許を調べていた。喉に銃創があり、舌を切られた死体の顔は判別不能で、刑事達は唯一の手掛りである赤いドレスを持って聞き込みを始めたが…やがて、事件は思わぬ方向へ展開を見せ始めた!グリム童話を下敷きに練りに練ったプロット、秀れた人物造型-ますます人気上昇、巨匠マクベインが腕の冴えを見せる“殺人”民話シリーズ第五作。