著者 : 門司柿家
最強と名高い“白の魔女”が一目置く存在としてなぜか評判が上がってしまったトーリ。もう一度冒険者に引き抜こうとする誘いを固辞しながら、ユーフェミアや使い魔たちの世話をして穏やかに過ごしていた。ものづくりに長ける新たな使い魔セニノマを早速手懐けたり、石窯を作ってもらって窯焼き料理をレパートリーに加えたりー。そんなある日、かつての仲間たちが行方不明になったとの一報が届き、トーリはちょっとだけ冒険者に復帰することに!?
クランを解雇された雑用係のトーリは、最強と名高い冒険者“白の魔女”に雇われて彼女のお世話をすることに。人前では怪物のような威容と圧倒的な力で畏怖される孤高の存在。その正体はー可愛らしくて甘えん坊な少女!?「ここが綺麗なの、久しぶり」「疲れた…褒めて。よしよしして」「このお米おいしい…チーズの味、好き」散らかった部屋を綺麗にお掃除、温かい食事を作り、風呂にも入れて…と世話を焼くうちにどんどん懐かれてー?
帝都での事件を解決し、仲間とともにトルネラへと帰郷するアンジェリンとベルグリフ。陰謀と戦う冒険、父の過去を巡る長い旅は終わりを告げ、冒険者たちは穏やかな時間を過ごすのだった。なし崩し的に夫婦となったベルグリフとサティだが新婚だというのに熟年夫婦のように落ち着いた様子にもどかしい思いを抱いたパーシヴァルとカシム、そしてアンジェリンは春告祭で二人の結婚式を開き、盛大に祝おうと画策する。そして当日、突然始まった結婚式に驚くベルグリフとサティ。戸惑いつつも、ベルグリフはサティに改めて愛を誓うのだった。春告祭を終えると、アンジェリン達はオルフェンで冒険者活動を再開し一方トルネラでは日々の仕事に加え、ダンジョンへの備えや冒険者ギルドの設立など、にわかに忙しくなっていく。新鮮な希望に満ちた日常が始まったかのように思われたが、ある日アンジェリンが見た悪夢をきっかけに、なにかが起こるような、不穏な空気が近付いていた。冒険者になりたいと都に出ていった少女が、父に「ただいま」を言うまでのある親子の物語。
異空間に囚われたアンジェリンとサティを救うため、奔走するベルグリフと仲間たち。一方囚われた2人は、自力での脱出を目指し一連の黒幕と対峙していた。次第に追い詰められるアンジェリンとサティのもとにたどり着いたベルグリフたちは、皆で力を合わせて黒幕の陰謀を破ることに成功するのであった。帝都での事件も一件落着し、最後の仲間、サティとも再会した一行は、皆でベルグリフとアンジェリンの故郷トルネラへと帰郷する。父の過去を巡る旅、陰謀と戦う冒険は幕を閉じ、穏やかな時間を過ごす冒険者たち。なし崩し的に夫婦となったベルグリフとサティだが、新婚だというのに熟年夫婦のように落ち着いた2人を見てパーシヴァルとカシム、アンジェリンはある一計を講じる。親子の絆がより糸となって失われた絆を再び紡ぐことができたベルグリフ。父の物語は、まもなく幕を閉じるー。
元仲間の最後の一人、エルフのサティを探して帝都を目指す一行。ベルグリフとアンジェリンは手がかりを求め、二手に分かれて行動をすることになる。その後、追手から逃げるサティと偶然出会い助力をするアンジェリンだったが、サティは「わたしの事は忘れてね」という言葉を残し再び姿を消してしまう。皇太子ベンジャミンが偽物であること、そして皇太子を含む黒幕たちがサティを狙っていることを知った一行は彼女を救うため、それぞれ行動を開始する。しかし、その後偽ベンジャミン達のもとへと一人で会いに行ったアンジェリンは彼らの卑劣な罠により異空間へ囚われてしまう。娘の危機を知った父ベルグリフは、静かに怒りを燃やすのだった。国家という、これまで以上に巨大な敵を前にベルグリフと仲間たちの総力戦が始まる…!
父ベルグリフの元仲間の一人、パーシヴァルがいるとされる場所『大地のヘソ』へと向かった一行。旅慣れない体に鞭打ちながらも父は娘や仲間に支えられ彼と再会し和解することが出来たのだった…!元仲間の最後の一人。エルフであるサティアを捜しに皆で旅を続けるが、アンジェリンは再会した仲間たちと笑いあう父親の知らない笑顔に心を締め付けられる…。一方、彼女の変化に気付き悩む父。仲良し親子、ついに親離れの時…!?そして、捜索のため向かった帝都で国に反旗を翻しているという女エルフの情報を耳にする一行!そのエルフとは、はたして…。ベルグリフたちは、無事サティを見つけ出すことが出来るのか!?
ミトの魔力に引き寄せられた古森の思念。ベルグリフは帰郷したアンジェリンたちと協力し囚われていた思念を解放し過去の清算にまた旅立つのであった!その道中で出会ったギルドのマスターはなんとカシムの昔の仲間!!ちょっとしたすれ違いから、ベルグリフは戦う事になってしまうが…?そして、長い時を経て再会する仲間パーシヴァル。過去に縛られる男と前を向き歩んできた男。それぞれが抱えてきた思いが今ぶつかる!!その結末やいかに!?書き下ろしエピソード、トルネラで帰りを待つ皆のあくる日「辺境の夏」も収録!!
昔の仲間カシムと再会しシャルロッテたちの問題も解決して皆を連れ故郷の村へ帰ってきたベルグリフ。娘のアンジェリンは村で待っていた自身の弟ミトとすぐに打ち解け穏やかな日々を過ごしていた。そんな中、村近くの森が突然意識を持って人々に襲いかかる…!狙いは魔王の力を宿すミト!?村内に不穏な空気が流れ事態は悪化していくが、その窮地に“パラディン”グラハムが立ち上がる!この故郷の危機を親子たちは乗り切れるのか!?書き下ろしエピソードは後日譚「精霊の火」を収録!!
娘アンジェリンのおかげでかつての冒険者仲間の一人カシムと再会することが出来たベルグリフ。春が近づき皆を連れてトルネラへ一度戻ることにするのだが父と娘はお互いのことを思うあまり気持ちがすれ違っていき…。さらに親子が家族同然に思っているシャルロッテとビャクにある問題が発生してしまって!?揺れ動く親子の形の行き着く先は?そして、シャルロッテたちに降りかかる問題は無事解決出来るのか!?本編加筆はもちろん、書き下ろしエピソード「猫の尻尾と街歩き」を大ボリュームで収録!!
トルネラに戻ったベルグリフは自身の嫁探しをする娘の親孝行(?)もつゆ知らず村で起こった問題を乗り越えて賑やかで温かな生活を送っていた。そんな中、自身の中で燻っていた思いと向き合うことになり、彼はある決心をする…!一方、アンジェリンは久々の帰郷を楽しみにしていたが、近隣一帯を統括する大公爵に公都へと呼びつけられてしまう。突然のことに憤慨する彼女、だが…。そんな彼女を待ち受けていたのは運命が巡り合わせた出会いだった!!巻末書き下ろしに親子の思い出と今が交差する物語「日々降り積み」を収録!